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エリュシオン学園入学編
フィリアさん?何そのお金は…使える訳ないじゃん!
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《魔法の書庫》が目覚めた日から、三日が経った。
というか、あの後復活した司書への説明、フィリアの杖購入、リオとフィリアの入寮手続きなどなど…
本当に大変だったんだよ。
フィリア「杖はコレが良いです!」
司書「じゃあ決済するよー」
フィリア「けっさい…?」
リオ「いやいや、お姉さん、杖買うんだから対価として支払いをしないと自分の杖にならない…」
司書「うちとしてもフィリアちゃんのコードを登録しないと杖の引き渡しは出来ないよ。」
フィリア「まず!クソ、ガキさん!私はお姉さんじゃなくてフィリア!同じ新入生でしょ?その変な敬語も使わないで欲しいんだけど?!」
リオ「フィリアさんや、それ氏名じゃないよ」
フィリア「んー…?家名がクソって事なの?」
リオ「いやいや、まんま糞餓鬼って意味だと思うよ。はぁ…それよりもお金…支払い済ませちゃわない…?」
フィリア「そうだね!クソガキ!お金はコレがあるよ!」
やらかし歌姫、大白金貨、机にダァァーンッ!!
司書・リオ「………。それ使えないよ…」
フィリア「えぇ!?皆んなからこれでフィリアは学校に行っても困らないって言われたよ?!」
司書「まーぁ、困らないのは、確か…か?」
リオ「フィリアさんや、よく今まで生活してこれたね!?というかこんな国家予算級の金銭を非常識世間知らず姫に持たせる周辺の大人が悪い…のか?…」
司書「おい、クソガキ、立て替えてやれよ。」
リオ「あーやっぱりそうなりますよね。オッケーです、フィリア姫?貸しひとつ…いや3つぐらいあるな…?」
フィリア「さっきから!その姫っていうの馬鹿にされてるっていうのはわかるからやめて欲しい!クソガキ!」
リオ「はあ……俺の名前は"リオ"!だから!クソガキじゃねぇよ!ていうかお前の方が買い物も碌に出来ない立場で威張るんじゃねぇよ!」
フィリア「お前なんて言われたくない!買い物出来るもん!お金はちゃんと持ってるじゃない!」
司書・リオ(未だに現金決済が通用する国も店も企業もねーよ)
リオ「はいはい、わかったからそのやたら光り輝く役に立たねー金ピカはしまっとけ、…ったく落としたら一国が傾くぞ…」
フィリア「一こくどうが傾く…?」
司書・リオ(駄目だ、この娘には教育が必要だ)
司書の目線(クソガキ、お前がこのトンデモ歌姫を教育しろ)
リオの目線(そりゃないですよ、先生…というかこのフィリア嬢はFクラスでしょ?関わり合いになりたくないです)
司書「という事で貸しが3つある、リオ君、フィリアさんの学園での生活を手助けてあげる様に。取り急ぎは決済してくれ…はい、杖翳しな」
リオ「はい…わかりました先生…」
司書「は…?」(まさかの事態に、書庫カウンターの奥でホログラムを二度見)
司書(声に出さず心の中):「は?……って……おいぃぃぃぃ!!!?!?!?」
(カウンターからガタンと立ち上がり、魔法端末のエラー画面を凝視)
司書:「まてまてまてまてまて!なんか今、リオ……様!?の杖、めっちゃ光輝いてなかった!?!?
いやいやいや、あれ定期起動のエーテル反応じゃねぇ!昇位コード波形ってナニ!?」
(魔法記録台帳をめくる司書)
「リオ……リオ……あれ? あの子、家名の登録無いじゃん!?!? いや、逆に空白枠……って、これ、王家系のアーカイブ仕様…家系非公開、紋章封印、**伝承階級対応型……**ま、まさか……」
(震える手で、端末に入力)
アクセスコード:リオ=???
家名:記録なし(機密指定ランクΩ階帝)
杖適合度:100%
核心属性:“筆写神経”(カテゴリ:神秘)
書庫接続許可:無制限
※補足:過去記録に類似属性確認――《クロノア=オルス》?
⸻
司書:「ななななな、なんでそんな人物が“普通の学生”みたいな顔して来てるのおおおお!?!?
