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シーズン1(それから)
第二十四章 鏡(挿絵付)
「あれから・・・」
夫の元気な後ろ姿を見送った私は小さく呟いた。
私達、狂ったようにセックスをしたんです。
求め合うままに。
特に昨日は出張で三日ぶりの帰宅だったから、凄く激しかった。
『お帰りなさ・・・』
出迎えの言葉も消える程、激しいキスを裕君は浴びせてきたの。
ソファーに押し倒されると素早く衣服が剥ぎ取られていった。
まるでレイプされているようだったわ。
ずり下ろされたパンティーが足に掛かったまま、広げられた股間に顔を埋めてくる。
『ああっ・・・ダ、ダメェ・・・』
私、恥ずかしくって必死に抵抗したんだけど。
『こんなに濡れてるくせに・・・』
『ああっー・・・あっあっあっ・・・』
激しく使う裕君の舌に、私は悲鳴を上げるしか出来ない。
遂、最近までは照明を消した中でしか肌を晒した事が無かったのに。
でも、凄く気持ち良かった。
『いくっ・・いくっ・・いっちゃぅー・・・』
裕君の顔を押しつけるようにして恥ずかしい位、溢れさせていたんです。
(だから・・・)
『咥えろ・・・』
『はい・・・』
夫の前に跪いた私は、素直な声で答えていました。
あの日から私、凄く変わったみたい。
そう、セックスに目覚めたんです。
大好きになったフェラチオで一生懸命、夫に奉仕するの。
以前は絶対にしなかった屈辱的な行為なのに。
『んふっ・・んふっ、んっ・・んっんっ・・・』
『おおっ・・・おっ・・おっ・・おっ・・・』
愛撫に反応してくれる声が嬉しい。
『んふぅ、あはぁっ・・・
美味しい・・・あんんんっ・・・』
たっぷり咥えた後、舌を伸ばして味わう私に裕君が言うんです。
『上手になったな、映見・・・』
『うふん、嬉しい・・・』
うっとり顔を上げた私を満足そうに見ている。
『凄くイヤらしくなったな・・・
オッパイも大きくなったみたいだし・・・』
『あっ・・・あんっ・・・』
伸ばした手がバストを愛撫する。
『ゆ、裕君も・・・
凄く上手に・・あああっ・・・』
そう、愛撫が気持良くなった。
私の敏感な場所を優しく責め、それでいて強い官能をくれる。
『ああんっ・・・い、いいぃ・・・』
そして、いつもの激しいプレイに移っていくんです。
『アイツのと、どっちが美味い?』
『あああっ・・い、いやぁ・・・』
私、直ぐに真っ赤になってしまう。
何度も繰り返した筈なのに。
(だって・・・)
凄く、恥ずかしいんですもの。
淫靡なシーンが次々に蘇ってくる。
『嘘つけっ・・・咥えながらアイツの事を思い出してたろう?』
(あああ・・そう・・・私・・・・)
フェラチオしたんです。
私の夫以外の男、藤本さんに。
(あつ・・・い・・・)
指の中で脈打っていた。
あの人のペニスを走る太い血管から、力強い鼓動が伝わっていた。
『お、お前は・・・
自分からアイツのを・・・』
夫に責められる度に、身体の奥から熱いものが溢れてくるんです。
そう言いながら、裕君のコックもビンビンにエレクトしている。
『イジワルッ・・ゆ、裕君だって・・・』
『フフフッ・・・』
恨めしそうに答える私の口が、ペニスで塞がれる。
『んふっ・・んぐっ・・んっんっんっ・・・』
(ああん・・・ず、ずるいぃ・・・。)
でも、直ぐに動きが滑らかになっていく。
『んっ・・・んふっ・・んふっんふっ・・・』
(おい・・・しい・・・)
口中に蘇ってくる。
あの人の味が。
(ああ・・藤本さん・・・)
決して消える事のない記憶をたどっていく。
『おおおっ・・か、かおりさんっ・・・』
裕君も、わざと煽るように言うんです。
『凄く気持いいよっ・・・
かおりさんっ・・かおりっ・・・』
私が興奮するのを知っているから。
裕君、あの時と同じ切ない表情をしているのかしら。
『おお・・・おおおおっ・・・』
私の愛撫に感じながら思い出しているの?
