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課題5:僕とボクの話
4:煩ってしまったその病は、そのまま罹っておけばいい
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「僕は今、自分の感情が分からない」
「と、いうと?」
「そこで更に深く聞くか」
「もちろん」
柿原はさも当たり前のように言う。
まあ、それはそうだ。これで分かれって言ったって、言葉が足りない事は重々承知だ。
「そうだよね。うん。そうだな……夢の中のあいつは、彼女に執着……いや、恋慕してた」
「恋慕て」
「いいだろ言葉の選び方くらい」
そう、恋だ。愛と言うには歪みすぎている。
かなり極端だけど、夢の中で微かに感じた、深く静かに寄せる想い。近い表現はこれだろう。
それが分かるって事は、僕もだいぶ影響されている。
なんか癪だ。やっぱりいつか消してやろうと改めて思う。
「ともかく。今の僕は彼に感化されたのか……その、同じ感情を持っている、と。思う」
「よし、しきちゃん。須藤から離れた方が良いぞ」
「えっ」
しきちゃんを真面目な顔で呼ぶ柿原。
それに困惑した表情の彼女。
なんか危険人物みたいで不本意だが、事実だからしょうがないと渋い顔の僕。
三者三様。
「しきちゃん。とりあえずそいつの言う事は聞かなくていいよ」
座っててと促すと、彼女は頷いて椅子の上に落ち着いた。
「まあ、あいつの感情はそれも越えて常軌を逸してる気はするけど。そいつが僕の身体を乗っ取ろうとしているのが、今回の原因」
「ふむ。まあ、話は何となく分かった」
柿原はうんうんと頷く。
「彼女の魂の同居人が、お前の魂の同居人になったって事だな」
「魂の同居人て」
「いいだろ言葉の選び方くらい」
さっきの僕の言葉をそのまま返して、柿原は言葉を続ける。
「そうだな……根本的な解決、ってなると、須藤自身がどうにか頑張るか、そいつが諦めてくれるのを待つか、じゃないか?」
「持久戦か……」
辛くない? と柿原は言う。
辛いな。と僕は頷く。
「まあ。大事なのは、自分自身を見失わない事だろうな。なんか、昔の持ち物とか、思い出とか。そう言うのを一層大事にして繋ぎ止めておけ」
「昔の物……」
考える。夢に見た友人を思い出した。いや、あいつはもう居ない。居ないはずだ。
持ち物は殆ど捨ててきてしまった。持ってきた物も、壊れたり捨てたりしてほとんど残っていない。自分を繋ぎ止められるもの……普段かけているペンダントが視界に入ったけど、これは少し違う気がした。他に何か残っているだろうか。
「うん。探して、みる」
あとさ。と付け足すと彼は分かってると頷いた。
「大丈夫。他言なんてしねえよ」
かなり突飛な話だったし、気味が悪いなら離れても構わないよと念を押したかったのだけど。柿原の態度は少しも変わらなかった。
「え。あ、うん。よろしく……」
ちょっと意外なような。想像通りのような。
何とも言えない気持ちで、曖昧に頷いた。
□ ■ □
日も暮れてきたし帰るという柿原を見送るべく、玄関に立つ。
「そうだ。ノートありがと」
「いえいえ。どーいたしまして……あ、そうだ」
「?」
「お前吸血鬼ならさ。十字架とか持っとけば? 恐怖感煽っていいんじゃないの?」
突然物騒なことを言い出した。いいこと思いついた、みたいな顔で指差してこないでほしい。
「残念、僕は十字架より信仰心の方が怖いタイプなの」
手を振って否定すると、それは残念だ、と微塵も思ってなさそうな声で頷かれた。
「あとは、なんかあるかちょっと家探してみるかー」
「探すって……そういえばさっきから不思議だったんだけど」
ノブに手をかけた柿原は、その動きを止めて僕の声に応える。
「勘とか、こういう相談事受けても何も動じないとか。君、何なの?」
「俺? 正体を聞いて驚くなよ?」
「え。何。そんな壮大な何かがあるの?」
僕の問いに彼はあっさりと首を横に振る。
「いや。ご期待に添えなくて申し訳ないけど、爺ちゃんが神父やってるだけの一般人だ」
信仰心はばっちりだぜ、というサムズアップは、それはないと即座に斬り捨てた。
僕が吸血鬼だと知った上で半年以上仲良くしておいて、信仰心とか言うな。
「ま、今回の話はお前にしか影響ないみたいだし、気にすることないさ。まあ、がんばれ?」
「それもそうだね……」
彼の言葉に溜息で答える。色々杞憂だったことに、ほっとした。
「玄関まで送っといてなんだけど、夕飯食べてかなくていい?」
「ん? 家にまだ一昨日のカレーが残っててさ。うどんでトドメさすつもりだから」
「そう」
「それより」
彼の言葉に首を傾げる。
「明日はちゃんと学校来いよ?」
「え。土曜に?」
何か予定あったっけ、と焦りかけた所で柿原が小さく舌を出した。
「嘘か! 一瞬焦ったじゃないか。ああもう帰れ。さっさと帰って寝てしまえ」
「カレーうどん食うんだけど」
「じゃあ夕飯食べて寝ろ」
柿原は、はいはいと笑いながら玄関を開けた。流れ込んで来た湿度のある空気に目を向ける。随分と見ていなかった気がする空は、夕暮れを過ぎて夜になっていた。
「あ。そうだ」
「まだ何かあるの」
「あとひとつな」
耳を貸せ、と指で呼ばれる。言われた通りに頭を寄せる。
「呪いの感情は恋だって言ってたよな」
「うん」
「じゃあ、お前のその症状は恋煩いだ。そのまま罹ってていいと思うぞ?」
「は?」
思わず声を上げた。リビングの方を見そうになったのを堪える。
「ちょっと、それどういう……」
声のボリュームを思いっきり下げて詰め寄る。彼は「どういうことも何も」と同じ調子で答える。
「言葉通りだけど?」
「ええ……」
どうしてそんなことを言い出したのか掴めない僕に、彼は納得したように頷いている。
「いやー、お前見ててずっと思ってたんだよ。いい機会だと思うぞ。俺は」
「いい機会って。僕は――」
違う、と言いかけた声は、柿原の視線に封殺された。
「急ぐな急ぐな。絶対に否定したいなら止めないけど、別に悪い感情じゃないんだから」
「そうかもしれないけど……」
言葉を濁す。
柿原が言うことはわかる。
でも。
あいつの歪んだ感情を、僕に重ねたくないとか。
僕自身の感情じゃないのに、これを彼女に向けるのはどうだろうとか。
言葉にするには複雑なモヤモヤが胸に溜まる。
「ま、色々言いたい事があんのは分かる。ゆっくり考えりゃいいって」
「うん……」
曖昧に頷いた僕に満足したのか、彼はさっぱりとした笑顔で手を振って帰っていった。
□ ■ □
「あれ?」
晩ご飯を作ろうと冷蔵庫を覗いた僕は、首を傾げた。
僕の記憶が確かなら。野菜、肉、魚牛乳卵。僕が買ってきた物がそのまま入っている。
それが何を示すか。なんて、考えるまでもない。
「しきちゃん、もしかして」
ごはんを食べずにいたのだろうか。そんな僕の予想は、彼女の頷きによって肯定された。
「ボクは元々……ごはん、食べていませんでしたから」
それは「おはようございます」と同じ位、日常だと言わんばかりの声だった。
「そっか」
僕は彼女に背を向けたまま食材を取り出す。顔は上げない。今見てしまうと、柿原の言った「病」に答えを出さなきゃいけない気がして、上げられなかった。
手伝うという彼女と並んで、夕食の準備をする。
二人で野菜を切って、下ごしらえをして。
「しきちゃん」
「はい」
鍋に調味料を入れながら、僕は彼女に声をかけた。
「ご飯はね、できるだけ食べるといいよ。たとえ僕達の身体が食事を必要としなくても、心には必要なんだって」
魚を鍋に並べる。火にかけながら独り言のように続ける。
「しきちゃんは僕……うちの座敷童だって、言ってくれたよね」
「はい」
「家に、幸運を運ぶと。言ってたね」
「……はい」
ちょっと自信なさげなその声に、「それなら」と言葉を繋ぐ。
「僕は君に元気であって欲しい」
誰に向けた言葉なのだろう。そんな事をふと思う。
自分の感情と向き合えてもないのに、何を言ってるんだろうという気もするけど。
「この家を幸せにしたいなら、まずはしきちゃんが元気な事が条件だ。だから、僕が居なくても、ご飯は食べて欲しい」
そう、彼女が心身共に元気であってくれたら良い。
これが僕の感情なのか、彼の感情なのかは分からないけれども。
この言葉は、僕の本心でありたかった。
ふと、夢で笑ってた友人が、僕の世話を焼きに来ていた理由に触れたような気がした。
それを今になって。この短期間で気付くなんて。これまで生きた長い長い時間、どれだけ無為にしてきたのだろう。
そんなことを考えながら鍋を見つめる僕に「ほら、ひとつを甘くみてはいけないよ」と、嘲笑う言葉が聞こえた気がした。
「と、いうと?」
「そこで更に深く聞くか」
「もちろん」
柿原はさも当たり前のように言う。
まあ、それはそうだ。これで分かれって言ったって、言葉が足りない事は重々承知だ。
「そうだよね。うん。そうだな……夢の中のあいつは、彼女に執着……いや、恋慕してた」
「恋慕て」
「いいだろ言葉の選び方くらい」
そう、恋だ。愛と言うには歪みすぎている。
かなり極端だけど、夢の中で微かに感じた、深く静かに寄せる想い。近い表現はこれだろう。
それが分かるって事は、僕もだいぶ影響されている。
なんか癪だ。やっぱりいつか消してやろうと改めて思う。
「ともかく。今の僕は彼に感化されたのか……その、同じ感情を持っている、と。思う」
「よし、しきちゃん。須藤から離れた方が良いぞ」
「えっ」
しきちゃんを真面目な顔で呼ぶ柿原。
それに困惑した表情の彼女。
なんか危険人物みたいで不本意だが、事実だからしょうがないと渋い顔の僕。
三者三様。
「しきちゃん。とりあえずそいつの言う事は聞かなくていいよ」
座っててと促すと、彼女は頷いて椅子の上に落ち着いた。
「まあ、あいつの感情はそれも越えて常軌を逸してる気はするけど。そいつが僕の身体を乗っ取ろうとしているのが、今回の原因」
「ふむ。まあ、話は何となく分かった」
柿原はうんうんと頷く。
「彼女の魂の同居人が、お前の魂の同居人になったって事だな」
「魂の同居人て」
「いいだろ言葉の選び方くらい」
さっきの僕の言葉をそのまま返して、柿原は言葉を続ける。
「そうだな……根本的な解決、ってなると、須藤自身がどうにか頑張るか、そいつが諦めてくれるのを待つか、じゃないか?」
「持久戦か……」
辛くない? と柿原は言う。
辛いな。と僕は頷く。
「まあ。大事なのは、自分自身を見失わない事だろうな。なんか、昔の持ち物とか、思い出とか。そう言うのを一層大事にして繋ぎ止めておけ」
「昔の物……」
考える。夢に見た友人を思い出した。いや、あいつはもう居ない。居ないはずだ。
持ち物は殆ど捨ててきてしまった。持ってきた物も、壊れたり捨てたりしてほとんど残っていない。自分を繋ぎ止められるもの……普段かけているペンダントが視界に入ったけど、これは少し違う気がした。他に何か残っているだろうか。
「うん。探して、みる」
あとさ。と付け足すと彼は分かってると頷いた。
「大丈夫。他言なんてしねえよ」
かなり突飛な話だったし、気味が悪いなら離れても構わないよと念を押したかったのだけど。柿原の態度は少しも変わらなかった。
「え。あ、うん。よろしく……」
ちょっと意外なような。想像通りのような。
何とも言えない気持ちで、曖昧に頷いた。
□ ■ □
日も暮れてきたし帰るという柿原を見送るべく、玄関に立つ。
「そうだ。ノートありがと」
「いえいえ。どーいたしまして……あ、そうだ」
「?」
「お前吸血鬼ならさ。十字架とか持っとけば? 恐怖感煽っていいんじゃないの?」
突然物騒なことを言い出した。いいこと思いついた、みたいな顔で指差してこないでほしい。
「残念、僕は十字架より信仰心の方が怖いタイプなの」
手を振って否定すると、それは残念だ、と微塵も思ってなさそうな声で頷かれた。
「あとは、なんかあるかちょっと家探してみるかー」
「探すって……そういえばさっきから不思議だったんだけど」
ノブに手をかけた柿原は、その動きを止めて僕の声に応える。
「勘とか、こういう相談事受けても何も動じないとか。君、何なの?」
「俺? 正体を聞いて驚くなよ?」
「え。何。そんな壮大な何かがあるの?」
僕の問いに彼はあっさりと首を横に振る。
「いや。ご期待に添えなくて申し訳ないけど、爺ちゃんが神父やってるだけの一般人だ」
信仰心はばっちりだぜ、というサムズアップは、それはないと即座に斬り捨てた。
僕が吸血鬼だと知った上で半年以上仲良くしておいて、信仰心とか言うな。
「ま、今回の話はお前にしか影響ないみたいだし、気にすることないさ。まあ、がんばれ?」
「それもそうだね……」
彼の言葉に溜息で答える。色々杞憂だったことに、ほっとした。
「玄関まで送っといてなんだけど、夕飯食べてかなくていい?」
