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世界が、原初の創造主アルテミアの絶望によって、混沌としたエネルギーに飲み込まれようとしていた、その時。
砕け散った魂の剣の破片を握りしめ、倒れていた俺、ウルフルムの耳に、か細い、しかし凛とした声が聞こえてきた。
「……まだ……諦めない……!」
それは、ルナの声だった。彼女は、傷つき、聖なる光も消えかかっていたが、それでもなお、必死に立ち上がろうとしていた。その瞳には、涙が溢れていたが、その奥には、決して消えることのない、強い意志の光が宿っていた。
「ルナ……! もう……よすんだ……! 君まで……!」
俺は、最後の力を振り絞り、ルナを止めようとした。しかし、彼女は静かに首を横に振った。
「ううん、ウルフルム。私は、大丈夫。だって……私は、アルテミアさんの悲しみが、痛いほど分かるから……」
ルナは、そう言うと、ゆっくりと暴走するアルテミアへと歩み寄った。彼女の体からは、もはや聖なる光は放たれていない。しかし、その全身からは、言葉では言い表せないほどの、温かく、そして深い「愛」のオーラが溢れ出していた。それは、かつて彼女が原初の光の竜としての力を完全に覚醒させた時に見せた、万物を慈しむ「母なる愛」にも似た、根源的な力だった。
「アルテミアさん……! 聞こえますか……! あなたは、独りじゃないんですよ……!」
ルナは、アルテミアの荒れ狂う創造のエネルギーの奔流の中を、一歩、また一歩と進んでいく。その小さな体は、今にも吹き飛ばされそうだったが、彼女は決して足を止めなかった。
「黙れ、小娘! 私の孤独が、お前のような矮小な存在に分かってたまるものか!」
アルテミアは、ルナに向かってさらに強大な破壊のエネルギーを放った。
しかし、そのエネルギーは、ルナに届く寸前で、まるで彼女の愛のオーラに浄化されるかのように、その勢いを失っていく。
「分かります……! あなたが、どれだけ長い間、たった一人で苦しんできたのか……。美しいものを創り出しても、それがいつかは失われてしまうことへの恐怖……。そして、誰にも理解されない、深い孤独……。私も……昔はそうでしたから……」
ルナの言葉は、アルテミアの心の奥底にある、最も柔らかな部分に、静かに、しかし確実に響いていった。
アルテミアの動きが、ほんのわずかに止まった。その狂気に満ちていた瞳に、一瞬だけ、戸惑いの色が浮かぶ。
「でも……あなたは、間違っている……!」ルナは、涙ながらに、しかし力強く続けた。「永遠に変わらないものだけが美しいんじゃない……! 変化し、成長し、そして時には失われるからこそ……今この瞬間が、こんなにも愛おしくて、輝いて見えるんじゃないですか……! あなたが創り出したこの世界も……そこに生きる私たちも……不完全で、そして移ろいやすいけれど……でも、だからこそ、こんなにも温かくて、そして美しいんだと思うんです!」
ルナは、ついにアルテミアの目の前まで辿り着き、そして、その小さな手を、アルテミアの荒れ狂う創造のエネルギーにそっと触れた。
「アルテミアさん……。もう、苦しまないで……。あなたは、独りじゃない……。私が……私たちが、あなたの傍にいますから……」
ルナの純粋な愛と、慈しみの心が、アルテミアの凍てついていた魂を、ゆっくりと溶かし始めた。アルテミアの瞳から、再び星屑のような涙が溢れ出し、そして、その体から放たれていた破壊のエネルギーが、徐々に穏やかなものへと変わっていく。
「……なぜ……? なぜ、お前は……私を……恐れないのだ……?」
アルテミアは、か細い声で尋ねた。
「だって……あなたは、本当は、誰よりもこの世界を愛している人だから……。ただ……その愛し方が、少しだけ……不器用だっただけなんだと思うから……」
ルナは、優しく微笑んだ。