あの人の奥様、かおりさんの事を。
本当にショックだった。
私の理性は完全に砕かれてしまった。
泣きじゃくる私の頬をあの人の暖かい手が包んでくれた。
冷え切った私の心は、温もりを求めていたんです。
『好きだ・・奥さん・・・』
重ねた唇から伝わる熱い囁き。
あの人、言葉巧みに私を操っていった。
『私も・・・・好き・・・』
裏切りへの復讐とはいえ、愛の言葉を返す私は自分でも信じられない位、淫靡に調教されてしまったんです。
(い、いやらしぃ・・・・わたし・・・)
会ったばかりの見知らぬ男なのに。
夫以外の男に抱かれたのは初めてだった。
『どうだ、映見・・・自分で入れた気持は?』
『い、いやぁ・・・・・。』
紳士的な優しい態度から一転して、下品な言葉で私を責め立てる。
『返事はどうした、映見・・・?』
『ああ・・・はいぃ・・いいっ・・・
凄く、いいのぉ・・・』
私、命じられるまま声を出していた。
快感が身体中を駆け巡る。
マゾって、こんな気持なのかしら。
『ああ・・は、早くぅ・・・』
だから私、凄くイヤラシクなっちゃった。
『き、来てぇ・・・』
恥かしい姿でオネダリするんです。
『ああ・・・もっと・・もっと苛めてぇ・・・』
突き出したヒップをくねらせる私が映っている。
四つ足で入れられるのを待っているの。
大きな鏡の前でするセックスは凄く興奮する。
『欲しいか、映見・・・?』
裕君、わざと焦らすように聞く。
『ああ・・・お願いっ・・お願いしますぅ・・・』
私、まるでメス犬のよう。
『あぐぅー・・・・』
快感が突き刺ささる。
『フフフ・・・』
鏡の中で裕君が笑っている。
『あぅっー・・・あうっ、あっあっ・・・
あああっー・・・』
その顔はあの人に重なり、更なる官能がふくれあがっていくんです。
『感じたんだろう、映見・・・』
『ご、ごめんなさいぃ・・・』
二人の心は不条理な炎を燃え上がらせていく。
『あんっあんっあんっ・・あんっあんっ・・・』
激しい突き上げと共に裕君が叫ぶ。
『言ってみろ、アイツの・・・
アイツの名前を呼んでみろっ』
『ああっ・・・いやっ・・いやぁ・・・』
あの日以来、何度も繰り返されるプレイ。
『俺は言えるぞっ・・・
おお、かおりさんっ・・・かおりっ・・』
『あああっ・・あひぃっ・・・』
逞しさを増したコックで、激しく貫いてくる。
『好きだっ・・・かおりさんっ・・・』
私の心をえぐる。
それは、優しかった夫のものではなかった。
『い、いやぁ・・・』
悲鳴をあげ、仰け反る背中越しに裕君が顔を歪ませている。
笑っているようでいて、怒りに苦しんでいる。
(ゆ、裕君・・・)
そう、夫は決して許してはくれない。
『お前はあの人以上に感じていた・・』
『ああっ・・・そ、そんなぁ・・・』
『嘘をつけっ、こんなに締め付けやがって・・・』
『ああっ・・ご、ごめんなさいぃ・・・』
瞳から涙がこぼれている。
鏡の中の私は本気で泣いていた。
夫を裏切った罪に。
淫乱で恥ずかしい自分に。
『ほら、言ってみろ・・あの時みたいに・・・』
『ああああっ・・いやぁ・・・』
夫の声が容赦なく責め立てる。
『好きだって・・愛しているって・・・』
『あうっ・・ぐぅっ・・・』
一言毎に深く突き上げる。
『お、俺の目の前で・・・・』
裕君のコック、益々熱くなってくる。
『ああ、あひぃ・・・・』
余りの刺激に身体を支えきれず、床に顔を埋めてしまう。
私の興奮も頂点に達しようとしていた。
(あああ・・あなた・・・)
こじ開けて見た視界の中で、私を犯している男を捜していた。
『ああっー・・・』
苦悶の表情の私が叫ぶ。
官能が駆け上ってくる。
(あああ・・す、凄い・・・)
息遣いが激しさを増していく。
『はぁっ・・はぁっ・・・』
そして。
『ああ・・・あああ・・・・』
白い歯がこぼれていく。
『い、いいぃ・・・・』
感じている。
喜んでいる。
『ああ・・そ、そうなのぉ・・・
感じているのぉ・・・』
私がメス犬に変わっていく瞬間。
『私、思い出しているのぉ・・・』
又、罪を犯していく。
『あの人・・あぐっ・・・あああっ・・・』
切なく声を漏らす。
『ああっ・・いいっ、藤本さんっ・・・
あああっー・・・』
邪悪な欲望が湧きあがってくる。
『ああっ・・いいっ・・・
藤本さん、もっとぉ・・・』
鏡の中の夫に向かい、わざと淫靡な声を出す。
『ク、クソッ・・・』
嫉妬に顔が歪んでいく。
夫が、裕君の顔が別の男に変わって行く。
『ああ、好きっ・・藤本さん・・
ああああっー・・・』
私は、もう遠慮しなかった。
想いの全てをぶつけていく。
『愛してるっ、藤本さんっ。
ああ、いいっ・・・凄く、いいぃ・・・』
(ど、どうしてぇ・・・?)
こんなに興奮するの?。
気持いい、のかしら?
若くもハンサムでもない、中年の男に感じていた。
『素敵だ、奥さん・・・美しい・・・』
言葉が上手だったから?
『ふふふ・・こんなに感じて・・・』
愛撫が巧みだったから?
(わ、分らない・・・)
只、植え付けられた欲望は決して消える事ないだろう。
私達夫婦を異常な世界へと駆り立てていく。
『おおおおおっ・・え、映見ぃ・・・』
あの人の声が聞こえる。
『あんっ・・・あんっ・・・あああっー、あっあっあっ・・・』
官能の海を泳いでいく。
頭の中は真っ白。
『はぁっ・・はぁっ・・はぁっ・・はぁっ・・・』
激しい突き上げと共に荒い息遣いを感じる。
『あああっ・・いいっ・・・藤本さんっ・・・』
男の名を呼ぶ私。
『かおりっ・・かおりぃ・・・』
女を貫く夫。
入れ違えたパートナー相手に、擬似スワッピングを繰り広げていく。
もう、戻れない。
禁断の果実を手にした私達は、一体何処へ行くのだろう・・・。
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