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35.リク、素材調達に出ることを告げる
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シロップを作ってから、数日、リクは蒸留釜の設置など精力的に働いた。
「いや、やっぱりさ、蒸留釜は、蒸留で使いたいじゃないか。」
蒸留装置の設置が終わった日の夕食のテーブルで、ソフィーの言葉にリクはそう答えた。
「でも、蒸留するミントのようなハーブの採取は、この時期難しいでしょう。急がずともよろしかったのでは?」
「そうでもないさ、松の葉なんかはこの時期でも採取できる。」
「松の葉ですか。あれは。。。」
「松の葉の精油は、呼吸器系の病気に効果があるし、香りがいいから燻製のチップに混ぜると燻された食品の香りが良くなって味が一層美味しく感じられるよ。」
「燻製?ランベルト様から頂いたスケトウダラを燻製にちょうどいいとおっしゃってましたが。」
「うん、あれも塩して水抜き終わってる。今陰干ししてさらに乾燥させてる。」
寒いこの時期なら、腐敗を気にせず寒風に晒すことで、食材を乾燥させられる。
「で、今から松の葉を取りに行こうと思ってる」
「取りに行く、ですか?わざわざ。」
「残念ながら、結界の中に松の木は無い。カタランヌ山脈の方に行かないと無いんだ。」
「わざわざ、松の葉を取りに行かれるのですか?」
「うん、一度蒸留もやってみたいし、他にも試したいこともある。数日向こうに滞在するつもりで行ってみようと思ってる。」
「数日もですか?」
エルフであるリクの足なら、松林のあるふもとまで一日あればたどり着く。
往復に2日、採取に1日で3日あれば十分のはずだ。
「ふもとでなく、中腹くらいまで登るつもりなんだ。六合目くらいまで登る。」
「何をするんですか?」
松の葉を集めるだけなら、ふもとで十分である。六合目までわざわざ登ると言うからには、何か理由があるのだろう。
「うん、王都にいた時知り合った魔術師から聞いた、新しい食料保存方法を試してみたいんだ。」
「食料保存方法ですか?」
「うん、凍結させた肉や野菜を真空で水分を抜くことで腐敗を防ぐ方法なんだ。」
「肉などを凍結させるだけなら、ここでもできると思いますが。」
地下に食料庫を設けているのは、冬の寒さによる凍結防止である。
地下に置かず屋外に置いておけば、夜の寒さで簡単に凍りつく。
「いや、もっと低い温度で凍結させないといけない。今の時期のカタランヌ山脈なら、その温度に達すると思うんだ。それを試したい。」
「そこまでして食料の保存にこだわりますか?」
ソフィーには、それが理解できない。
今までの保存方法でも問題なく食料は保存できる。新しい方法を試す意味があるのだろうか?
それにリクがそんなことに興味があるなど、今まで聞いたこともない。
「いや、ライエン王国のためさ。彼らは船を建造し、ここから出ようとしている。そんな彼らを少しでも支援したくてね。長期保存でき、しかも軽い保存食は、彼らの役にたつだろう。」
「そこまでリク様が、彼らに肩入れするとは思いませんでした。」
「自分でも意外だよ。僕は、そんなに働き者じゃないしね。」
自覚はあったんだですね。
ソフィーは、そう思ったが口にはしなかった。
さすがに主に対し失礼だと思ったのだ。
「数日ここを離れるとして結界の方は、いかがされますか?」
「結界は解放したままにして行く。ライエン王国の方には迷惑をかけないつもりだ。」
「お食事の方は?」
「向こうでも狩りをするけど、念のため三日分の保存食を持っていこうと思う。」
「お酒は?寒い所に行くのですから必要でしょう。」
「うん、1日1本で5本ほど欲しいかな。」
「かしこまりました。」
そう言ってソフィーは収納空間に収めているボトルをまず1本取り出した。
「まずは一本。」
「うん。」
リクが両手で受け取ろうとするのをすかして、ソフィーは、ボトルで頭を小突いた。
それも立て続けに5回。
「はい、五本です。」
「いや、剣術の稽古してるんじゃなくて。」
「6本。」
今度は叩かれた。結構、痛い。
「リク様ぁ、一日一本って、普段節約しているくせに出先ではそんなに飲むんですかぁ?」
ソフィーの顔は笑っているが、眼鏡の奥の瞳は笑っていない。
「いや、寒いからさ、体の内側から温めないとね。」
「リク様ぁ、先日のシロップ作りの時思いましたけど、結構火の魔法お上手ですね。」
リクは、シルフを使役するなど、風や大気を操る魔法を得意とする。
狩りや戦闘で使うのも基本風魔法であることを、ソフィーも話で聞いたりして知っている。
そのため普段使わない火の魔法を、さほど得意としていないことも知っていた。
「……そうかな。」
「火の魔法で暖を取って、お酒は節約してここで飲もうとか考えていません?」
「……いや、そんな。」
「ふぅん。」
眼鏡の奥の瞳は冷たい。
ソフィーの視線で凍らせればいいかもしれない、とリクが思うほどに。
「なあ、ソフィー。そんな火の魔法で暖を取るのだって簡単じゃないのは、サラマンダーを使役する君ならわかるだろう。体の外から熱を取るだけじゃダメで、体内からも温めないといけないんだ。」
「そうでしょうかぁ。」
「なぁ、前にスヴァールに行った時のこと覚えているだろう。冬の吹雪の中、雇った御者が酒を飲みながら馬車を操っていたのを。」
「まぁ。」
ソフィーもリクがスヴァールに滞在した時、お供している。
確かにリクの言う通り、スヴァールで雇った御者はプラムの蒸留酒を飲みながら馬車を操っていた。
恐ろしいことに飲酒運転は、スヴァール公認である。事故より凍死の確率の方が高い北国特有の事情と言える。
「あれは、凍死防止のための知恵なんだ。それをカタランヌ山脈でも応用しようと思ってさ。」
「それなら、私がお供します。必要な時にお出しします。」
「あ、あの、本気かい?」
「えぇ、私はリク様のメイドですから。」
ソフィーは当然とばかりに返答する。
「いや、ソフィー、カタランヌ山脈は結構危険だよ。ドラゴンとの遭遇は無いと思うけど、グリフォンのような魔獣と接触する可能性がある。」
リクが「ドラゴン」の言葉を口にした時、一瞬ソフィーの体が硬直したのがわかった。
ソフィーが「ドラゴン」を頂点とする魔獣にトラウマを持っていることをリクは承知している。
それだけにソフィーを接触する可能性のある所へ連れて行きたくなかった。
「……明日行かれるのは、カタランヌ山脈の奥深くではないでしょう。それくらいならば、魔獣と接触する可能性は低いのではないでしょうか?」
「う~~んゼロじゃないよ。」
確かに奥深くまでは行かない。
「わかった。でも危険だと思ったら引き上げる。いいね。」
「ですけど。。。」
「引き上げる。僕も引き上げるからいいね。」
「リク様、よろしいのですか?わざわざ、遠出されますのに。」
「君と、松の葉、どちらが大事かなんて論じる必要があるのかい。」
このことについてこれ以上何もいう気はない。リクの態度からソフィーは、そのことを感じとった。
「君が死んだら世界的な損失だよ。」
「えっ、そこまでおっしゃいます。」
「うん。」
リク様、私のこと、そこまで評価して下さっているんだ。
気付かないうちに、ソフィーは熱くなるほおを両手で覆っていた。
「いや、やっぱりさ、蒸留釜は、蒸留で使いたいじゃないか。」
蒸留装置の設置が終わった日の夕食のテーブルで、ソフィーの言葉にリクはそう答えた。
「でも、蒸留するミントのようなハーブの採取は、この時期難しいでしょう。急がずともよろしかったのでは?」
「そうでもないさ、松の葉なんかはこの時期でも採取できる。」
「松の葉ですか。あれは。。。」
「松の葉の精油は、呼吸器系の病気に効果があるし、香りがいいから燻製のチップに混ぜると燻された食品の香りが良くなって味が一層美味しく感じられるよ。」
「燻製?ランベルト様から頂いたスケトウダラを燻製にちょうどいいとおっしゃってましたが。」
「うん、あれも塩して水抜き終わってる。今陰干ししてさらに乾燥させてる。」
寒いこの時期なら、腐敗を気にせず寒風に晒すことで、食材を乾燥させられる。
「で、今から松の葉を取りに行こうと思ってる」
「取りに行く、ですか?わざわざ。」
「残念ながら、結界の中に松の木は無い。カタランヌ山脈の方に行かないと無いんだ。」
「わざわざ、松の葉を取りに行かれるのですか?」
「うん、一度蒸留もやってみたいし、他にも試したいこともある。数日向こうに滞在するつもりで行ってみようと思ってる。」
「数日もですか?」
エルフであるリクの足なら、松林のあるふもとまで一日あればたどり着く。
往復に2日、採取に1日で3日あれば十分のはずだ。
「ふもとでなく、中腹くらいまで登るつもりなんだ。六合目くらいまで登る。」
「何をするんですか?」
松の葉を集めるだけなら、ふもとで十分である。六合目までわざわざ登ると言うからには、何か理由があるのだろう。
「うん、王都にいた時知り合った魔術師から聞いた、新しい食料保存方法を試してみたいんだ。」
「食料保存方法ですか?」
「うん、凍結させた肉や野菜を真空で水分を抜くことで腐敗を防ぐ方法なんだ。」
「肉などを凍結させるだけなら、ここでもできると思いますが。」
地下に食料庫を設けているのは、冬の寒さによる凍結防止である。
地下に置かず屋外に置いておけば、夜の寒さで簡単に凍りつく。
「いや、もっと低い温度で凍結させないといけない。今の時期のカタランヌ山脈なら、その温度に達すると思うんだ。それを試したい。」
「そこまでして食料の保存にこだわりますか?」
ソフィーには、それが理解できない。
今までの保存方法でも問題なく食料は保存できる。新しい方法を試す意味があるのだろうか?
