エリート妻色情飼育―性奴隷は人妻にかぎる―

山田さとし

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第四部 犠牲

第二十二章 休日出勤

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翌日。
秘書室に向かう春香。

※※※※※※※※※※※※※※※
春香入社一年目(秘書室)
20●2年6月11日 AM10:00


エレベーターの中、重い気持ちで春香は佇んでいた。今日は休日であるが社長の依頼で一人、出勤する事になったのだ。

それでも裕子と会わずにすむかと思うと、少しはホッとしている。
翻弄される毎日に悩み続けていた。

自分と裕子との痴態を思い浮かべ、胸を震わせている。
いい加減にして終わらせなければ。

罪悪感が湧き上がる。
一体どうしてしまったのだろう。

裕子の事は好きである。

だが、結婚前の・・・
井上と婚約したばかりの身であれ程、
淫靡に狂うとは。

そう、狂っていた。

セックスでさえ井上に処女を捧げたばかりだというのに、裕子とアブノーマルな痴態を繰り広げてしまうことに罪悪感を覚えているのだ。

おかげで楽しみにしていた井上との週末のデートも断らざるを得なかった。
もしも、井上に抱かれて裕子の時のような痴態を見せてしまう恐れに、会う事すら怖かった。

「そう、元気出してよ。じゃあ・・・」

優しい笑顔が眩しかった。
恋人への裏切りの気持ちが春香の心を苦しめていく。

「おはよう・・・」
春香が秘書室の扉を開けると、裕子の元気な声が胸に突き刺さった。

「裕子・・さん・・・?」

春香は呆然と立ちすくんでしまった。
そんな姿を見て裕子は明るく笑った。

「何、驚いてるのよ?
当り前じゃない・・・。

社長から休日出勤を命じられたなら、
主任秘書の私も出るに決まってるでしょう?」

そして美味しそうに紅茶を口に含んでいる。
ラヴェンダーの香りが春香の心を波立たせる。

そうなのだ。
この香りを知ってから、春香の身体は不思議な感情に支配されていったような気がする。

当り前のように味わっていた三時のお茶が。

「あなたもどう・・・?」
裕子の瞳が妖しい光りを宿して春香を誘う。

「け、結構です・・・」
振り解くように言った春香は、裕子と目を合わさぬよう社長室に入っていった。

身体が熱い。
連日繰り広げられた裕子との営みは、春香の身体と心を確実に変えていたのだ。
家に帰ってからも身体は火照り、ベッドに入ると何度も自分を犯してしまう。

もしかしたら紅茶のせいかもしれない。
あの中に何かが入っていたとしたら。

春香はそう、思いたかった。
そうでも考えなければ、この頃の自分の狂ったような痴態を説明できないではないか。

「ふふふ・・・」

イタズラな眼差しで春香を追っていた裕子であったがドアが開く音が聞こえると、何時もの有能な秘書の顔に戻っていった。

「やー、暑いなー・・今日はぁ・・・」
扇子を慌しく振りながら社長の幸造が姿を現した。

社長室で掃除をする春香を見つけると、人懐っこい笑顔を浮かべて言った。

「おー・・スマンな、佐山さん。
折角の休みやのに出てもろぉて・・・」

「い、いいえ・・そんな事・・・」

裕子の妖しい魅力に怯えていた春香は、幸造の声に心底嬉しそうな声を出した。

最初はアクの強い老人と、嫌悪感までいかないとしても余り好感を抱いていなかったのだが、秘書として傍にいると大胆さの中にも廻りに気を配る優しさを見つけて、徐々にその人柄に惹かれるようになっていた。

