シャム猫

大器晩成らしい

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ジョエルの場合33

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「あっ、ごめん、先に、熱が下がってる事、美和先生と、森羅に知らせとかないと。心配してお見舞いに来るかもしれないから、もう大丈夫ってメールしておいていい?」

「いいよ」

なんで、美和先生の連絡先を知っているのかは、気になるが。

雪原はどうか判らないが、美和先生は、連絡しないでいたら、お見舞と称して、絶対に来る筈。

だから、連絡しておいた方がいい。

見舞いに来て、湖箔の熱が下がっているのを知ったら、部屋まで送って行くとか言い出すに違いない。

今後の事をしっかり、決めておきたいのに、話の途中とかに来られて、そんな事になったら堪らない。

せっかく、二人だけでいられるこの時間を、邪魔されたくはない。

「送信っと。これで大丈夫かな」

「そうだな」



「そういえば、エレベーターを使う場合、先生と一緒じゃないと乗れないから、階段から上がって行った方がいいのかな?」

「いや、5階だけ、フロアに入る前に、扉が設置されていて、中に入るのにカードキーが必要になる。フロアから階段に出る時は、不要だけどね。各部屋の玄関扉と同じように、自動施錠されるようになってる」

「じゃあ、エレベーターでも階段でも、ジョエルと一緒じゃないと、部屋までは行けないって事かな」

「そうだな・・・湖箔は、俺が合宿でお願いした事、覚えてるか?」

「お願い?」

「マッサージのバイトの話」

「ああ、確か、一回30分で週3回ってやつ?」

「そう、それ」

「そう言えば、先生からの、金銭の受け渡しって、大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。寮生とかもしてるから。例えば、学年が上がる時、部屋も移動になるだろ?大変だから、そんな時は、上級生がバイド代を払って、下級生に手伝って貰ったりしている。他にも、下級生が講師代を支払って、上級生から勉強を教えて貰ったりね。時給の上限と下限は決められているから、その間で、いくらにするか、双方で決め、で、それを、書面に残して、支払いの際のトラブルを防ぐようにされていたりする。まぁ、社会勉強の一環として、学園側も、黙認しているから、問題ない」

「そうか、良かった」

「心配してくれて、ありがと。それで、そのバイトなんだけど、テスト前一週間の準備期間と、テスト中は来れないとして、それ以外の、月、水、金曜日でどうだろう?」

「うん、いいよ。部活の後、一緒に来ればいい?(土、日は、忙しいのかな・・・)」

「それでいいよ」

金曜はそのまま、何かしら理由を付けて、泊まっていかせればいいとして、着替えはどうするか。

・・・こっちで用意しておけばいいか。

週末までに買いに行こう。



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