シャム猫

大器晩成らしい

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廊下の窓際に誘導されて 疾風は俺のちょっと斜め前を人から護るように歩き始めた

こういうのって本来 彼女とか女性にするやつじゃない?

疾風のスマートな対応に驚いた

もしかしたら 彼女でもいるのか?

リア充か?

いろいろと参考にさせて貰おう

残念な所 男にしかもてていないから 使う機会があるかどうかは分からないが・・・

ちょっと考えてみた

①可愛い彼女と待ち合わせ

 早めに行って待っている俺

②男に声をかけらる

 遊びに行こうとナンパされる

③俺は男だと訴える

④信じてもらえず付き纏われる

⑤彼女現れる

⑥友達も一緒に遊ぼうよと言われる

嫌過ぎる

後々まで気まずくなるだろう

せめて身長だけでもすくすく伸びてくれ

180cmくらい

そうしたら ナンパされる事も減るんじゃないかな

周りをじっと見る

羨ましい

5cmずつ 分けて欲しい

「どうした 湖箔」

じっと見すぎたか?

「いやっ 何でもない ただ皆 背が高いなって思って」

「中学で一気に伸びたからな 制服を買い換えたりして大変だったぞ 痛みもあったし」

「成長痛ってやつ?」

「そう それっ」

「森羅もあった?」

「ああ かなり痛い 今も伸び続けているからな」

「えっ なに食べてる? 牛乳いっぱい飲んでる? 何かやってる? ストレッチとか」

「ふふっ すげー必死だな」

疾風に笑われた

「皆は背が高いから もうそれ以上伸びなくてもいいじゃん 俺はこれからなんだ!!」

「湖箔は今のバランスがちょうどいいんじゃないか?」

肩にぽんと軽く手をおきながら言われた 納得いかない


「「「「「(うん うん)」」」」」

周りで聞き耳を立てていた者達が 心の中で一斉に頷いていた

湖箔の身長が伸びたい発言に賛同するものはいなかった

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