1 / 242
1
しおりを挟む
「ハァハァハァハァ、ッツ、嘘、何で・・・うっく・・助けて・・誰か・・・」
助けなんて来るわけない。
ここが何処かも、もう、判らない程、深い山の中に来てしまった。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ。
ガゥ。
グルルルルル・・
逃げても逃げても、何処かに追い込んでいるかのように、追いつきもしないけど、離れもしない距離を保っている。
初めて見る獣。
狼に似ているようで、違う。
そもそも、狼なんて日本にはいない。
動物が好きで、何冊も図鑑を持ってるのに、その中のどれにも該当しない。
しかも、一頭だけじゃない。
三頭以上いる。
なのに、必ず一箇所だけ逃げられるように、完全に囲う様な事はしてこない。
どういうつもりなんだろう。
不思議でしょうがない。
でも、止まってみる気はおきない。
何故なら、僕以外のクラスメイトの大半は、奴等に殺されてしまっていたから・・・
不思議なのは、殺したそばから、死体が消えていった事。
それに、何故か皆殺しではなかった。
何人かは、気絶させられただけで、背中に器用に乗せ、どこかへ連れ去られていった。
後で、新鮮なまま食べるのか・・・
自分で想像して、泣きたくなる。
僕も、同じ運命かもしれない。
そして、今の状況は、もしかしたら猫がネズミを甚振る様に、遊んでいるだけなのかもと思い始めている。
僕がどのくらいまで逃げ続けられるのか、探りながら、苦しむ様を見て、楽しんでいる様にも見える。
走って逃げながら、どこか登れるような木がないか、キョロキョロしてるが、今の所見当たらない。
もう、ダメかも。
どこまでも、付いて来る。
陸上の長距離を得意としているのに、起伏の激しい山の中、しかも、ゴールがないから、体力も精神力も、ガンガン削られて行く。
「何で、っく、こんな目に・・・助けて・・ッ、ヒック・・お兄ちゃん・ヒック」
やっぱり、休むなり、逃げ出すなり、しておけばよかった。
助けなんて来るわけない。
ここが何処かも、もう、判らない程、深い山の中に来てしまった。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ。
ガゥ。
グルルルルル・・
逃げても逃げても、何処かに追い込んでいるかのように、追いつきもしないけど、離れもしない距離を保っている。
初めて見る獣。
狼に似ているようで、違う。
そもそも、狼なんて日本にはいない。
動物が好きで、何冊も図鑑を持ってるのに、その中のどれにも該当しない。
しかも、一頭だけじゃない。
三頭以上いる。
なのに、必ず一箇所だけ逃げられるように、完全に囲う様な事はしてこない。
どういうつもりなんだろう。
不思議でしょうがない。
でも、止まってみる気はおきない。
何故なら、僕以外のクラスメイトの大半は、奴等に殺されてしまっていたから・・・
不思議なのは、殺したそばから、死体が消えていった事。
それに、何故か皆殺しではなかった。
何人かは、気絶させられただけで、背中に器用に乗せ、どこかへ連れ去られていった。
後で、新鮮なまま食べるのか・・・
自分で想像して、泣きたくなる。
僕も、同じ運命かもしれない。
そして、今の状況は、もしかしたら猫がネズミを甚振る様に、遊んでいるだけなのかもと思い始めている。
僕がどのくらいまで逃げ続けられるのか、探りながら、苦しむ様を見て、楽しんでいる様にも見える。
走って逃げながら、どこか登れるような木がないか、キョロキョロしてるが、今の所見当たらない。
もう、ダメかも。
どこまでも、付いて来る。
陸上の長距離を得意としているのに、起伏の激しい山の中、しかも、ゴールがないから、体力も精神力も、ガンガン削られて行く。
「何で、っく、こんな目に・・・助けて・・ッ、ヒック・・お兄ちゃん・ヒック」
やっぱり、休むなり、逃げ出すなり、しておけばよかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
130
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる