何で僕を?

大器晩成らしい

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「すみません、少々お聞きしてもいいですか?」

「はい、どのようなご用件でしょう」

「そこに展示してある作品についてですが、買いたい物がある場合や、同じ職人が作った、他の作品も見てみたい場合、どうしたらいいですか?あと、あの・・・展示してある、ロッキングチェアーの座り心地って、試してみる事って、できますか?」

「そちらの作品ですが、委託販売という形をとっておりますので、仰って頂ければ、ケースの中から取り出して、お売りいたしますが」

「委託販売ですか?」

「はい。職人から作品を預かり、売れたら、販売手数料を差し引いて、職人にお支払いしております。少々お待ち下さい。(ちょっとここお願い)」


受付を他の人の頼み、鍵束と、布が敷いてあるトレーを持って、カウンターの中から出てきてくれた。

「どちらの作品に惹かれました?」

「えっと、こちらのブックマーカーと、あそこに置いてある、ロッキングチェアーが気になります」

「ロータスとジェンシャンの作品ですね。ではまずは、ブックマーカーからお見せしましょう」

そう言うと、鍵束の中の一つを使って、ケースの蓋を開けてくれた。

「ありがとうございます。え~と、では、この鳳凰と、こっちの、薔薇の花に蝶が止まってるのをください」

「この二つで宜しいですか?」

「ん~、どうしよう。・・・とりあえず、それで、あっ、やっぱり、そこの木陰で寝ている猫のもお願いします」

「はい、こちらですね。全部で銀貨9枚になりますが、宜しいですか?」

「はい」

僕が頷くと、トレーの上に、僕が選んだ3つの作品を取り出し、ケースの蓋を閉め、鍵をかけた。

「こちらは、プレゼント用に包みますか?」

どうしようかな・・・一応包んでおいてもらおうかな。

「お願いします。でも、中身が分かるように、メモを挟んで貰ってもいいですか?」

「はい、大丈夫ですよ。では、包んで参りますので、少々お待ち下さい」






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