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こんな感じで異世界へ。テンプレ・・・・・・かな?
一度目の死は割りと満足に。ー後編ー
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『歓迎! 良いことして若くして亡くなった貴方! 残念でしたね? でもでも、そんな貴方には転生のチャンスをあげちゃいます。詳しいことはこの扉を開いてみてね♪』
何かの怪しげな看板の前で佇む。
さて、トボトボと死んでしまった時のことを思い出しながら、雲の上の様な大地に一本敷かれた道を、真っ直ぐにここまで歩いて来たまでは良い。一体どんだけ時間が経ったのか、どれだけの距離を歩いたのか、それも分からない。
・・・・・・と、言うか、あまりにもベタな感じで今の俺には足が無い。歩いたと言ったがこれじゃ歩いた気もしない。
「クッ、俺、キリスト教徒だったはずなのに!」
死んだ後は可愛い美少女天使が迎えに来てくれる。そう信じていたのに、地獄の門番みたいな強面の鬼が「ああ、お前はあっちだ。はい、次」ってな感じに投げやりに指さしただけで道案内は終わり。後はその方向に向けてひたすら歩・・・・・・浮遊していくだけだ。
「可愛い娘来い、可愛い娘来い!」
そう言いながら扉を引いて開いてみる。
せっかく志原と良いムードにまで至ったというのに、その上での死亡だ。頼むから女神様、しかも美少女であってもらいたい。これでむさいおっさんに威厳タラタラに「お前を転生させてやろう」なんて言われた日には、「そもそも殺すなよ! こっちはこれからって時だったんだぞ!」と殴りかかってしまいそうだ。
「・・・・・・んん?」
扉を引いて開いてみる。いや、みようとしている。
だが、いくら引いてもびくともしない。
違う! 押すなんて間抜けな話じゃない! だってPULLって書いてある! 仏教系かと思えば英語で書いてあり、建物も洋風な・・・・・・教会風。
あれだ、きっとここの神様は日本的な大らかさを持った神様なんだろう。
「てか、開かないのが問題なんじゃ!」
懸命に引っ張るが、やはり開かない。念のため押しもしたし、横に滑らそうとしたり、上に持ち上げようとしたり、逆に下に落とせないかもやってみた。
「でも、開かね~」
ペタリ、と床(雲)に座り込んでしまう。
「はぁ、ま、いっか」
そのまま寝転がり、人生最後の記憶を思い出す。
「柔らかかったなぁ」
まさに、ただそれだけの感想が俺の16年の人生に優ってしまったのだ。おっぱい恐るべし!
「・・・・・・志原、泣いてたなぁ」
でも、泣きたいのは俺だって同じだ。もう一度会いたい。転生なんかじゃなく、復活したい。本当は転生ものアニメや漫画は大好きだけど、せめて志原に・・・・・・その、好きだって言いたかった。
「泣かねぇぞ。クソッ!」
ズズッと鼻をすすり、俺はそのままふて寝してしまった。
「あ、あの~」
「起きた?」
俺を覗き込むように2人の女性の顔が見える。一人はTVでも見たことの無いような美少女。もう一人は少し幸が薄そうだが――
「薄くありません!」
――薄くないやはり美しすぎる女性・・・・・・。え、今心を読んだ!?
「ええ、今貴方は肉体もないので魂がむき出しなんです。隠し事も出来ない状態なんですよ」
おっぱい柔らかかったなぁ。
「フフ、柔らかいですよぉ・・・・・・って、良いんですか? 本当に貴方はそんな考えで試して良いんですか!?」
素晴らしいノリツッコミだ。どうやら俺の心が読めるのは確からしい。
「え~、もう、はっきり言います。私は転生の女神です。貴方は生前善い行いをした結果、予定より遥かに前に死んでしまいました。そう言う方には救済措置として、本来の人生をやり直すと言う意味で転生をお勧めさせていただいています」
「・・・・・・転生って――
「あ、復活は出来ないよぉ。君の身体って、ほら、もう埋められちゃってるし?」
もう一人の少女がお気楽な声でそう言う。良く見なくてもその背中には真っ白な大きな羽。きっと彼女は天使なのだろう。美少女天使はいたんだ! なんて感慨も今はやはりその言葉の方がショックが大きい。
・・・・・・志原、来てくれたのかな?
