エリート妻色情飼育―性奴隷は人妻にかぎる―

山田さとし

文字の大きさ
18 / 90
第三部 凌辱

第十六章 ティータイム

しおりを挟む
春香も最近になってようやく慣れてきた職場で、今日は羽を伸ばせそうな気がしていた。

午後三時に近くなる頃、役員の旅費精算が一段落した裕子は軽く伸びをしながら言った。

※※※※※※※※※※※※※※※

「うーん・・・やっと終わったわ。
ねえ、佐山さん、お茶にしない・・・?」

「うわぁ・・嬉しいっ・・・」

二人はイソイソと給湯室から食器を運び、美味しそうなお菓子を並べてお茶の用意をした。
普段は社長に会いに来た社員や来客が使うソファーを占領して、女達はささやかな紅茶パーティーを開くのだった。

春香が入社して暫らくして慣れてきた頃に、裕子から提案された楽しいひと時は恒例の時間として数ヶ月、続いていた。

「あぁ、ラヴェンダーの良い匂い・・・」

春香は何時も裕子が入れてくれる、この紅茶の香りが大好きであった。

「特別の店から買ってるの、高いのよ・・・」
イタズラな瞳で言う裕子であったが、確かに美味しかった。

入れ方も上手なのだろうが飲んだ後は何か身体が火照る位、元気になるような気がするのであった。

まあ、それは女になったばかりである春香の身体の変化が、そう思わせる事なのかもしれなかったが。

井上に処女を捧げてプロポーズされて以来、春香の心も身体も急に大人びて微妙な艶が出てきた気がする。

今まで経験の無かった春香は、耳年増の如く雑誌で仕入れた情報を無邪気に裕子などに話していたのだが、実際に体験してみると恥かしさに顔が真赤になってしまうのであった。

戸惑うように答えてくれていた裕子に、今更ながら申し訳なく思う春香だった。

それに・・・。
この頃、妙に身体が疼くのであった。
何だか胸も大きくなったような気がする。

さすがにあの日以来、二人は清い関係を保っていたのだが。
社長直々の紹介とあって、井上も余りがっついたマネはしなかった。

多分、専務の悟のアドバイスかもしれない。
よく相談すると自分でも言っていたのだ。

まさか処女を捧げた事までは言っていないだろうが、結婚の日取りも今年秋と決めた今、ゆっくりと愛を育てていきたいと言う井上の言葉が春香には嬉しかった。

全てを捧げあった二人の心は以前よりも増して深く結びつき、時折交わすキスの味も数段違うものになっていた。

それでも春香は戸惑う。

夜眠れない時など、いやこの頃は毎晩のように身体が火照ってしようがないのだ。

初めて知った男の味がそうさせるのだろうか。
世間から見るとオクテなのだろう。

遅い体験はかえって、春香の心と身体に強い官能の火をともしたのであった。
痛さよりも気持ち良さの記憶が占めていた。

はしたないと思いつつも、井上の身体を強く抱きしめて感じてしまったのである。

処女であったのに。
夜寝るときも今までした事の無いイタズラを、息を殺してするようになってしまった。

微かに目に映った井上の反り返ったものが、春香の脳裏に焼き付いている。
初めてのセックスで昇ってしまった。

自分は淫乱な体質なのだろうか。
雑誌等で読むと大半の女性は、処女喪失の時にはエクスタシーを感じないらしい。

戸惑いながらも一度知ってしまった快感は春香を凌駕し、快楽を貪っていくのだった。

ラヴェンダーの香りが春香を包む。
妖しい感情がわき上がってくる。

その気持ちを悟られぬよう笑う春香だった。
お喋りは女達の偉大な趣味である。
楽しい時は瞬く間に過ぎていく。

「あら、もうこんな時間・・・」
裕子が腕時計を見ると三時半を少し廻っていた。

いくら暇とはいえ、これ以上のサボリは社長の留守を預かる秘書としては失格である。
二人は急いで片付けにかかった。

食器を給湯室に運びながら、春香は頭が痺れる感覚がしていた。
一日中、暇過ぎて身体がだるくなってしまったのだろうか。

やたらと喉が乾いてくる。
春香はティーポットに残っていた、冷めた紅茶をカップに注ぐと一気に飲干した。

ラヴェンダーの香りが鼻をくすぐる。
今日は特に強く感じた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...