何で僕を?

大器晩成らしい

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・・・やっぱり、俺の事、見ただけじゃ判らなかったか。

8年・・・永かった。

小学生の男の子だった俺が、もう20歳の成人男性なのだから、仕方がないと言えば、仕方ない。

身長も、体格も、顔つきさえも、変わってしまったのだから。

葵ちゃんは、あの時のまま、16歳。

召喚のタイミングを、俺を召喚した翌日の、葵ちゃんが帰ってくるだろう時刻に、指定した。


葵ちゃんの弟分という立場は、優しく包まれ、甘やかして貰え、心地良くもあったし、警戒されずに抱きつけるという利点もあった。

だが、いつまで経っても、俺の気持ちは解かっては貰えなかった。

好きといっても、頬にキスをしても、軽く僕も好きだよと答えられるだけ、ただそれだけ。

俺の好きは、家族としての好きではないのに、そうだとは、受け取って貰えない。

真剣に考えてはくれない。

俺は、葵ちゃんにとって可愛い弟、いつまで経っても、関係が変わらない。

葵ちゃんの友達に対し、嫉妬し苛立つ心を、気付かれない様に隠すのも、だんだんと難しくなっていた。


だけど、それも終わりだ。

もう、弟に見られる事もないだろう。

16歳が12歳に手を出すのは、見た感じ、犯罪くさいが、今の俺なら16歳の葵ちゃんに手を出しても、問題はないよな。



・-・俺の日常が、変わった運命の日・-・


葵ちゃんが、修学旅行から帰ってくる予定日の、前日。

葵ちゃんとずっと会えなくて寂しかったし、やつ等の中の誰かと、旅先の開放感から、何かしら進展していたらどうしようと、やきもきしていた。

明日、やっと帰ってくる。

しかも、自分の家に帰る前に、俺の家に来てくれるって言ってくれた。

でも、まだ1日ある。

早く帰ってこないかなって、そればっかりを考えて過ごしていた。


そして、あの瞬間が訪れた。


学校からの帰り道、次の角を曲がれば、家が見えるという所まできて、地面の感触が急に消えた?と感じた瞬間、一気に地面へと引き摺り込まれた。

「えっ?!」

フリーフォールなんて、目じゃない。

凄い速さでの、落下だった。
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