「スワッピング入門」妻が見知らぬ男に犯される時

山田さとし

文字の大きさ
12 / 80
シーズン1(中編)

第十二章 反逆

「んっ・・ふ・・・ん・・・」

長い睫毛が揺れている。
僕が一番、好きなところだ。

「ふ・・・んっ・・ふぅ・・・」

唇が歪む。
映見の唇は小さくて天使のように愛らしい。

(そ、それが・・・)

「ぐぅ・・・んっ・・んっ・・・」

苦しそうに飲み込んだ後、徐々に姿を現す赤黒いシルエットを吐き出していく。
浮き出た血管が唾液で妖しく光っている。

「え、え・・・み・・・?」
信じられない光景に、僕は妻の名を何度も呟いていた。

「おおっ・・・おっ・・おおっ・・お・・・」
床に座り、両足を広げた男は・・・全裸だった。

「す、凄い・・・凄く・・
あぁ、い・・・いい・・・」

股間に埋めている映見の頭を優しく撫でつけている。

「ああ・・いい・・・
ああー・・おおおおー・・・」

妻の顔が、映見の唇が動く度に大袈裟な声を絞り出していく。

「んっ・・・んふっ・・んふっ・・んっ・・・」
男の前に跪いた映見はヴェージュのスカートから、丸いヒップを突き出して愛撫している。

興奮しているのだろうか。
普段は余り汗をかかないのに白いブラウスから、うっすらとブラジャーが透けていた。

「おおおっ・・・いいっ・・・
す、凄い・・上手ですよ」

男の胸も汗で光っている。

「あふぅ・・はぁ・・はぁっ・・あはぁ・・・」
妻は顔を上げると、嬉しそうに微笑んだ。

(綺麗だ・・・)

僕は心の中で呟いた。
天使のような表情は、指に絡まるコックのグロテクスさとまるで対照的だった。

「本当・・・?」
トロンとした瞳は夢でも見ているように潤んでいる。

「え、映見ぃ・・・」
思わず漏らした僕の声に映見が振り返った。

一瞬だけど、鋭い目で睨んでいた。
しかし妻の視線は直ぐにそれてしまった。

もう一度優しい声で男に聞いた。
まるで恋人に囁くように。

「痛く・・・ない?」
恐る恐る尋ねる口調に、僕は気が狂いそうになった。

「あぁ・・・
凄く気持ちいいですよ、奥さん・・・」

男は妻の頬を包むようにして答えている。
チラリと僕を見た視線が勝ち誇っているように感じた。

「とても初めてとは思えない・・・
優しくて、柔らかい唇だ・・・」

「そんな・・・」
妻の顔から白い歯がこぼれる。

「嬉しい・・・」
男の顔が伸びると、僕の天使の唇を奪った。

「んっ・・・ふ・・・」

映見も両手をついて押し返すように唇を重ねていく。
二人はまるで恋人同士のように熱いキスを交わしている。

「え・・み・・・」

呟きを繰り返す僕は、泣きそうな声を出していた。
いつの間に、こうなってしまったのだろう。

(僕が・・僕が・・・)
そう、僕が悪いんだ。

僕が同伴喫茶に妻を連れて来なければ。
僕が無理にフェラチオさせなければ。

(ぼ、僕が・・・)
その時、生暖かい感触が肩を包んだ。

「ンフフフフ・・・」
甘い息がうなじをくすぐる。

「凄ぉい・・・奥様・・・」

女はソファーに上り僕の隣に座った。
豊満なGカップがプルンと揺れた。

「可哀相な、旦那様・・・」
ポロシャツの上をしなやかな指がなぞる。

ビクンと刺激が走る。
巧みな愛撫は僕を混乱させてしまう。

(そう、僕が・・・)
この人に夢中にならなければ。

「どう、愛する奥様の姿を見て・・・?」
イタズラな目で僕を見る。

「びっくり・・・した?」

唇が濡れて光っている。
僕のザーメンを飲み干してくれた口だ。

(あんなに感じたのは初めてだった・・・)
僕は素直にそう思った。

イク瞬間、映見の顔が見えた。
可哀相に瞳から涙を流していた。

(だけど・・・)

そう、僕はどうする事も出来なかったんだ。
大量のザーメンを放出しながら僕は空を飛んでいた。

叫んでいた。
あれ程の快感を味わったのは生まれて初めてだった。

映見とのセックスでも記憶が無い。
見知らぬ女の愛撫に感じてしまったんだ。

「僕は・・僕は・・・」
妻を裏切ったんだ。

「んぐぅっ・・・」
懺悔の想いを熱い舌が絡め取っていく。

「いいの・・・」
唇を合わせたまま女は囁いた。

「スワッピング、なんですもの・・・」

(スワッピング・・・?)

「んふぅ・・・んんん・・・」

舌が踊る。
甘い匂いと生臭い味が混じっている。

「あなたも・・奥様も・・・」
キスと言葉が途切れ途切れに続いていく。

「交換したの・・私達、夫婦と・・・」

その意味を理解する前に僕の両腕は女を強く抱きしめていた。

(分からない・・・何も、分からない)

妻が僕以外の男と。
それは望んでいた筈なのに。

言いようのない悲しみと切なさがこみ上げてくる。
気が狂いそうだった。
夢中で求めていく。

「ああ、あふぅ・・んぐぅ・・・」
貪るように唇を奪う。

「ああ・・嬉しいっ・・・」
女の爪が肩に食い込む。

「好きよ、あなた・・・」
熱い声が耳元に響いた。

(映見ぃ・・・)
女を抱きしめながら、僕の目は無意識に妻の姿を探していた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。