何で僕を?

大器晩成らしい

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「そろそろ中に入ろうか」

立ち上がって、僕に手を差し出すから、その手に手を重ねた。

「うん、そうだね。ここで、このまま寝ちゃったら、風邪を引くかもしれないもんね」

ぎゅっと握り締め、ぐいっと引っ張り上げられ、その後、すぐにお姫様抱っこに。

「月夜、僕の靴」

「テントに入る時、どうせ脱ぐんだから、このままテントまで運ぶよ」

そう言って、スタスタと僕達のテントに向かい、中にそっと僕を下ろすと、絨毯や僕の靴を収納するのに、元の場所へと戻って行った。


「お待たせ」

「んっ、ありがと」

靴を脱いで、中に入ってきてすぐ、全体にクリーンをかけてくれた。

今日、お風呂に入れないからね。

「星空は、堪能できた?」

「うん、充分。ねぇ、月夜。ここに別荘を建てたとして、年に何回、来れるかな?」

「最低でも、年2回は連休をもぎ取ってみせるよ。あと、討伐の帰りに、寄ってもいいしね」

「そっか。もし、年に1回しか来れなかったら、別荘を建てるのはもったいないかなって思ってたんだよね。今回の新婚旅行も、大騒ぎだったじゃん?滅多に来れないなら、キャンプでも充分に楽しいから、それでもいいかなって」

「いや、俺は絶対に別荘を立てる。(キャンプだと、いい雰囲気になっても、エッチさせてくれないから辛いし)死ぬまで戦い続ける訳じゃないし、ある程度の年齢になったら、引退して、葵ちゃんと自由にゆっくりとしたい。セカンドハウスや別荘を、気分で、転々としてもいいんじゃない?」

「そうだね。そういう生活もいいかもね。でも、引退か・・・できるかな?月夜にしか倒せない魔物もいるんでしょ?」

「まだね。でも、徐々に減ってきてはいるんだよ。ここ1~2年は、上位種になる前に、冒険者や騎士達に、積極的に魔物を狩ってきて貰うようにして、俺は上位種だけを専門に倒せるように、少しづつシフトしていってる。ここに来た初めの内は、ランクに関係なく手当たり次第、とにかく数を減らさないといけなくて、休む暇もなかったけどね。今は、上位種がでなければ、休む事もできる。さすがに旅行で長期間、城を空けるのは初めてだけどね。ここの場所も、海辺も、討伐に行った帰りに、ちょっと寄って見つけた場所だからね」

「そっか。年2回と言わず、もっと自由に旅行が出来るように、僕も一緒に頑張るからね」

「ありがとう。葵ちゃんと一緒なら、遠くでの討伐でも苦じゃないね。さっさと倒して、帰りは観光を楽しもうね」

「うん」

不謹慎なんだろうけど、討伐のついでに旅行。

いいね。

そう考えると、行くのが楽しみになった。






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