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3章:それぞれのテイマーの道
96. 3章 エピローグ
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リンスさんからモカさんを譲り受けた翌日、私はロコさんの家に訪れて日課のペット用料理を作っていた。
「最近私、テイマーの在り方って本当に人それぞれなんだなって知る機会が多かったんです。ロコさんやリンスさんみたいにペットを大切に扱うテイマーが居る一方で、ペットを単なるゲームキャラやアイテムとしか見ないテイマーも居て。そこまで酷い扱いをする訳ではなくても、ペット同士の殺し合いに熱狂出来る人も居ます」
「そうか、ナツはハイテイマーズのやっているイベントのことを知っておったのか。……あれも1つの楽しみ方よ。何処までリアルに作られておっても、やはりここはゲーム。この世界のペットをどう捉えるかはそのプレイヤー次第じゃ」
以前シュン君も同じようなことを言っていた。ハイテイマーズのやり方は非難していいが、そのイベント自体とそれを観戦するプレイヤーを非難しちゃ駄目だと。そして、シュン君が言っていたもう1つの言葉も思い出していた。
「少し前にシュン君から、私にとってこのゲームはもうゲームでは無くなっているんですねって言われたことがあるんです。その言葉をが私には凄くしっくり来て。あぁ、確かに私にとってプログレス・オンラインはもう1つの世界だし、レキ達は単なるデータではなく生きていると感じているなって」
「それはわっちもじゃな。わっちにとってはこの世界の方が現実より重視しておるしな。恐らくギンジもシュンも、この世界を単なるゲームとは捉えておらんのじゃなかろうか。……ミシャの奴は捉えどころが無さ過ぎてよう分からんがの」
私はロコさんの言葉を聞いて少し笑ってしまった。本当にミシャさんは捉えどころが無さ過ぎて、時々本当に何を考えているのか分からないのだ。
「えっと、それでですね。何が言いたいかって言うと、やっぱり私はロコさんの弟子で良かったって話です。私にとってやっぱりレキ達は大切な家族ですから、ペットに対する考え方が決定的に違う方と一緒にいるのは辛いことも多そうだなって……」
「……そうじゃな。わっちも他のテイマーと一定以上仲良くなれんかったのは、ペットに対する考え方が決定的に違うと感じておったからじゃ。じゃから余計にリンスをこのゲームに繋ぎ止めるため、ギルドまで設立した。……まぁ、見事に失敗したがの」
このプログレス・オンラインというゲームの世界で、ペットは生きていると、家族なんだと思って接する。恐らく全プレイヤーから見れば私達の方が圧倒的に少数派なのだ。だからこそ他のテイマーと一緒に居れば、考え方の違いで少なからず摩擦も起きる。
「うむ。では、そんな大切な世界を守るためにわっちらも頑張るとするかの! バグモンスター問題も解決し、ファイの奴を急かしてさっさとカルマシステムとやらを導入させてハイテイマーズの奴らを懲らしめるのじゃ。……リンスの奴も、私生活が安定してきて暇になればひょっこり現れるやもしれんしの!」
ロコさんはこの時に大きな決断をしたようだ。ペット達のご飯を作り終えたあと、ロコさんはファイさんに連絡を取ってバグモンスター製のペットロストアイテムを使う旨を伝えていた。
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これにて無事、第三章『それぞれのテイマーの道』の完結です。
ここまでお付き合い頂き本当にありがとうございました!
この後はこぼれ話を3話程投稿後、第四章へと入っていきますので、今後ともお付き合いの程よろしくお願い致します^^
もしここまで読んで頂いて面白いと思って頂けましたら、お気に入り登録等で応援して頂けますと大変励みになりますので、何卒応援の程よろしくお願い致します!!
「最近私、テイマーの在り方って本当に人それぞれなんだなって知る機会が多かったんです。ロコさんやリンスさんみたいにペットを大切に扱うテイマーが居る一方で、ペットを単なるゲームキャラやアイテムとしか見ないテイマーも居て。そこまで酷い扱いをする訳ではなくても、ペット同士の殺し合いに熱狂出来る人も居ます」
「そうか、ナツはハイテイマーズのやっているイベントのことを知っておったのか。……あれも1つの楽しみ方よ。何処までリアルに作られておっても、やはりここはゲーム。この世界のペットをどう捉えるかはそのプレイヤー次第じゃ」
以前シュン君も同じようなことを言っていた。ハイテイマーズのやり方は非難していいが、そのイベント自体とそれを観戦するプレイヤーを非難しちゃ駄目だと。そして、シュン君が言っていたもう1つの言葉も思い出していた。
「少し前にシュン君から、私にとってこのゲームはもうゲームでは無くなっているんですねって言われたことがあるんです。その言葉をが私には凄くしっくり来て。あぁ、確かに私にとってプログレス・オンラインはもう1つの世界だし、レキ達は単なるデータではなく生きていると感じているなって」
「それはわっちもじゃな。わっちにとってはこの世界の方が現実より重視しておるしな。恐らくギンジもシュンも、この世界を単なるゲームとは捉えておらんのじゃなかろうか。……ミシャの奴は捉えどころが無さ過ぎてよう分からんがの」
私はロコさんの言葉を聞いて少し笑ってしまった。本当にミシャさんは捉えどころが無さ過ぎて、時々本当に何を考えているのか分からないのだ。
「えっと、それでですね。何が言いたいかって言うと、やっぱり私はロコさんの弟子で良かったって話です。私にとってやっぱりレキ達は大切な家族ですから、ペットに対する考え方が決定的に違う方と一緒にいるのは辛いことも多そうだなって……」
「……そうじゃな。わっちも他のテイマーと一定以上仲良くなれんかったのは、ペットに対する考え方が決定的に違うと感じておったからじゃ。じゃから余計にリンスをこのゲームに繋ぎ止めるため、ギルドまで設立した。……まぁ、見事に失敗したがの」
このプログレス・オンラインというゲームの世界で、ペットは生きていると、家族なんだと思って接する。恐らく全プレイヤーから見れば私達の方が圧倒的に少数派なのだ。だからこそ他のテイマーと一緒に居れば、考え方の違いで少なからず摩擦も起きる。
「うむ。では、そんな大切な世界を守るためにわっちらも頑張るとするかの! バグモンスター問題も解決し、ファイの奴を急かしてさっさとカルマシステムとやらを導入させてハイテイマーズの奴らを懲らしめるのじゃ。……リンスの奴も、私生活が安定してきて暇になればひょっこり現れるやもしれんしの!」
ロコさんはこの時に大きな決断をしたようだ。ペット達のご飯を作り終えたあと、ロコさんはファイさんに連絡を取ってバグモンスター製のペットロストアイテムを使う旨を伝えていた。
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