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第二章
7.グレンの秘密
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「じゃあ、どうして…」
言いかけたシエルは、テーブルの上の手紙に気づいた。
グレンが慌てて仕舞おうとする前に、シエルはそれを素早く取り上げて読んだ。
そして、読み終わるとくしゃっと握りしめるとぐっとグレンを睨む。
「僕に黙って出ていってしまうつもりだったのか!?」
グレンは言い訳をしようとしたが、口下手ゆえに何をいっても事態を悪くしてしまいそうな気がして結局やめた。
「ーーすまんな」
怒りの気配とともにシエルの髪の毛が逆立つような錯覚がした。
感情の抑制の箍が外れて変身しかけてる。
突然の帰国話のせいもあるが、ただでさえ満月が近いから気が荒くなっているのかもしれないとグレンは思った。
ワーウルフの特性上、満月の日は荒々しく血気さかんになる傾向がある。
それからもう一つ、満月の日には。
ぞわりとグレンの全身に鳥肌がたった。
(ーーまだ早い)
「大好きっていってくれたのに、なんで?レンには僕の番になって欲しいのに」
「・・・番?」
グレンは耳を疑った?
「そう・・・僕の番になって、ずっとここにいて欲しい」
「無理だ、番なんて」
ワーウルフは一夫一婦制で、番という関係になると一生その相手だけを愛すると聞いたことがある。
・・・あるが、自分と番いという言葉が結びつかなすぎてグレンは困惑してしまった。
「とにかく、わかった。急に出て行こうとしたのは悪かったから、また明日改めてちゃんと話をしよう」
ひとまずシエルを部屋から追い出すのが先だと思い、グレンはシエルを押した。
シエルは根が生えたように動かなかいばかりか、がしっと肩を掴まれてしまう。
「嫌だ。レンと番になりたい」
「それは無理だ。俺にとってお前は自分の子供みたいなものだし・・・年齢も離れすぎているし、そもそも男同士だし」
不穏な空気に、グレンは焦りを覚え始めた。
シエルの息は荒く、汗が浮き出ている。
「知ってるんだ」
「・・・何が」
体格の差もあるが、純粋な力の差もあった。
押し出すのが無理とわかり、グレンはとりあえずこの場から逃れようとシエルの手を剥がそうとしたが、手の力はさらに強くなるばかりだった。
様子もだんだん尋常じゃなくなっている。
「レンは男だけどΩ種で、子供が産めるだろ。匂いでわかる」
「---」
グレンは黙った。
確信を持って言われてしまうと、真実だけに否定できない。
普通の人間には二種類の性別しかないのだが、獣人や龍族には男女の性別とは別に優秀なリーダーとしての資質を持つαと、そのαを魅きつけるΩという種類の性別がある。
そしてクロンダイクのような国境地帯では多くはないが多種族と婚姻する場合があり、長年そのような事に寛容だった文化がある。ゆえに先祖が混血だと、たまに先祖返りがおこるときがある。
グレンもおそらそのうちの一人だった。
小さい頃から普通より力が強かっため騎士を目指したが、先祖に何らかの獣人の血が混ざっているのだと言われていた。
Ω種だとわかったのは長じてからである。
通常のΩ種は三ヶ月に一回の満月期に一週間ほど強い発情期があると聞くが、混血のせいか、それともクロンダイクに伝わる薬草のおかげか、幸いなことにグレンは生活に支障が出るほどの発情を覚えたことはないし、突発的な発情を起こしたことは今まで数回しかなかった。
「レンの亡くなった伴侶は同じ騎士団の団員だったし、レオンはレンが産んだ子供だしーー」
何で知っているのだろう、と、グレンは思った。
だが、考えてみたらシエルを探しに来たときにワーウルフ達はグレンに対する情報を色々持っていた。それをシエルが見てもおかしくない。
「その上、ステファンとは・・・」
「やめろ!」
グレンは思わず大きな声で制止した。
言いかけたシエルは、テーブルの上の手紙に気づいた。
グレンが慌てて仕舞おうとする前に、シエルはそれを素早く取り上げて読んだ。
そして、読み終わるとくしゃっと握りしめるとぐっとグレンを睨む。
「僕に黙って出ていってしまうつもりだったのか!?」
グレンは言い訳をしようとしたが、口下手ゆえに何をいっても事態を悪くしてしまいそうな気がして結局やめた。
「ーーすまんな」
怒りの気配とともにシエルの髪の毛が逆立つような錯覚がした。
感情の抑制の箍が外れて変身しかけてる。
突然の帰国話のせいもあるが、ただでさえ満月が近いから気が荒くなっているのかもしれないとグレンは思った。
ワーウルフの特性上、満月の日は荒々しく血気さかんになる傾向がある。
それからもう一つ、満月の日には。
ぞわりとグレンの全身に鳥肌がたった。
(ーーまだ早い)
「大好きっていってくれたのに、なんで?レンには僕の番になって欲しいのに」
「・・・番?」
グレンは耳を疑った?
「そう・・・僕の番になって、ずっとここにいて欲しい」
「無理だ、番なんて」
ワーウルフは一夫一婦制で、番という関係になると一生その相手だけを愛すると聞いたことがある。
・・・あるが、自分と番いという言葉が結びつかなすぎてグレンは困惑してしまった。
「とにかく、わかった。急に出て行こうとしたのは悪かったから、また明日改めてちゃんと話をしよう」
ひとまずシエルを部屋から追い出すのが先だと思い、グレンはシエルを押した。
シエルは根が生えたように動かなかいばかりか、がしっと肩を掴まれてしまう。
「嫌だ。レンと番になりたい」
「それは無理だ。俺にとってお前は自分の子供みたいなものだし・・・年齢も離れすぎているし、そもそも男同士だし」
不穏な空気に、グレンは焦りを覚え始めた。
シエルの息は荒く、汗が浮き出ている。
「知ってるんだ」
「・・・何が」
体格の差もあるが、純粋な力の差もあった。
押し出すのが無理とわかり、グレンはとりあえずこの場から逃れようとシエルの手を剥がそうとしたが、手の力はさらに強くなるばかりだった。
様子もだんだん尋常じゃなくなっている。
「レンは男だけどΩ種で、子供が産めるだろ。匂いでわかる」
「---」
グレンは黙った。
確信を持って言われてしまうと、真実だけに否定できない。
普通の人間には二種類の性別しかないのだが、獣人や龍族には男女の性別とは別に優秀なリーダーとしての資質を持つαと、そのαを魅きつけるΩという種類の性別がある。
そしてクロンダイクのような国境地帯では多くはないが多種族と婚姻する場合があり、長年そのような事に寛容だった文化がある。ゆえに先祖が混血だと、たまに先祖返りがおこるときがある。
グレンもおそらそのうちの一人だった。
小さい頃から普通より力が強かっため騎士を目指したが、先祖に何らかの獣人の血が混ざっているのだと言われていた。
Ω種だとわかったのは長じてからである。
通常のΩ種は三ヶ月に一回の満月期に一週間ほど強い発情期があると聞くが、混血のせいか、それともクロンダイクに伝わる薬草のおかげか、幸いなことにグレンは生活に支障が出るほどの発情を覚えたことはないし、突発的な発情を起こしたことは今まで数回しかなかった。
「レンの亡くなった伴侶は同じ騎士団の団員だったし、レオンはレンが産んだ子供だしーー」
何で知っているのだろう、と、グレンは思った。
だが、考えてみたらシエルを探しに来たときにワーウルフ達はグレンに対する情報を色々持っていた。それをシエルが見てもおかしくない。
「その上、ステファンとは・・・」
「やめろ!」
グレンは思わず大きな声で制止した。
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