「え? 君のお葬式に? そりゃ来たよ。だって彼女を庇って死んだんでしょ? 責任感じてゲッソリ痩せちゃってさぁ」
志原・・・・・・。
「あのままだと優しくしてくれている君の大親友にコロッとやられちゃうよね!」
「あんのクソ野郎!!」
既に死んだ俺としては生きている者の幸福を望むべきなのだろうが、今は無性に腹が立つ。もしも憑りついてやれるなら憑りついてやりたい!
「で、まぁ、君を転生させるんだけどさ。Aコース・Bコース・Cコース。どれが良い?」
「え、選択式!? しかも内容分からないの!?」
「い・い・え! その天使の言うことは間に受けなくて結構! 出来る限りご要望にお応えするので、どうぞ中にお入りください」
そう言いながら、女神様が扉を引いて開ける。
「す、すっげぇ怪力」
「ネ。凄いよねぇ、メガミン」
「い、いえ、留守にしていたので鍵がかかっていただけです」
慌てて女神様が否定するのが可愛らしい。しかし、鍵をかけるなんて天国もそこそこに防犯をしなければいけない世界と言う事だろうか? そして、彼女達は一体何処に行っていたのだろう?
「えっと、博多にラーメンを」
「・・・・・・はい?」
「あの、お夕飯に偶には、と思いまして・・・・・・」
恥ずかしそうに白状する女神様。だが、天使の方は隣でゲラゲラと笑っている。
「え、それって転生って仕事をほったらかしにして行くもんなの!?」
「ち、違うんです。そこの天使が一緒だったので、問題ないと思ったんです!」
「アハハ、人のせいにして酷いよ、メガミン~」
未だツボに入ったままの天使を女神がポカリと殴る。結構プンプンと怒っているが、その綺麗な顔のせいかあまり怖くない。
「貴女は魂の運び役でしょう! その貴女が連れてこないなら、私に仕事は回ってこないはずなんです!」
・・・・・・成る程、仕事の前工程担当が一緒だから問題ないと思ったのか・・・・・・。ってことはやっぱり俺を連れて行くのは、こっちの美少女天使の役だったってことか!? そりゃねーよ!
「まぁまぁ、さ、中に入りなよ。早速君の次の人生について相談しよ?」
まったく反省の色を見せない天使に導かれ、教会に入っていくこととなった。
何かの怪しげな看板の前で佇む。
さて、トボトボと死んでしまった時のことを思い出しながら、雲の上の様な大地に一本敷かれた道を、真っ直ぐにここまで歩いて来たまでは良い。一体どんだけ時間が経ったのか、どれだけの距離を歩いたのか、それも分からない。
・・・・・・と、言うか、あまりにもベタな感じで今の俺には足が無い。歩いたと言ったがこれじゃ歩いた気もしない。
「クッ、俺、キリスト教徒だったはずなのに!」
死んだ後は可愛い美少女天使が迎えに来てくれる。そう信じていたのに、地獄の門番みたいな強面の鬼が「ああ、お前はあっちだ。はい、次」ってな感じに投げやりに指さしただけで道案内は終わり。後はその方向に向けてひたすら歩・・・・・・浮遊していくだけだ。
「可愛い娘来い、可愛い娘来い!」
そう言いながら扉を引いて開いてみる。
せっかく志原と良いムードにまで至ったというのに、その上での死亡だ。頼むから女神様、しかも美少女であってもらいたい。これでむさいおっさんに威厳タラタラに「お前を転生させてやろう」なんて言われた日には、「そもそも殺すなよ! こっちはこれからって時だったんだぞ!」と殴りかかってしまいそうだ。
「・・・・・・んん?」
扉を引いて開いてみる。いや、みようとしている。
だが、いくら引いてもびくともしない。
違う! 押すなんて間抜けな話じゃない! だってPULLって書いてある! 仏教系かと思えば英語で書いてあり、建物も洋風な・・・・・・教会風。
あれだ、きっとここの神様は日本的な大らかさを持った神様なんだろう。
「てか、開かないのが問題なんじゃ!」
懸命に引っ張るが、やはり開かない。念のため押しもしたし、横に滑らそうとしたり、上に持ち上げようとしたり、逆に下に落とせないかもやってみた。
「でも、開かね~」
ペタリ、と床(雲)に座り込んでしまう。
「はぁ、ま、いっか」
そのまま寝転がり、人生最後の記憶を思い出す。
「柔らかかったなぁ」
まさに、ただそれだけの感想が俺の16年の人生に優ってしまったのだ。おっぱい恐るべし!