その瞬間、アルテミアの心の奥底に固く閉ざされていた何かが、音を立てて崩れ落ちた。彼女の全身から、温かい光が溢れ出し、それは、かつて彼女が宇宙を創造した時の、純粋な喜びと愛の輝きそのものだった。
「……そうか……。私は……ずっと……間違っていたの……か……」
アルテミアは、まるで長い悪夢から覚めたかのように、そう呟いた。そして、彼女の瞳には、もはや狂気も絶望もなく、ただ、深い後悔と、そしてほんのわずかな希望の光が宿っていた。
創造主の心の解放。それは、ルナの無償の愛が生み出した、奇跡の瞬間だった。
しかし、暴走した創造の力は、もはやアルテミア自身にも完全に制御することはできない。世界は、依然として崩壊の危機に瀕していた。
その時、俺の目の前で、砕け散ったはずの魂の剣の虹色の破片が、まるで生きているかのように、ゆっくりと集まり始めた。そして、ルナの体から放たれる「原初の愛」の光と、アルテミアの心から溢れ出す純粋な「創造の喜び」の光、さらには、意識を取り戻しつつあった仲間たちの「絆の光」が、その破片へと注ぎ込まれていく。
「これは……!?」
俺は、息を飲んだ。
破片は、三つの光を吸収し、そして融合し、新たな形を成していく。それは、もはや以前の虹色の剣ではない。より強く、より清らかで、そして宇宙の法則そのものと共鳴するかのような、神々しいまでの輝きを放つ、全く新しい「創造の剣」だった。
「ウルフルム……! あなたの剣が……!」
ルナが、驚きと喜びの声を上げる。
「……なんと……。絶望の中から……新たな希望が……生まれるとは……」
アルテミアもまた、その奇跡的な光景に目を見張っていた。
俺は、ゆっくりと立ち上がり、その再生した「創造の剣」を手に取った。剣は、俺の魂と完全に一体化し、温かく、そして力強いエネルギーを俺に与えてくれる。それは、もはや俺一人の力ではない。ルナの愛、アルテミアの創造の意志、そして仲間たちの絆、その全てが宿った、奇跡の剣だった。
砕け散った魂の剣の破片を握りしめ、倒れていた俺、ウルフルムの耳に、か細い、しかし凛とした声が聞こえてきた。
「……まだ……諦めない……!」
それは、ルナの声だった。彼女は、傷つき、聖なる光も消えかかっていたが、それでもなお、必死に立ち上がろうとしていた。その瞳には、涙が溢れていたが、その奥には、決して消えることのない、強い意志の光が宿っていた。
「ルナ……! もう……よすんだ……! 君まで……!」
俺は、最後の力を振り絞り、ルナを止めようとした。しかし、彼女は静かに首を横に振った。
「ううん、ウルフルム。私は、大丈夫。だって……私は、アルテミアさんの悲しみが、痛いほど分かるから……」
ルナは、そう言うと、ゆっくりと暴走するアルテミアへと歩み寄った。彼女の体からは、もはや聖なる光は放たれていない。しかし、その全身からは、言葉では言い表せないほどの、温かく、そして深い「愛」のオーラが溢れ出していた。それは、かつて彼女が原初の光の竜としての力を完全に覚醒させた時に見せた、万物を慈しむ「母なる愛」にも似た、根源的な力だった。
「アルテミアさん……! 聞こえますか……! あなたは、独りじゃないんですよ……!」
ルナは、アルテミアの荒れ狂う創造のエネルギーの奔流の中を、一歩、また一歩と進んでいく。その小さな体は、今にも吹き飛ばされそうだったが、彼女は決して足を止めなかった。
「黙れ、小娘! 私の孤独が、お前のような矮小な存在に分かってたまるものか!」
アルテミアは、ルナに向かってさらに強大な破壊のエネルギーを放った。
しかし、そのエネルギーは、ルナに届く寸前で、まるで彼女の愛のオーラに浄化されるかのように、その勢いを失っていく。
「分かります……! あなたが、どれだけ長い間、たった一人で苦しんできたのか……。美しいものを創り出しても、それがいつかは失われてしまうことへの恐怖……。そして、誰にも理解されない、深い孤独……。私も……昔はそうでしたから……」
