「スワッピング入門」妻が見知らぬ男に犯される時

山田さとし

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シーズン1(それから)

第二十五章 名刺

改札口を通り抜けポケットにしまおうとした僕は、定期入れを見ながら立ち止まった。

人とぶつからないよう壁際によると、カードケースにある一枚の名刺を取り出した。
藤本さんに貰ったものだ。

『気がむいたら御連絡下さい・・・』

それには彼が経営する病院の住所が記載されていた。
携帯電話の番号も。

医者だとういうのは本当らしい。
僕の名刺は渡していない。

連絡しようか、ずっと悩んでいた。
それとも捨ててしまうか。

割り切れる筈なんてない。
思い出す度に身体が熱くなる。

怒りと嫉妬。
妻を犯した男。

あの清純でオクテだった映見が、あんなに変わってしまった。

『良いんだろう、映見?返事をしろ・・・』
『ああ、はいぃ・・・』

アイツは貫きながら言葉巧みに操っていく。
淫乱なメス犬のように調教されていったのだ。

僕の目の前で。

『わ、私ぃ・・いやらしいのぉ・・・』

僕に向かって喜びの声を絞り出していた。

だけど。
僕達夫婦に今まで味わった事のない刺激をくれたのは事実だった。

それだけは認めざるを得ない。
マンネリだった僕達のセックスは一変した。

映見は今では、僕のどんな要求にも応えてくれる。
不条理な営みは強烈な官能を運び、妻は従順な性奴隷として僕に奉仕するんだ。

僕は映見の魅力を再発見し、充実した日々を送っていた。

だから。
もしかしたら更なる体験が出来るかもしれない。

いや、キッとそうだろう。
僕は名刺をしまうと大きく息を吐いた。

(だけど、まだ・・・)

そう、もう少し。
考える時間が必要だ。

この間、僕達は初めてスワッピングを経験した。

そう。
僕と映見の新しいセックスライフは今、始まったばかりなのだから。

―スワッピング入門― (完)
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