274 / 514
156
しおりを挟む
診察が終わって、服を衝立の後ろで整え直し、先生達にありがとうございましたと言って、保健室を出た。
「うわっ」
A組の皆が、出席番号順に並んでいて、ちょっと吃驚した。
俺が、廊下に出てくるのを、待っていたのか。
「よし、じゃあ、どんどん入れ。身長、体重を測ってから診察な」
流れ作業のように、保健室に押し込んでいる。
一人ずつ丁寧にしていたら、時間がかかってしょうがないのは解かるけど、プライバシーも何もあったもんじゃないな。
「終わったら、教室に戻って自習してろ」
自習ね・・・
一人で戻るのは、寂しいかも。
疾風や森羅に、先に戻ってると告げ、2~3人出てくるのを待ってから、教室に戻った。
席に座り、でかでかと自習とかかれた黒板を、呆っと見てる内、睡魔に負けて、眠っていたようだ。
ユサユサ。
「湖箔、起きろ。そろそろ先生も戻ってくるぞ」
う・・ん・・・
目を擦り、周囲を見回すと、9割近く戻ってきていた。
「ぁあ~ふっ・・ごめん。起こしてくれてありがとう。疾風」
欠伸が出る。
まだまだ眠いけど、このタイミングで起こして貰えて、助かったかも。
机から英単語帳を取り出し、とりあえず、開いて机の上に置いた。
休み時間の度、仮眠をとって、どうにか授業中は、居眠りをしないですんだ。
部活も、ジョエルの隣で、睡眠学習をさせて貰った。
一番後ろの端の方の席に座ったから、他の人には気付かれていないと思う。
ただ、起きた時、ジョエルに寄りかかっていて、少し焦った。
「ごめん、重かったよね」
「いや、そうでもないよ。それに、ぐらぐらしてたから、危ないと思って、寄りかからせたの俺だからね。こうやって。役得ってやつだから、気にしないで」
そう言って、肩をぐっと抱き寄せられた。
「何それ。でも、ありがとう。おかげで、よく眠れたみたい」
「しっかり、睡眠学習ができたようだね」
「フフッ。うん、バッチリ、完璧だと思うよ」
「それは良かった」
チュッ
軽くだけど、おでこにKISSをされて、慌てて周りに目線を動かした。
「(大丈夫、誰も見てない。ほら、隣も寝てるだろ?こんなに暗いと、何かしてても分からないよ)」
そういう問題じゃないし。
紫艶は、机に突っ伏して、眠ってるからいいものの、夜目が利く人だって、中にはいるかもしれないじゃん。
とりあえず、肩にまわったままの手を、軽く抓って、早急に外させた。
「うわっ」
A組の皆が、出席番号順に並んでいて、ちょっと吃驚した。
俺が、廊下に出てくるのを、待っていたのか。
「よし、じゃあ、どんどん入れ。身長、体重を測ってから診察な」
流れ作業のように、保健室に押し込んでいる。
一人ずつ丁寧にしていたら、時間がかかってしょうがないのは解かるけど、プライバシーも何もあったもんじゃないな。
「終わったら、教室に戻って自習してろ」
自習ね・・・
一人で戻るのは、寂しいかも。
疾風や森羅に、先に戻ってると告げ、2~3人出てくるのを待ってから、教室に戻った。
席に座り、でかでかと自習とかかれた黒板を、呆っと見てる内、睡魔に負けて、眠っていたようだ。
ユサユサ。
「湖箔、起きろ。そろそろ先生も戻ってくるぞ」
う・・ん・・・
目を擦り、周囲を見回すと、9割近く戻ってきていた。
「ぁあ~ふっ・・ごめん。起こしてくれてありがとう。疾風」
欠伸が出る。
まだまだ眠いけど、このタイミングで起こして貰えて、助かったかも。
机から英単語帳を取り出し、とりあえず、開いて机の上に置いた。
休み時間の度、仮眠をとって、どうにか授業中は、居眠りをしないですんだ。
部活も、ジョエルの隣で、睡眠学習をさせて貰った。
一番後ろの端の方の席に座ったから、他の人には気付かれていないと思う。
ただ、起きた時、ジョエルに寄りかかっていて、少し焦った。
「ごめん、重かったよね」
「いや、そうでもないよ。それに、ぐらぐらしてたから、危ないと思って、寄りかからせたの俺だからね。こうやって。役得ってやつだから、気にしないで」
そう言って、肩をぐっと抱き寄せられた。
「何それ。でも、ありがとう。おかげで、よく眠れたみたい」
「しっかり、睡眠学習ができたようだね」
「フフッ。うん、バッチリ、完璧だと思うよ」
「それは良かった」
チュッ
軽くだけど、おでこにKISSをされて、慌てて周りに目線を動かした。
「(大丈夫、誰も見てない。ほら、隣も寝てるだろ?こんなに暗いと、何かしてても分からないよ)」
そういう問題じゃないし。
紫艶は、机に突っ伏して、眠ってるからいいものの、夜目が利く人だって、中にはいるかもしれないじゃん。
とりあえず、肩にまわったままの手を、軽く抓って、早急に外させた。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】その少年は硝子の魔術士
鏑木 うりこ
BL
神の家でステンドグラスを作っていた俺は地上に落とされた。俺の出来る事は硝子細工だけなのに。
硝子じゃお腹も膨れない!硝子じゃ魔物は倒せない!どうする、俺?!
設定はふんわりしております。
少し痛々しい。
【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
百戦錬磨は好きすぎて押せない
紗々
BL
なんと!HOTランキングに載せていただいておりました!!(12/18現在23位)ありがとうございます~!!*******超大手企業で働くエリート営業マンの相良響(28)。ある取引先の会社との食事会で出会った、自分の好みドンピシャの可愛い男の子(22)に心を奪われる。上手いこといつものように落として可愛がってやろうと思っていたのに…………序盤で大失態をしてしまい、相手に怯えられ、嫌われる寸前に。どうにか謝りまくって友人関係を続けることには成功するものの、それ以来ビビり倒して全然押せなくなってしまった……!*******百戦錬磨の超イケメンモテ男が純粋で鈍感な男の子にメロメロになって翻弄され悶えまくる話が書きたくて書きました。いろんな胸キュンシーンを詰め込んでいく……つもりではありますが、ラブラブになるまでにはちょっと時間がかかります。※80000字ぐらいの予定でとりあえず短編としていましたが、後日談を含めると100000字超えそうなので長編に変更いたします。すみません。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
聖獣は黒髪の青年に愛を誓う
午後野つばな
BL
稀覯本店で働くセスは、孤独な日々を送っていた。
ある日、鳥に襲われていた仔犬を助け、アシュリーと名づける。
だが、アシュリーただの犬ではなく、稀少とされる獣人の子どもだった。
全身で自分への愛情を表現するアシュリーとの日々は、灰色だったセスの日々を変える。
やがてトーマスと名乗る旅人の出現をきっかけに、アシュリーは美しい青年の姿へと変化するが……。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる