黒曜の誓い、竜を狩る者たち

ンヴ

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新たなる宇宙の夜明けから数年後――

調律者との戦いが終結し、ウルフルムたちの手によって新たな法則の下に再生された宇宙は、かつてないほどの調和と繁栄を謳歌していた。星々はより力強く輝き、生命は多様な進化を遂げ、異なる種族や文化を持つ者たちが、互いを尊重し合い、協力して未来を築き上げていた。

俺、ウルフルムは、ルナと共に故郷の村で穏やかな日々を送りながらも、時折、虹の橋を渡り、かつて戦った異世界や、新たに交流が始まった他の次元の世界を訪れ、平和維持と友好親善のための活動を続けていた。俺の魂の剣は、もはや戦いのための道具ではなく、異なる世界を繋ぐ「絆の象徴」として、その虹色の輝きを放っていた。

ルナは、「原初の光の竜」としての力を完全に開花させ、その慈愛に満ちた光は、宇宙全体の生命を癒し、育む、まさに「宇宙の聖母」とも呼べる存在となっていた。彼女の笑顔は、あらゆる種族にとって希望の灯火であり、彼女が訪れる場所には、必ず温かい調和の輪が広がった。

ザナック、カイ、アルドリス、リアラ、リオ、セナといった仲間たちも、それぞれの世界で、あるいは次元を超えて、平和の維持と発展のために尽力していた。彼らの活躍は、新たな伝説として語り継がれ、多くの若者たちに夢と勇気を与えていた。

アウストラは、天空の聖域から、この新たなる宇宙の星々の運行を観測し、その調和を見守っていた。ミカエルもまた、女神ホーラの側近として、宇宙の秩序維持に努めていた。クロノスは、時の精霊として、歪みのない正しい時の流れを静かに刻み続けていた。

そんなある日、アウストラが、いつになく深刻な表情で、ウルフルムとルナの元を訪れた。
「ウルフルム、ルナ……。また、星々の囁きが……不吉な旋律を奏で始めました」

「どういうことだ、アウストラ? まさか、また新たな脅威が……?」
俺は、胸騒ぎを覚えながら尋ねた。

「はい。それは、これまでのどんな脅威とも異なる、もっと根源的で、そして……理解を超えたものです。星々は、宇宙の『外側』から、何か巨大な『存在』が、この宇宙に干渉しようとしていると告げています。それは、光でも闇でも、秩序でも混沌でもない……全く異なる法則で動く、『異質の理(ことわり)』を持つもののようです」
アウストラの瞳には、深い困惑と、そして未知なるものへの畏怖の色が浮かんでいた。

「宇宙の外側……? そんなものが……」
ルナもまた、その聖なる力で何かを感じ取ろうとしたが、その「異質の理」は、彼女の理解を超えるもののようだった。

「古の伝承によれば、我々の宇宙は、無数に存在する宇宙の一つに過ぎないと言われています。そして、それぞれの宇宙は、異なる法則と異なる生命体によって成り立っている……。もし、その『外なる宇宙』の存在が、我々の宇宙の法則を無視して干渉してきた場合……それは、これまでのどんな戦いよりも、予測不可能で、そして危険な事態を招くかもしれません」
アウストラの言葉は、俺たちに新たな戦慄を与えた。

時を同じくして、宇宙の各地で、不可解な現象が観測され始める。それは、物理法則が一時的に無効になったり、存在しないはずの物質が出現したり、あるいは、人々の認識そのものが歪められたりするような、まさに「世界のバグ」とでも言うべきものだった。

「これは……! まさか、本当に……!」
王都の魔術アカデミーで、リオとセナが、星の民の遺跡から持ち帰った古代の観測装置を操作しながら、驚愕の声を上げていた。装置は、彼らの知るどんなエネルギーパターンとも異なる、異常なシグナルを宇宙の彼方から捉えていたのだ。

「ウルフルム殿、ルナ殿。どうやら、我々の休息の時は、またしても終わりを告げたようですね」
アルドリスが、静かに、しかし決意を込めて言った。彼の瞳には、新たな戦いへの覚悟が宿っている。

ザナックとカイもまた、それぞれの場所でこの異変を察知し、ウルフルムたちの元へと集結し始めていた。

「面白くなってきたじゃねえか……! 今度は、宇宙の外の奴らとやり合うってのか!」
ザナックは、不敵な笑みを浮かべている。

「……相手が何者であれ、我々が守るべきものは変わらない」
カイは、静かに剣の柄を握りしめた。

そして、リアラもまた、精霊たちからの警告を受け、仲間たちと合流すべく、森を飛び出した。

俺は、ルナの手を強く握った。
「どうやら、俺たちの冒険は、まだ終わらないみたいだな」

「うん……! でも、大丈夫だよ、ウルフルム。私たちには、たくさんの仲間がいる。そして、どんな困難だって、みんなで力を合わせれば、きっと乗り越えられるはずだから!」
ルナは、太陽のような笑顔で、俺に力強く頷いた。

宇宙の外側から迫り来る、未知なる脅威。
それは、光か、闇か、あるいは全く異なる何かのか。
そして、その目的とは一体何なのか。

ウルフルムとルナ、そして仲間たちの、新たなる、そしておそらくはこれまでで最も壮大な冒険が、今、静かに始まろうとしていた。
彼らが紡いできた希望の光は、この新たなる宇宙の危機をも照らし出すことができるのだろうか――。
物語は、無限に広がる宇宙を舞台に、さらなる高みへと向かっていく。
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