いやいや、フィリアちゃんも共鳴起こしてたよね!?!?!?!?」
(目の前がぐるぐる回りながら、全力でカウンター越しにお辞儀)
⸻
司書:「あのっ! あのあのっっっ!!
おうぞく!? おうぞくの方!?
リオ様!?!?!?
申し訳ございませんでした!
先ほどのカジュアルな接客やこれまでの態度、深くお詫び申し上げます!!
よろしければ記念写真だけでもご一緒に――いやそういうのじゃなくて!!」
⸻
リオ(呆気にとられて):「いやいやいや!! 違いますって!! なんかたぶんシステムがバグってるだけで――」
⸻
司書(白目):「それが一番怖いんですけどォォォォォ!!!」
みたいなやり取りがあったとか、無かったとか。
司書センセーとリオは、フィリアという天然歌姫爆弾を無事に抱えることになりましたとさ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
学園ではそんな古びた図書室での事態とは関係がなく、入学式の翌日より講義が行われ、教員・生徒たちは魔法式や演算処理、杖の扱い、魔法実技等ナドに忙殺されていた。
だがその裏で、図書室の螺旋は深く深く拡大していた。
二人だけに見える、色彩を取り戻し始めた図書室。
それはモノクロの外観を保ちながらも、中心部からじわじわと色が滲み出していた。
螺旋状に伸びる棚は、フィリアの歌に呼応した時から、日に日に奥へと深まり、拡がっていく。
――放課後の図書室。
魔法の書庫
フィリア「……本当だ…広くなってるね…」
フィリアが棚の間を歩きながら、手を触れる。
音もなくページが開き、やわらかな旋律のように魔法陣が浮かび上がる。
フィリア「この本、歌詞に見えるの。不思議だけど、歌えば意味がわかる気がする…」
リオ「トラブルはもう勘弁だ、歌うんじゃないぞ」
彼女の呟きにリオは静かに返答した。
リオ「書庫の本は記録だけじゃない。意思を持ってる。特にこの“螺旋層”から奥に行くほど、過去の出来事そのものが“映像”のように再生されるみたいだな」
フィリア「それって、世界の記憶……?」
リオ「そう。世界がまだ一つだった頃、無数の文明が消えていった。たぶん、その記録がここに封印されてるんだろう」
________________
村の皆んなが少しづつ出し合って、フィリアちゃんに不便が無い様にと大白金貨をニコニコで託しました。
リオ「なにしとんじゃおのれらっ!」
というか、あの後復活した司書への説明、フィリアの杖購入、リオとフィリアの入寮手続きなどなど…
本当に大変だったんだよ。
フィリア「杖はコレが良いです!」
司書「じゃあ決済するよー」
フィリア「けっさい…?」
リオ「いやいや、お姉さん、杖買うんだから対価として支払いをしないと自分の杖にならない…」
司書「うちとしてもフィリアちゃんのコードを登録しないと杖の引き渡しは出来ないよ。」
フィリア「まず!クソ、ガキさん!私はお姉さんじゃなくてフィリア!同じ新入生でしょ?その変な敬語も使わないで欲しいんだけど?!」
リオ「フィリアさんや、それ氏名じゃないよ」
フィリア「んー…?家名がクソって事なの?」
リオ「いやいや、まんま糞餓鬼って意味だと思うよ。はぁ…それよりもお金…支払い済ませちゃわない…?」
フィリア「そうだね!クソガキ!お金はコレがあるよ!」
やらかし歌姫、大白金貨、机にダァァーンッ!!