「・・・・・・志原、泣いてたなぁ」
でも、泣きたいのは俺だって同じだ。もう一度会いたい。転生なんかじゃなく、復活したい。本当は転生ものアニメや漫画は大好きだけど、せめて志原に・・・・・・その、好きだって言いたかった。
「泣かねぇぞ。クソッ!」
ズズッと鼻をすすり、俺はそのままふて寝してしまった。
「あ、あの~」
「起きた?」
俺を覗き込むように2人の女性の顔が見える。一人はTVでも見たことの無いような美少女。もう一人は少し幸が薄そうだが――
「薄くありません!」
――薄くないやはり美しすぎる女性・・・・・・。え、今心を読んだ!?
「ええ、今貴方は肉体もないので魂がむき出しなんです。隠し事も出来ない状態なんですよ」
おっぱい柔らかかったなぁ。
「フフ、柔らかいですよぉ・・・・・・って、良いんですか? 本当に貴方はそんな考えで試して良いんですか!?」
素晴らしいノリツッコミだ。どうやら俺の心が読めるのは確からしい。
「え~、もう、はっきり言います。私は転生の女神です。貴方は生前善い行いをした結果、予定より遥かに前に死んでしまいました。そう言う方には救済措置として、本来の人生をやり直すと言う意味で転生をお勧めさせていただいています」
「・・・・・・転生って――
「あ、復活は出来ないよぉ。君の身体って、ほら、もう埋められちゃってるし?」
もう一人の少女がお気楽な声でそう言う。良く見なくてもその背中には真っ白な大きな羽。きっと彼女は天使なのだろう。美少女天使はいたんだ! なんて感慨も今はやはりその言葉の方がショックが大きい。
・・・・・・志原、来てくれたのかな?
「え? 君のお葬式に? そりゃ来たよ。だって彼女を庇って死んだんでしょ? 責任感じてゲッソリ痩せちゃってさぁ」
志原・・・・・・。
「あのままだと優しくしてくれている君の大親友にコロッとやられちゃうよね!」
「あんのクソ野郎!!」
既に死んだ俺としては生きている者の幸福を望むべきなのだろうが、今は無性に腹が立つ。もしも憑りついてやれるなら憑りついてやりたい!
「で、まぁ、君を転生させるんだけどさ。Aコース・Bコース・Cコース。どれが良い?」
「え、選択式!? しかも内容分からないの!?」
「い・い・え! その天使の言うことは間に受けなくて結構! 出来る限りご要望にお応えするので、どうぞ中にお入りください」
そう言いながら、女神様が扉を引いて開ける。
「す、すっげぇ怪力」
「ネ。凄いよねぇ、メガミン」
「い、いえ、留守にしていたので鍵がかかっていただけです」
慌てて女神様が否定するのが可愛らしい。しかし、鍵をかけるなんて天国もそこそこに防犯をしなければいけない世界と言う事だろうか? そして、彼女達は一体何処に行っていたのだろう?
「えっと、博多にラーメンを」
「・・・・・・はい?」
「あの、お夕飯に偶には、と思いまして・・・・・・」
恥ずかしそうに白状する女神様。だが、天使の方は隣でゲラゲラと笑っている。
「え、それって転生って仕事をほったらかしにして行くもんなの!?」
「ち、違うんです。そこの天使が一緒だったので、問題ないと思ったんです!」
「アハハ、人のせいにして酷いよ、メガミン~」
未だツボに入ったままの天使を女神がポカリと殴る。結構プンプンと怒っているが、その綺麗な顔のせいかあまり怖くない。
「貴女は魂の運び役でしょう! その貴女が連れてこないなら、私に仕事は回ってこないはずなんです!」
・・・・・・成る程、仕事の前工程担当が一緒だから問題ないと思ったのか・・・・・・。ってことはやっぱり俺を連れて行くのは、こっちの美少女天使の役だったってことか!? そりゃねーよ!
「まぁまぁ、さ、中に入りなよ。早速君の次の人生について相談しよ?」
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