エリート妻色情飼育―性奴隷は人妻にかぎる―

山田さとし

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第一部 プロローグ

第二章 ウェディングドレス

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20●2年9月20日 AM 10:30


美しい頬がバラ色に染まっている。
花嫁の父は飽きずにその姿を眺めていた。
そのささやかな楽しみを壊すかの如く、花婿の元気な声が控室に響いた。

「春香さん・・・
まだ時間があるから社長に挨拶に行きましょう」

もう少し娘の晴れ姿を見ていたかった佐山であったが幸造の事なら話は別であった。

「おお・・そうだな、春香。
私も一緒に挨拶するか・・・」

「いいわよ、パパ・・・」

「そ、そうは言っても・・・」

佐山は幸造に多大な援助を受けていた。
本当はその息子である悟に春香を嫁がせたかったくらいだった。

だが、幸造は自分の会社のエリートである井上を春香に薦めた。
井上の実家もかなりの資産家ではあったから満足した縁談にこの際、印象を良くしておいておこうと思ったのであった。

未練気に見送る佐山を置いて、二人は幸造達が別にとっているホテルの部屋を訪ねた。
まだ披露宴まで3時間近くある。

式場と一体になったホテルは春香の控室の直ぐ上にあり、時折珍しそうに振り返る宿泊客の視線を浴びながらエレベーターに乗り込んだ。
二人は先程教会で結婚式をあげたままの姿で、幸造達のいる部屋に向かっていた。

「どうぞ・・・」

オズオズと叩く井上のノックに曇った声が答えた。
開かれたドアからゴルフ焼けの浅黒い悟の顔が見えた。

「おう、どうしたんだ?」
子供のように顔を崩して笑顔を見せている。

井上は悟のこの笑顔が好きであった。
社長の幸造と同じで、厳しい表情の中にも人懐こい眼差しが社員達を惹きつけるのだ。

幸造の会社に勤める者はみな二人の人柄に惹かれて忠実に仕えている。
社内の団結が秋元チェーンの強い所でもあった。

「披露宴まで時間がありますので挨拶に伺いました」

「そんな、気ぃ使いーな・・・」

大ぶりのソファーで裸足の足を投出している幸造の大きな声に、春香はクスッと笑みを零した。
広い豪華なスィートルームで二人は、ゆったりとくつろいでいるところだった。

「あっ、社長・・こ、このたびは・・・」

緊張しながら挨拶する井上を交えて暫らく話していたが、携帯電話の音がそれを遮った。

「もしもし・・・」
ポケットから取り出した電話に応対していた悟が井上の顔を見て言った。

「主賓の武山先生がみえたそうだ。
井上、悪いけど先に挨拶に行ってくれないか?
オヤジと僕はもう少し用意があるから・・・」

悟の言葉に幸造も直ぐに相槌を打った。

「ああ、そや・・・こう暑いと汗でベトベトや
シャツも替えんとな・・・」

成る程、秋とはいえ今日の気温だと暑がりの社長には堪えるかしれない。
伝統ある教会は建物自体は古く冷房も無かったからだ。

「それでは、失礼します・・・」
部屋を出ようと促す井上に春香は透通る声で答えた。

「私はもう少しいます・・・
まだ御挨拶をしていませんし、
父からも伝言がありますから・・・」

先程、妻になったばかりの春香の言葉に井上は微笑むとわざと大袈裟に言った。

「わかった・・・。
でも、色々準備や挨拶もあるし
ホドホドにするんだよ・・・」

そして、白いタキシードの襟を正しながら部屋を出ていった。
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