井上が社長や専務の悟を尊敬するのも理解できるような気がするのである。

「今週はずっと地方に出ずっぱりやったさかい、
ようけ書類がたまっとんのや・・・。
伊藤さんも頼むでぇー・・・」

粗野な関西弁が今は楽しい。
重く沈んでいた春香の心も弾みそうに感じるのだった。

暫らくは幸造の指示通り、経理の整理や資料作りをしていたのだが突然、大声で二人は社長室に呼ばれた。

「伊藤さんっ、何やのこれ・・・?」

幸造が指差す扉を見て春香はドキリとした。
奥にある「秘密の部屋」の扉が開いていたのである。

「そ、それは・・・」

口篭もる裕子に、幸造の大声が矢継ぎ早に降り注いでいく。

「言い訳は無用やっ・・・。
ワシは確かにカギをかけとった筈やで。
最近は新しい秘書も雇とらんさかいな・・・」

春香の顔を見て言ってから後悔した幸造であったが、半ば開き直るように続けた。

「ここには絶対、
誰も入れるなと言うた筈や・・・」

今まで一度も春香の見た事が無い厳しい顔付きで、腕を組んで立っている。

春香は急に恐ろしくなって震えていた。
何か男の黒い正体を垣間見たような気がしたのだ。

しかし、リンとした表情を崩さずに裕子はハッキリとした口調で答えていく。

「確かに・・・その部屋に入りました。
でもそれは・・・
最初からカギがかかっていませんでした。

偶然、開けてしまった佐山さんに
隠す訳もいかず説明するために入ったのです」

一歩も引かぬ態度は春香にとって頼もしく感じ、熱い想いが込上げてくるのだった。

「そ、そうか・・・」

怒りで真赤になっていた幸造の顔が裕子の剣幕に押され、見る見る冷めていった。

「そう言えば、カギ忘れたかもしれんな。
伊藤さん、堪忍してや・・・」

素直に謝る社長の態度に、裕子も直ぐに表情を崩して言った。

「いいえ、私こそ・・・。
もっと気をつけておけば良かったのです」

これが幸造の魅力なのだろう。
自分の過ちに気付いた時は、子供のように無邪気に謝るのだった。

春香が二人のやり取りを見ながら瞳を潤ませている。
それに気付いた幸造は優しく春香に言った。

「おおっ・・驚かしたかな、スマン・・・」

孫をあやす祖父のようにオロオロしている。
そんな男が可笑しくて、春香も裕子も吹き出してしまった。

「フフフフフ・・・」
「あっはっはっはっは・・・」
「ホホホホホ・・・」

三人の笑い声が社長室に響いていく。

「随分、楽しそうですね・・・」
その時、専務の悟が姿を現した。

「あっ、専務・・・」

裕子が嬉しそうに声を出した。
春香も何故か懐かしく男を見ていた。

「いや・・・な。
奥の部屋が佐山さんに
バレテもうたんや・・・」

汗で光るスキンヘッドをかきながら、照れ臭そうに幸造が言った。

「だからぁ・・・あれ程厳重に
カギをかけておくように言ったんだ。

大体、社長室にあんな物は
必要ないんですよ・・・」

ここぞとばかりに悟は強い口調で言った。

「な、何言うとるんや・・・。
あ、あれかて結構・・・
役に立つ装置がついとるんやでぇ・・・」

春香の前で面子を潰された幸造は、ムキになって三人を奥の部屋に案内した。

「さーさ、じっくりと見てぇな・・・」
そして明りをつけて扉を閉めた。

カチャリという音に、春香は胸騒ぎを覚えた。
昨日まで連日のように裕子と愛し合った部屋なのだ。

ベッドのシーツは何度か掃除と共に取り替えておいたが、匂いなど残っていないだろうか。
もしも感づかれでもしたらと気が気ではなかった。

「し、社長・・結構ですよ、本当に・・・」
裕子も同じ気持ちなのか、流石に狼狽えた表情をしている。

「何や・・・?
ワシの自慢の部屋を見せたろう言うのやで。

こんな機会滅多にないのや。
よう見とき、どうせ恥のついでや・・・」

そしてベッドの脇からリモコンのスイッチを押すと、音楽が鳴り出した。
妖しいオリエント風の音色であった。
ガムランのような激しいシンバルの音と笛の音色が妖しく部屋に広がっていく。

「ええ音やろ・・金かかっとるんやで・・・。
それから、これや・・・」

得意そうな幸造が次に押したスイッチに反応して四周を蔽っている鏡が突然消え、音楽から変わった波の音と共に海の景色が現れた。

「ほぉー・・・こりゃ、凄い・・・」

悟が思わず声をあげた。

「ふふんっ・・・中々やろ?
ディズニーランドにあったのと同じやで。
これも・・・」

「金がかかってる、でしょ・・・?」

悟がからかうように言った。

「解りましたからもう出ましょうよ。
ここは暑くてかなわない・・・」

確かに冷房の無い閉め切った部屋は暑い。
男達は余程暑がりなのか、顔中ビッショリと汗をかいていた。

「まあ、待てや。
今、クーラー入れるさかい・・・」

鈍い音と共に冷気が天井から噴出された。

「フーッ・・生き返る・・・」

春香は焦っていた。
早く部屋を出ないと、トンでもない事が起きてしまいそうな気がするのであった。

「それからビデオも見られるんやで。
何ぞ新しいデータが入ってたみたいやから、
さっき開いといたんや・・・」

幸造がスイッチを押すと海の景色が消えて一瞬、壁が全て真っ黒になった。
しかし直ぐに砂嵐の眩しい光りが四人を襲った。

「うっ・・・」

一瞬閉じていた目を開けた時、春香の目に信じられない光景が飛び込んできたのであった。

『あんっ、あんっ・・・。
んんっ・・・んっ・・・。
ふ、うぅーんん・・・ああふぅー・・ん』

白い裸体が踊っていた。
互いの身体を交錯させた二人の女の身体が、壁一杯の画面に何重にも映っている。

「あれ、こんなビデオあったかな?」
小首をかしげる幸造の隣で、春香は顔を蒼白にさせて震えていた。

(そ、そん・・な・・・?)

衝撃が春香を襲う。
立っているのも辛い位、足がガクガクと揺れている。

『あ、ああぁーん・・・あふぅ・・美味しい・・・
おネェ様ぁ・・・ああっ・・もっとぉー・・・』

自分の声だった。
メス犬のように舐め合う二人がいる。

「おぉー・・・
で、でも凄いですよ、これ・・・」

大画面の迫力に、何時も冷静な悟が思わず声を出してしまう程だった。

(い、いや・・いやぁ・・・)
春香は心の中で叫んでいた。

何故、自分達の姿が映っているかという疑問よりも、何とかこの場を誤魔化し逃げたかった。
だが、そんな願いを砕くかのように淫靡な叫びが次々と聞こえてくる。

『あふんっ・・いいっ、いいっ・・・。
春香ぁ・・・愛してるっ、春香ぁ・・・』

上に被さる女の股間で叫ぶ裕子の顔が画面に映し出された。
そして春香の姿も・・・。

『あぁ、ふうぅー・・んん・・いやっ・・・
おネェ様ぁ、もっと・・もっと舐めてぇ・・・
イヤらしい春香をもっと虐めてぇ・・・』

夢中になって舌を這わせていた顔を上げ、下から舐める裕子に振り向いた春香の顔がハッキリと確認されたのだ。

「おおおっ・・こ、これは・・・?」
幸造と悟の視線が同時に春香に向けられる。

「い、いやっー・・・」
両手で顔を覆って床に座り込んでしまった。

『あんっあんっあんっ・・・もっと、もっとよ。
おネェ様ぁ・・もっと舐めてぇー・・・』

狂ったように叫ぶ声が部屋中に響いている。

衝撃に心を破壊され、視界が歪んでいく。
春香は只、身を震わせるしかなかった。
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