シャム猫

大器晩成らしい

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部活が終わり、ジョエルや紫艶と一緒に寮に戻った。

一緒に食事を摂り、紫艶とは、エレベーターホールで別れた。

紫艶が時折、チラチラと見てきたのが、多少気になったが、もしかしたら、体調を気にしてくれていたのかも知れない。

エレベーターに乗り、5階のジョエルの部屋へ、直接向かう。

鞄とか邪魔だったけど、一秒でも早く二人っきりになりたくて、自分の部屋に寄る事もなく、部活帰りそのままの格好で行った。

鍵を閉めた後、玄関横にある、ポールハンガーに、脱いだジャケットを引っ掛けた。

「洗面所借りるね~」

手を洗ったついでに、ウィッグとコンタクトを外し、顔を洗って、髪の毛を軽く整えた。

「湖箔、何飲む?」

「う~ん、スポーツ飲料がいいかな」

「OK、出しとく」

「ありがと」

コンタクトを洗浄し、容器に入れ、ウィッグと共に鞄の中へ。

それを持って、洗面所を出た。

入れ替わりで、ジョエルが中へ入って行き、俺は、ソファーにゆったりと座り、鞄を横に置き、ジョエルが出しておいてくれた、スポーツ飲料を手に取った。

ジョエルは戻ってくると、俺の隣に腰掛け、

「膝の上に来る気ない?」

って言うから、

「うん。ある」

って言って、抱き締め易いよう、ペットボトルのキャップを閉め、

・・・ボフッ

「おっと」

「ぎゅう~」

テーブルの上に置いてから、膝の上に、横向きに座りながら、ジョエルに、勢い良く抱きつきにいった。

「ぎゅう~」

ジョエルも、俺の真似して〝ぎゅう~〟って言いながら、きつく抱き返してくれた。

「ハァ~、やっと二人だけで、ゆっくりできるな・・・今日は泊まれるんだろ?」

「うん」

「良かった・・・課題とかは、出てるのか?」

「ううん、出てない。ほら、林間学校で、皆、疲れてるだろうからって。でも、ジョエルのマッサージが終わったら、とりあえず復習だけ、軽くしておこうかなって。ジョエルは?」

「そうだな・・・湖箔が勉強している間、授業で使うプリントでも、作っておくかな」

「そっか」

「終わったら、一緒にお風呂に入る?」

「えっ、ん~・・・入る///」

最後、小さい声になっちゃったけど、ちゃんと聞こえたようだ。

ジョエルが嬉しそうな顔で、KISSを降らせてきたから。






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