黒曜の誓い、竜を狩る者たち

ンヴ

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偽りのノクスの一撃を受け、俺、ウルフルムの意識は闇に沈みかけていた。虹色の魂の剣は輝きを失い、ひび割れ、仲間たちの悲痛な叫び声も、まるで遠い世界の残響のようにしか聞こえない。身体は鉛のように重く、指一本動かすことすら億劫だった。

(ここまでなのか……? 俺は……また、何も守れなかったのか……?)

諦めの念が、冷たい霧のように心を覆い尽くそうとした、その瞬間。
脳内に、直接、清らかで、しかし力強い声が響いてきた。

『ウルフルム……! 聞こえますか……!? 私の声が……!』

「その声は……アウストラ……?」
俺は、薄れゆく意識の中で、かろうじてその声の主を認識した。

『ええ、そうです! あなたの魂の輝きが、消えかかっています……! でも、諦めないで! 星々は、まだあなたを見放してはいません!』
アウストラの声は、まるで暗闇を照らす一条の光のように、俺の心に差し込んできた。

『模倣芸術家Xの力は、確かに強大です。しかし、彼が生み出すものは、しょせん過去の『模倣』に過ぎません。そこには、未来を創造する『意志』が、そして、仲間と共に困難を乗り越えようとする『魂の熱』が欠けています!』
アウストラの言葉は、俺の心の奥底に眠っていた、何か大切なものを呼び覚まそうとしているかのようだった。

『ウルフルム、思い出してください! あなたがこれまで戦ってきたのは、何のためだったのかを! あなたが守りたかったものは、何だったのかを! その想いこそが、あなたの真の力のはずです!』

アウストラの必死の呼びかけに、俺の心の中で、失いかけていた炎が、再び小さく燃え上がり始めた。そうだ……俺は、仲間たちの笑顔を……この世界の平和を……そして、ルナとの未来を守りたかったんだ……!

その時、まるでアウストラの言葉に呼応するかのように、もう一つの、力強く、そして懐かしい声が、俺の魂に直接響いてきた。

『ウルフルム! 聞こえるか! 俺だ、ガランだ!』

「ガラン……さん……!?」
俺は、驚きと共に、その声に聞き入った。それは、通信魔道具を通じたものではなく、もっと直接的で、魂に語りかけるような、不思議な感覚だった。おそらく、アウストラの星詠みの力が、時空を超えてガランの想いを俺に届けてくれているのだろう。

『お前、こんなところでへこたれてるんじゃねえぞ! お前が諦めたら、一体誰が世界を守るってんだ! お前は、俺が認めた、最高の隊長じゃなかったのか!』
ガランの言葉は、厳しく、しかし愛情に満ちていた。

『いいか、ウルフルム。本当の強さってのはな、力じゃねえ。何度打ちのめされても、何度絶望の淵に立たされても、それでもなお、仲間を信じ、未来を諦めねえ心だ。お前には、それができるはずだ! お前が創り出す未来を、俺は信じているぞ! 仲間たちと共に、その『本物の力』を、あのふざけた芸術家野郎に見せつけてやれ!』

アウストラの星々の導きと、ガランの魂からの激励。
二つの温かい光が、俺の心に深く染み渡り、失いかけていた希望の灯を、再び力強く燃え上がらせた。

(そうだ……俺は、まだ終わっちゃいない……! 仲間たちが、俺を信じてくれている……! 俺の力は、俺一人のものじゃない……! みんなとの絆が生み出した、無限の可能性なんだ!)

俺は、ゆっくりと目を開いた。
視界はまだ霞んでいるが、そこには、傷つきながらも、必死に偽りの災厄たちと戦い続ける仲間たちの姿があった。そして、俺の手の中には、ひび割れながらも、まだ微かな虹色の輝きを放つ、魂の剣が握られていた。

「みんな……! 聞こえるか……!? 俺は、まだ戦えるぞ!」
俺は、最後の力を振り絞り、叫んだ。

その声は、戦場に響き渡り、そして、絶望しかけていた仲間たちの心に、新たな勇気の火を灯した。
「ウルフルム!」
「隊長!」
仲間たちの瞳に、再び闘志の光が宿る。

模倣芸術家Xの歪んだ美学の前に、一度は砕け散りそうになった俺たちの絆。
しかし、アウストラとガランという、かけがえのない仲間からの「助け」によって、俺たちは再び立ち上がる。
そして、この絶望的な状況を打破するための、新たな「工夫」と「成長」の物語が、今、始まろうとしていた。
偽りの災厄たちを打ち破り、そして模倣芸術家Xの真の目的を暴くために。
俺たちの、魂の共鳴が、奇跡を呼び起こす――。
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