司書・リオ「………。それ使えないよ…」
フィリア「えぇ!?皆んなからこれでフィリアは学校に行っても困らないって言われたよ?!」
司書「まーぁ、困らないのは、確か…か?」
リオ「フィリアさんや、よく今まで生活してこれたね!?というかこんな国家予算級の金銭を非常識世間知らず姫に持たせる周辺の大人が悪い…のか?…」
司書「おい、クソガキ、立て替えてやれよ。」
リオ「あーやっぱりそうなりますよね。オッケーです、フィリア姫?貸しひとつ…いや3つぐらいあるな…?」
フィリア「さっきから!その姫っていうの馬鹿にされてるっていうのはわかるからやめて欲しい!クソガキ!」
リオ「はあ……俺の名前は"リオ"!だから!クソガキじゃねぇよ!ていうかお前の方が買い物も碌に出来ない立場で威張るんじゃねぇよ!」
フィリア「お前なんて言われたくない!買い物出来るもん!お金はちゃんと持ってるじゃない!」
司書・リオ(未だに現金決済が通用する国も店も企業もねーよ)
リオ「はいはい、わかったからそのやたら光り輝く役に立たねー金ピカはしまっとけ、…ったく落としたら一国が傾くぞ…」
フィリア「一こくどうが傾く…?」
司書・リオ(駄目だ、この娘には教育が必要だ)
司書の目線(クソガキ、お前がこのトンデモ歌姫を教育しろ)
リオの目線(そりゃないですよ、先生…というかこのフィリア嬢はFクラスでしょ?関わり合いになりたくないです)
司書「という事で貸しが3つある、リオ君、フィリアさんの学園での生活を手助けてあげる様に。取り急ぎは決済してくれ…はい、杖翳しな」
リオ「はい…わかりました先生…」
司書「は…?」(まさかの事態に、書庫カウンターの奥でホログラムを二度見)
司書(声に出さず心の中):「は?……って……おいぃぃぃぃ!!!?!?!?」
(カウンターからガタンと立ち上がり、魔法端末のエラー画面を凝視)
司書:「まてまてまてまてまて!なんか今、リオ……様!?の杖、めっちゃ光輝いてなかった!?!?
いやいやいや、あれ定期起動のエーテル反応じゃねぇ!昇位コード波形ってナニ!?」
(魔法記録台帳をめくる司書)
「リオ……リオ……あれ? あの子、家名の登録無いじゃん!?!? いや、逆に空白枠……って、これ、王家系のアーカイブ仕様…家系非公開、紋章封印、**伝承階級対応型……**ま、まさか……」
(震える手で、端末に入力)
アクセスコード:リオ=???
家名:記録なし(機密指定ランクΩ階帝)
杖適合度:100%
核心属性:“筆写神経”(カテゴリ:神秘)
書庫接続許可:無制限
※補足:過去記録に類似属性確認――《クロノア=オルス》?
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司書:「ななななな、なんでそんな人物が“普通の学生”みたいな顔して来てるのおおおお!?!?
いやいや、フィリアちゃんも共鳴起こしてたよね!?!?!?!?」
(目の前がぐるぐる回りながら、全力でカウンター越しにお辞儀)
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司書:「あのっ! あのあのっっっ!!
おうぞく!? おうぞくの方!?
リオ様!?!?!?
申し訳ございませんでした!
先ほどのカジュアルな接客やこれまでの態度、深くお詫び申し上げます!!
よろしければ記念写真だけでもご一緒に――いやそういうのじゃなくて!!」
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リオ(呆気にとられて):「いやいやいや!! 違いますって!! なんかたぶんシステムがバグってるだけで――」
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司書(白目):「それが一番怖いんですけどォォォォォ!!!」
みたいなやり取りがあったとか、無かったとか。
司書センセーとリオは、フィリアという天然歌姫爆弾を無事に抱えることになりましたとさ。
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学園ではそんな古びた図書室での事態とは関係がなく、入学式の翌日より講義が行われ、教員・生徒たちは魔法式や演算処理、杖の扱い、魔法実技等ナドに忙殺されていた。
だがその裏で、図書室の螺旋は深く深く拡大していた。
二人だけに見える、色彩を取り戻し始めた図書室。
それはモノクロの外観を保ちながらも、中心部からじわじわと色が滲み出していた。
螺旋状に伸びる棚は、フィリアの歌に呼応した時から、日に日に奥へと深まり、拡がっていく。
――放課後の図書室。
魔法の書庫
フィリア「……本当だ…広くなってるね…」
フィリアが棚の間を歩きながら、手を触れる。
音もなくページが開き、やわらかな旋律のように魔法陣が浮かび上がる。
フィリア「この本、歌詞に見えるの。不思議だけど、歌えば意味がわかる気がする…」
リオ「トラブルはもう勘弁だ、歌うんじゃないぞ」
彼女の呟きにリオは静かに返答した。
リオ「書庫の本は記録だけじゃない。意思を持ってる。特にこの“螺旋層”から奥に行くほど、過去の出来事そのものが“映像”のように再生されるみたいだな」
フィリア「それって、世界の記憶……?」
リオ「そう。世界がまだ一つだった頃、無数の文明が消えていった。たぶん、その記録がここに封印されてるんだろう」
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