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いざ、救助に!

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ドクター・ヒロトの連絡先が知りたいマサは、クリニックとGPの両方に出向いた。
GPボスは、「どうして知りたいのか、それによって教えるかどうかを決める」と言ってきた。

それもそうだなと思ったマサは、GPボスに話した。
それを聞いたGPボスは驚いた。
 「マルクが、なぜトモを……」

あまり自分に干渉してこずに、ジェットもいつの間にか消えてるから不思議だったけど。
まさかとは思うけれど……。

GPボスは、マサに言った。
 「私のヘリを出そう。マルクのとは違い、私のはパイロットを含め10人までだ」
マサは計算して、口に出した。
 「今、あっちには2人の仲間が居るので、ボスを含め3人。パイロットは付けてくれますか?」
 「ああ。2人居るから、どちらか1人を付ける」
 「すると、4人。こちらからは3人か4人乗れば十分ですね」

ドクター・ヒロトには、GPボスが話をしてくれるそうだから、お願いした。
GPボスと話しをつけたマサは、ラーメン屋に戻った。


 「ヨウイチ。GPボスと話をつけた。ヘリを出してくれるそうだ。パイロット付きでな」
 「よし、OK!」

 「カズキ。ドクター・ヒロトにはGPボスが話してくれるそうだ」
 「OK!ユウマから返事がきたよ。ついさっきだ。今はまだ、オーストラリア圏内の上空だそうだ。グルグルと回ってるらしい」

ヨウイチが口を挟んできた。 
 「よく、それを爺が許したな」
カズキは、自分の考えを口にした。
 「パイロットが、自分たちの判断でしたのだろう。なにしろ、ボスだけでなく、タカとユウマもジェットとかの乗り物には凄く興味を示す。クルーと仲良しになったのではないかな?だから、ジェットの中を自由に探検させて貰ってた。それが急に空に浮かんだから、2人は驚いたらしいよ」
 「なるほど、良心のあるクルーだな」と、ヨウイチが。
 「関係のない人間が乗ってるんだ。クルーにしては的確な判断だな」と、マサが応じた。


それなら、一刻も早く行動を起こさないとな。
裏庭を見ると、ヘリがポートに待機している。

駈け込むようにして、2人が乗っている。
マサが、先ほど会って話をしたGPボスのエドだ。
もう1人は誰だろう。
カズキが「あの人がドクター・ヒロトだよ」と教えてくれた。
ヨウイチはヘリの管轄塔に行って、そこからコンピュータ室のユタカと連携を組む。

カズキは、「これから、パースを発つ。3人を受け取りに、ヘリを飛ばす」とメールを送った。



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