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本編

30.魔力のお勉強会(R15にとどめるの・・・難しい)

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ひとまず源造たちは部屋インベントリに戻ってもらい、ヒューゴさんと一緒に食堂で朝食を食べたあと、ヒューゴさんがお仕事に向かうのをリリアさんと一緒にお見送りしました。

・・・あれ、クリードは行かないの?

そういう視線を送りましたが、彼はにっこり笑って私の手を取り部屋に戻ってきてしまいました。
こうして再びムギたちに通訳をお願いをします。

「クリード、お仕事行かなくてよかったの?」

「『ああ。辞めたからな』」

いや驚きました。
もしかして私のせいか!?と焦ってしまいましたがそうではないようなので安心しました。

「『それもふまえた上でこの先のことを話したいんだが、先に魔力を動かす練習をしようか』」

「ほんと!?うん!する!!」 楽しみです!

私がそう答えると、クリードが源造とムギに何かを言っています。ちょっと源造と揉めているかも・・・あ、ムギが仲裁してくれました。

その様子を見ているとトトっとムギがこちらに来て、部屋インベントリに戻ると言いだします。

「なんで?今から魔力の練習するから付き合ってよ」

「クリードが二人の方がやりやすいって言うのよ。どうしても私たちが必要になったらまた呼んでくれればいいから、ね?」
そう言われて二頭を戻し、部屋には二人きりです。

窓を指しながら「外行かなくていいの?」と聞けば、首を横に振り、おいでおいで、と手招きされます。
うーん、やっぱりちゃんと会話できた方がいいと思うんですけど・・・。

クリードのそばに行き向かい合って立っていると腰に手を回されてチュウっとキスされました。
嬉しいけど、なぜ?

首をかしげて見上げれば、にこっと笑って「待て待て」という風に手を上げ、「ふつう」と日本語で言われました。
上手くないってこと?と軽くショックを受けたところに、またすぐに再びキスをされます。

「!? ん! んんん!!!」
突然口の中になんとも言えない不思議な味と感覚が広がりました。
エスプレッソのようなコクのある味わい深さ、といえばいいのでしょうか?甘いとか苦いとか、明確に表現できる味ではないのですが、なんとも幸福感の湧き上がる感覚です。

クラクラとしてきたところでクリードの唇が離れ、「まりょく」と教えてくれました。

今のが魔力?

「かんじて」
そう言って、再び唇が重ねられます。
また口の中にクリードの魔力が広がり、喉を通っておなかの中に入ってきます。
おなかの中から全身に広がっていくのを感じるのですが、これはやばい。
抱きしめられていて肌の上からクリードの存在を感じていながら、体の中にも彼がいるのです。
全身余すところなく同時に愛撫されている感覚で、気を抜くとおかしなスイッチが入ってしまいそう。

立っていられなくなり、よろけてクリードに寄りかかってしまったところで唇が離されました。

『*****?*********』

何かを言った後に私の目を手で隠し、「まりょく、うごく、かんじて」と言います。
自分でも目を閉じて深呼吸をし、体の中に入ってきたクリードの魔力を探ってみれば、確かに動いているのが分かります。
普通、何もしないで血流を感じることはできませんが、血管に沿ってクリードの指が這っている感じがするのです。

自分から教えを乞うておきながら変な事を考えちゃだめ!って分かってはいるのですが、ほんの2時間ほど前にシャワー室で彼といたしたばかりなのですよ。
肌の上を這っていたあの手つきと指の感触を思い出してしまって、間違いなく今の私は顔が赤いです。

そのことに気付かれませんようにと願いながら、顔を上げて『わかる、まりょく、かんじる』と伝えました。
いつの間にかクリードはムギたちに色々と言葉を習ってくれていたようですが、私だってちゃんとお勉強を始めているのです。ちゃんと彼の言語で魔力を感じたことを伝えました。

クリードはよしよしと頭を撫でてほめてくれました。
そして彼はベッドに腰かけて自分の唇を指で触りながら「まりょく、マミ、いれて」と言うのです。

入れてと言われても、まだ彼の魔力を感じただけで自分の魔力の動かし方は聞いてないのですが・・・意外と彼はスパルタのようです。

彼の肩に手をかけながら、うーんと考えます。
第一段階として、魔力がどういう感じのものかは把握できました。
次は自分の魔力がどういうものかを自分で感じ取れなければいけないはずです。
自分の魔力魔力、と探してみながらクリードの魔力を追いかけていると、彼の魔力に絡みつくような別の何かを感じます。
これが私でしょうか?
なんというか・・・なんだかエロいのですが・・・。

いけない いけない。エロを頭から追い出しながら自分の魔力らしきものを集中して追いかけてみれば、だんだんはっきりとその感覚をつかめていき、手先に集まれと考えればそのように、おなかに集まれと考えればそのように動かせるようになってきました。

よし、これならいける。そう決心してクリードに唇を重ねます。
ですが、自分の唇までは集まるのに彼の方に移りません。

いけーうつれーと念じていても一向に動きのなかった私の魔力ですが、彼がキスを深め私の舌を絡め取り吸い上げた瞬間、ずわっと彼の中に流れていくのが分かりました。

私はそのことに驚いて一瞬唇を離してしまったのですが、なぜだか彼も驚いた顔をしています。
ですがその理由を確認するより、先ほどの感覚を忘れる前に自分で送り出してみたいという願望が勝って、ふたたび彼に唇を重ねて自分の魔力を押し出すように彼の中に送り込むと、サラサラと流れていくのが分かりました。

彼の魔力が入ってきたときもとても気持ちよかったのですが、送り込む感覚も不思議と心地がいいものです。
支配欲が満たされる、そんな感じです。

そうでなくても彼とのキスは気持ちがいいのに、こんなの一体いつやめればいいのかわかりません。
夢中でキスをしながら魔力を流していると、彼からも流れ込んできます。

夢中になりすぎてつい彼を押し倒してしまい、そこでやっと正気に戻りました。

「ご、ごめん!」
そう言って体を起こそうとしましたが、肩をつかまれ逆に私が押し倒された形になってしまいました。

手をベッドに縫い付けられたまま、彼のキスが降ってきます。



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本来、魔力の動かし方は幼少期に大人から教わるもんだ。
普通は指先を合わせて魔力を流してもらい、それを体内で追いかけるようにすることで自分の魔力を知り自分で動かすことを覚える。

ここでちょっとしたいたずら心がわいた。
指でいけるなら唇でもいけるはずだ。

そう思ってキスをしながら魔力を流し込んでみたら、マミの白い耳が赤く染まり、顔を見れば欲情しまくっている。
なんつーエロい顔してんだよ。

そのまま押し倒したくなったが、昨夜のコンロ前での落ち込み様を思い出してちゃんと動かせるようにさせてやらねばと耐えた。
だがマミの魔力が俺の中に入ってきたとき、俺の忍耐は簡単に限界点を突破してしまった。
俺の全身をマミの舌が這っているような感覚だ。

たまらず押し倒して、マミの首元にかぶりついてしまう。
服をはぎ取り、指先からも魔力を流しながら愛撫すればマミの身体は跳ね続ける。
だがそれは俺も同じだ。
マミの指が唇が俺の体に這うたびに、まだ脱いでもないというのにこのままじゃ挿れる前に果ててしまいそうだ。
慌てて服を脱ぎ棄て、マミの足の付け根に指を這わせればまだ何をしたというわけでもないのに音がたつほどに濡れている。
解しもせずにすまん、と心の中で謝りながらそのまま思い切り最奥まで──

──マミの甘い声をききながら夢中で動き続け果てては復活し果てては復活しを繰り返す。
何度目かもわからなくなってきた頃にマミが意識を飛ばしてしまい、マミからの魔力が入ってこなくなったところで正気に戻り、慌てて介抱する羽目になってしまった。

魔力を交換しながらってやつはかつてないほどに気持ちよかったが、これは封印だな・・・。


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