何で僕を?

大器晩成らしい

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朝食を摂り、今日の夕食も、〝戻ったらすぐ、部屋の方に運んで来て下さい〟ってお願いしてから、宿を出た。


高台から、キラキラ光る海を、思う存分眺めている。

魚の鱗が光を反射してるのだろうか?

「漁港から凄く近いね。」

馬車で15分もかからないで来れた。

しかも、爆走させずに、景色を楽しみながら。

これ、大事。

だって、爆走させたら、もっと早く着くんだよ。

お買い物にも、気軽に行ける距離だし、いいよ、ここ。

もちろん、大漁旗の〈大将の気紛れ海鮮丼〉も食べに行き易い。


「高台にあるから、高波が来ても大丈夫だね」

広い土地だから、崖から離れた位置に別荘を建てておけば、崖崩れで、どうのこうのも起こらない。

「葵ちゃん、ここからちょっと、下を覗いてごらん」

柵がないから、少し怖いかも。

月夜に抱きつき、しっかり支えててって、念を押してから、そっと下を覗いてみた。

「・・・あっ、砂浜!うわぁ、綺麗!ここも湖と同じ、三日月形なんだね?」

両端を岸壁で塞がれた、三日月形の砂浜。

ここから覗かなければ、その存在を知られる事もないだろう。

「土魔法で、下までの階段を造れば、ちょっとしたプライベートビーチができて、いいんじゃないかなって。誰にも邪魔されず、葵ちゃんと楽しめるかなって思って。まぁ、湖にしても、ここにしても、魔物が出るからね。その対策は必要になってくるけど、それを差し引いても、十分に魅力的な場所だと思って、買っておいたんだよね」

素敵。

最高。

「うん、凄くいい。ありがとう、月夜。チュッ」

もう、嬉し過ぎて、僕から飛びついてキスしちゃったし。

「んっ、チュッ。葵ちゃんがこんなに喜んでくれるなんて、俺も嬉しい。・・・ここを買っておいて、良かった」

月夜は難なく僕を受け止めて、キスを返しながら、僕が喜んでくれて嬉しいって、頬を摺り寄せながらしみじみと、ここを買っておいて良かったって・・・

何か、月夜からの愛情が、ひしひしと伝わって来て・・・

これ以上に無い程の幸せを感じて、泣きそうになった。





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感想 17

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