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茉歩の腕を掴んだまま、葉一が見たのは勝手口。そこには、茉歩を追って出てきた冬馬が立っている。
「あんた……何、泣かしてんだよ」
葉一に睨まれた冬馬は、驚いて目を見張る。だが、すぐに葉一を睨み返した。
「泣かしてたのは俺じゃないよ」
いつもと違う、低い声音。明らかに男のそれと分かるドスの効いた声に、茉歩の方が驚いてしまう。これは、彼が相当怒っている時の声だ。
「冬馬……っ」
「茉歩姉、なんでこんなやつと……」
このままでは冬馬がキレる。彼がキレたのは数えるくらいしかない。それが自分のせいだということに、茉歩は慌てて冬馬を止めようと、声をかけようとした。
だが、冬馬の方に手を伸ばしかけた茉歩を見た葉一に阻まれる。掴まれた手を引かれるまま、彼の腕の中に閉じ込められた茉歩は、若干パニックだった。
「葉ちゃ……」
「なんで突然いなくなるんだよ。実家から出たって言うし……友達のとこって聞いてたけど、まさかコイツと一緒にいるのか? 俺のこと、好きって……嘘だったの……?」
抱きしめてくる腕に力がこもる。なのに、その反対に葉一の声は弱々しく萎んでいった。抱きしめられた、という感覚から、なんだか縋ってこられている感覚になり、茉歩は気づけば彼の頭を撫でていた。
「あんた……何、泣かしてんだよ」
葉一に睨まれた冬馬は、驚いて目を見張る。だが、すぐに葉一を睨み返した。
「泣かしてたのは俺じゃないよ」
いつもと違う、低い声音。明らかに男のそれと分かるドスの効いた声に、茉歩の方が驚いてしまう。これは、彼が相当怒っている時の声だ。
「冬馬……っ」
「茉歩姉、なんでこんなやつと……」
このままでは冬馬がキレる。彼がキレたのは数えるくらいしかない。それが自分のせいだということに、茉歩は慌てて冬馬を止めようと、声をかけようとした。
だが、冬馬の方に手を伸ばしかけた茉歩を見た葉一に阻まれる。掴まれた手を引かれるまま、彼の腕の中に閉じ込められた茉歩は、若干パニックだった。
「葉ちゃ……」
「なんで突然いなくなるんだよ。実家から出たって言うし……友達のとこって聞いてたけど、まさかコイツと一緒にいるのか? 俺のこと、好きって……嘘だったの……?」
抱きしめてくる腕に力がこもる。なのに、その反対に葉一の声は弱々しく萎んでいった。抱きしめられた、という感覚から、なんだか縋ってこられている感覚になり、茉歩は気づけば彼の頭を撫でていた。
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