「ん? 家にまだ一昨日のカレーが残っててさ。うどんでトドメさすつもりだから」
「そう」
「それより」
彼の言葉に首を傾げる。
「明日はちゃんと学校来いよ?」
「え。土曜に?」
何か予定あったっけ、と焦りかけた所で柿原が小さく舌を出した。
「嘘か! 一瞬焦ったじゃないか。ああもう帰れ。さっさと帰って寝てしまえ」
「カレーうどん食うんだけど」
「じゃあ夕飯食べて寝ろ」
柿原は、はいはいと笑いながら玄関を開けた。流れ込んで来た湿度のある空気に目を向ける。随分と見ていなかった気がする空は、夕暮れを過ぎて夜になっていた。
「あ。そうだ」
「まだ何かあるの」
「あとひとつな」
耳を貸せ、と指で呼ばれる。言われた通りに頭を寄せる。
「呪いの感情は恋だって言ってたよな」
「うん」
「じゃあ、お前のその症状は恋煩いだ。そのまま罹ってていいと思うぞ?」
「は?」
思わず声を上げた。リビングの方を見そうになったのを堪える。
「ちょっと、それどういう……」
声のボリュームを思いっきり下げて詰め寄る。彼は「どういうことも何も」と同じ調子で答える。
「言葉通りだけど?」
「ええ……」
どうしてそんなことを言い出したのか掴めない僕に、彼は納得したように頷いている。
「いやー、お前見ててずっと思ってたんだよ。いい機会だと思うぞ。俺は」
「いい機会って。僕は――」
違う、と言いかけた声は、柿原の視線に封殺された。
「急ぐな急ぐな。絶対に否定したいなら止めないけど、別に悪い感情じゃないんだから」
「そうかもしれないけど……」
言葉を濁す。
柿原が言うことはわかる。
でも。
あいつの歪んだ感情を、僕に重ねたくないとか。
僕自身の感情じゃないのに、これを彼女に向けるのはどうだろうとか。
言葉にするには複雑なモヤモヤが胸に溜まる。
「ま、色々言いたい事があんのは分かる。ゆっくり考えりゃいいって」
「うん……」
曖昧に頷いた僕に満足したのか、彼はさっぱりとした笑顔で手を振って帰っていった。
□ ■ □
「あれ?」
晩ご飯を作ろうと冷蔵庫を覗いた僕は、首を傾げた。
僕の記憶が確かなら。野菜、肉、魚牛乳卵。僕が買ってきた物がそのまま入っている。
それが何を示すか。なんて、考えるまでもない。
「しきちゃん、もしかして」
ごはんを食べずにいたのだろうか。そんな僕の予想は、彼女の頷きによって肯定された。
「ボクは元々……ごはん、食べていませんでしたから」
それは「おはようございます」と同じ位、日常だと言わんばかりの声だった。
「そっか」
僕は彼女に背を向けたまま食材を取り出す。顔は上げない。今見てしまうと、柿原の言った「病」に答えを出さなきゃいけない気がして、上げられなかった。
手伝うという彼女と並んで、夕食の準備をする。
二人で野菜を切って、下ごしらえをして。
「しきちゃん」
「はい」
鍋に調味料を入れながら、僕は彼女に声をかけた。
「ご飯はね、できるだけ食べるといいよ。たとえ僕達の身体が食事を必要としなくても、心には必要なんだって」
魚を鍋に並べる。火にかけながら独り言のように続ける。
「しきちゃんは僕……うちの座敷童だって、言ってくれたよね」
「はい」
「家に、幸運を運ぶと。言ってたね」
「……はい」
ちょっと自信なさげなその声に、「それなら」と言葉を繋ぐ。
「僕は君に元気であって欲しい」
誰に向けた言葉なのだろう。そんな事をふと思う。
自分の感情と向き合えてもないのに、何を言ってるんだろうという気もするけど。
「この家を幸せにしたいなら、まずはしきちゃんが元気な事が条件だ。だから、僕が居なくても、ご飯は食べて欲しい」
そう、彼女が心身共に元気であってくれたら良い。
これが僕の感情なのか、彼の感情なのかは分からないけれども。
この言葉は、僕の本心でありたかった。
ふと、夢で笑ってた友人が、僕の世話を焼きに来ていた理由に触れたような気がした。
それを今になって。この短期間で気付くなんて。これまで生きた長い長い時間、どれだけ無為にしてきたのだろう。
そんなことを考えながら鍋を見つめる僕に「ほら、ひとつを甘くみてはいけないよ」と、嘲笑う言葉が聞こえた気がした。
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