それにリクがそんなことに興味があるなど、今まで聞いたこともない。
「いや、ライエン王国のためさ。彼らは船を建造し、ここから出ようとしている。そんな彼らを少しでも支援したくてね。長期保存でき、しかも軽い保存食は、彼らの役にたつだろう。」
「そこまでリク様が、彼らに肩入れするとは思いませんでした。」
「自分でも意外だよ。僕は、そんなに働き者じゃないしね。」
自覚はあったんだですね。
ソフィーは、そう思ったが口にはしなかった。
さすがに主に対し失礼だと思ったのだ。
「数日ここを離れるとして結界の方は、いかがされますか?」
「結界は解放したままにして行く。ライエン王国の方には迷惑をかけないつもりだ。」
「お食事の方は?」
「向こうでも狩りをするけど、念のため三日分の保存食を持っていこうと思う。」
「お酒は?寒い所に行くのですから必要でしょう。」
「うん、1日1本で5本ほど欲しいかな。」
「かしこまりました。」
そう言ってソフィーは収納空間に収めているボトルをまず1本取り出した。
「まずは一本。」
「うん。」
リクが両手で受け取ろうとするのをすかして、ソフィーは、ボトルで頭を小突いた。
それも立て続けに5回。
「はい、五本です。」
「いや、剣術の稽古してるんじゃなくて。」
「6本。」
今度は叩かれた。結構、痛い。
「リク様ぁ、一日一本って、普段節約しているくせに出先ではそんなに飲むんですかぁ?」
ソフィーの顔は笑っているが、眼鏡の奥の瞳は笑っていない。
「いや、寒いからさ、体の内側から温めないとね。」
「リク様ぁ、先日のシロップ作りの時思いましたけど、結構火の魔法お上手ですね。」
リクは、シルフを使役するなど、風や大気を操る魔法を得意とする。
狩りや戦闘で使うのも基本風魔法であることを、ソフィーも話で聞いたりして知っている。
そのため普段使わない火の魔法を、さほど得意としていないことも知っていた。
「……そうかな。」
「火の魔法で暖を取って、お酒は節約してここで飲もうとか考えていません?」
「……いや、そんな。」
「ふぅん。」
眼鏡の奥の瞳は冷たい。
ソフィーの視線で凍らせればいいかもしれない、とリクが思うほどに。
「なあ、ソフィー。そんな火の魔法で暖を取るのだって簡単じゃないのは、サラマンダーを使役する君ならわかるだろう。体の外から熱を取るだけじゃダメで、体内からも温めないといけないんだ。」
「そうでしょうかぁ。」
「なぁ、前にスヴァールに行った時のこと覚えているだろう。冬の吹雪の中、雇った御者が酒を飲みながら馬車を操っていたのを。」
「まぁ。」
ソフィーもリクがスヴァールに滞在した時、お供している。
確かにリクの言う通り、スヴァールで雇った御者はプラムの蒸留酒を飲みながら馬車を操っていた。
恐ろしいことに飲酒運転は、スヴァール公認である。事故より凍死の確率の方が高い北国特有の事情と言える。
「あれは、凍死防止のための知恵なんだ。それをカタランヌ山脈でも応用しようと思ってさ。」
「それなら、私がお供します。必要な時にお出しします。」
「あ、あの、本気かい?」
「えぇ、私はリク様のメイドですから。」
ソフィーは当然とばかりに返答する。
「いや、ソフィー、カタランヌ山脈は結構危険だよ。ドラゴンとの遭遇は無いと思うけど、グリフォンのような魔獣と接触する可能性がある。」
リクが「ドラゴン」の言葉を口にした時、一瞬ソフィーの体が硬直したのがわかった。
ソフィーが「ドラゴン」を頂点とする魔獣にトラウマを持っていることをリクは承知している。
それだけにソフィーを接触する可能性のある所へ連れて行きたくなかった。
「……明日行かれるのは、カタランヌ山脈の奥深くではないでしょう。それくらいならば、魔獣と接触する可能性は低いのではないでしょうか?」
「う~~んゼロじゃないよ。」
確かに奥深くまでは行かない。
「わかった。でも危険だと思ったら引き上げる。いいね。」
「ですけど。。。」
「引き上げる。僕も引き上げるからいいね。」
「リク様、よろしいのですか?わざわざ、遠出されますのに。」
「君と、松の葉、どちらが大事かなんて論じる必要があるのかい。」
このことについてこれ以上何もいう気はない。リクの態度からソフィーは、そのことを感じとった。
「君が死んだら世界的な損失だよ。」
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「うん。」
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