お兄ちゃんができた!!

くものらくえん

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優しいお兄ちゃんと人見知りの僕

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それは、青天の霹靂であった。

「今日から君の兄になる、律だよ。よろしくね。」

なんとなんと、正統派黒髪イケメンのお兄ちゃんができた!!!

「よ、よよよよろしくお願いします…」

いや僕会話下手すぎるな!?そういえば、学校に友だちとかいないし…
こんなイケメンがお兄ちゃんになるなんて、聞いてないもの!

「…ふふ、なんかかわいいね。」

クスッと笑った律さん…もとい律お兄ちゃんは、まさしく絶世の美男子だろう。

「あ、あわわわ……」

かっこよすぎてあわわしか言えない僕は、律お兄ちゃんの笑顔に顔が熱くなるのを感じる。
だめだ、限界!自己紹介もしていないけど、こんなの耐えられない!!

「あのっ、僕っ!そろそろ寝ます!」

「もう寝るの?18時に寝るなんて悠くんはえらい子だね。」

咄嗟に逃げたくて言った嘘なのに、律お兄ちゃんはそれすら褒めてしまう。や、やばい。これは本格的に沼の予感がする…!

「別にえらい子なんかじゃ…っ!?」

「よしよ~し。悠くん、いい子いい子♡」

!?!?!?!?
律お兄ちゃんによしよしされてる!?!?手が大きいけど細くて本当にモデルさんみたい…じゃなくてじゃなくて!

「あ、あの!」

「うん?どうしたの?」

勇気を振り絞って、一言!!

「お、おやすみなさい~~!!部屋は勝手に使ってもらっていいですから!!!」

ぴゅーーーん。逃げました。敗北時のボイスみたいな声で逃げました。

「おやすみ、悠くん♡」

律お兄ちゃん、おやすみまで声いいのかよ…なんて思いながら部屋の中で僕は夜中悶えました。


「悠くん、かわいい…食べちゃいたいなぁ…」


律お兄ちゃんがヤンデレ匂わせ発言していたことに、僕は気づけませんでした。
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