ルナの言葉は、アルテミアの心の奥底にある、最も柔らかな部分に、静かに、しかし確実に響いていった。
アルテミアの動きが、ほんのわずかに止まった。その狂気に満ちていた瞳に、一瞬だけ、戸惑いの色が浮かぶ。
「でも……あなたは、間違っている……!」ルナは、涙ながらに、しかし力強く続けた。「永遠に変わらないものだけが美しいんじゃない……! 変化し、成長し、そして時には失われるからこそ……今この瞬間が、こんなにも愛おしくて、輝いて見えるんじゃないですか……! あなたが創り出したこの世界も……そこに生きる私たちも……不完全で、そして移ろいやすいけれど……でも、だからこそ、こんなにも温かくて、そして美しいんだと思うんです!」
ルナは、ついにアルテミアの目の前まで辿り着き、そして、その小さな手を、アルテミアの荒れ狂う創造のエネルギーにそっと触れた。
「アルテミアさん……。もう、苦しまないで……。あなたは、独りじゃない……。私が……私たちが、あなたの傍にいますから……」
ルナの純粋な愛と、慈しみの心が、アルテミアの凍てついていた魂を、ゆっくりと溶かし始めた。アルテミアの瞳から、再び星屑のような涙が溢れ出し、そして、その体から放たれていた破壊のエネルギーが、徐々に穏やかなものへと変わっていく。
「……なぜ……? なぜ、お前は……私を……恐れないのだ……?」
アルテミアは、か細い声で尋ねた。
「だって……あなたは、本当は、誰よりもこの世界を愛している人だから……。ただ……その愛し方が、少しだけ……不器用だっただけなんだと思うから……」
ルナは、優しく微笑んだ。
その瞬間、アルテミアの心の奥底に固く閉ざされていた何かが、音を立てて崩れ落ちた。彼女の全身から、温かい光が溢れ出し、それは、かつて彼女が宇宙を創造した時の、純粋な喜びと愛の輝きそのものだった。
「……そうか……。私は……ずっと……間違っていたの……か……」
アルテミアは、まるで長い悪夢から覚めたかのように、そう呟いた。そして、彼女の瞳には、もはや狂気も絶望もなく、ただ、深い後悔と、そしてほんのわずかな希望の光が宿っていた。
創造主の心の解放。それは、ルナの無償の愛が生み出した、奇跡の瞬間だった。
しかし、暴走した創造の力は、もはやアルテミア自身にも完全に制御することはできない。世界は、依然として崩壊の危機に瀕していた。
その時、俺の目の前で、砕け散ったはずの魂の剣の虹色の破片が、まるで生きているかのように、ゆっくりと集まり始めた。そして、ルナの体から放たれる「原初の愛」の光と、アルテミアの心から溢れ出す純粋な「創造の喜び」の光、さらには、意識を取り戻しつつあった仲間たちの「絆の光」が、その破片へと注ぎ込まれていく。
「これは……!?」
俺は、息を飲んだ。
破片は、三つの光を吸収し、そして融合し、新たな形を成していく。それは、もはや以前の虹色の剣ではない。より強く、より清らかで、そして宇宙の法則そのものと共鳴するかのような、神々しいまでの輝きを放つ、全く新しい「創造の剣」だった。
「ウルフルム……! あなたの剣が……!」
ルナが、驚きと喜びの声を上げる。
「……なんと……。絶望の中から……新たな希望が……生まれるとは……」
アルテミアもまた、その奇跡的な光景に目を見張っていた。
俺は、ゆっくりと立ち上がり、その再生した「創造の剣」を手に取った。剣は、俺の魂と完全に一体化し、温かく、そして力強いエネルギーを俺に与えてくれる。それは、もはや俺一人の力ではない。ルナの愛、アルテミアの創造の意志、そして仲間たちの絆、その全てが宿った、奇跡の剣だった。
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