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上京初日
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「初めまして、黒江文です。」
引っ越したばかりで何もない部屋の真ん中に黒江と名乗る少女がいた。
顔は覚えがある。さっきの女の子だ。女子寮で目が合った子、いやおそらくは合わせてきた子だ。
「誰だよ、あんた?」
「誰だよって、黒江文って名乗ったじゃないですか。今度はあなたが名乗る番だと思います。」
「白野寿々男だ。で、どうやって黒江さんは、この部屋に入った?」
「さっき宅急便と嘘をついてドアを開けてもらって、その隙に。」
「嘘だ…。」
白野は、正座している少女を見た。平均より小柄だろう。だが、狭いアパートの狭いドアだ。脇を通れば必ず体が当たる。それで気が付かないなどありえない。
「ふふ、どうやって入ったか、種明かししましょうか?ちょっと私の前に座って下さい。」
言われるがまま、白野は黒江の前に腰を下ろした。
「では。」
黒江は、いつの間にかスマホを構えていた。シャッター音、写真を撮られたようだ。
「はい、ご覧下さい。」
スマホの画面に写っているいるのは、見慣れた白野自身の顔だった。ただ、よく見ると眉間に字が書かれている。字は「肉」と読めた。
「馬鹿な。」
白野はスマホを取り出し、インカメラで自分を映し出した。自分のスマホの画面の中でもやはり眉間に「肉」と書かれている。
しかし、字を書かれている間、自分は何も感じなかった。
「どうやってって顔してますね、覗き魔の白野さん。」
引っ越したばかりで何もない部屋の真ん中に黒江と名乗る少女がいた。
顔は覚えがある。さっきの女の子だ。女子寮で目が合った子、いやおそらくは合わせてきた子だ。
「誰だよ、あんた?」
「誰だよって、黒江文って名乗ったじゃないですか。今度はあなたが名乗る番だと思います。」
「白野寿々男だ。で、どうやって黒江さんは、この部屋に入った?」
「さっき宅急便と嘘をついてドアを開けてもらって、その隙に。」
「嘘だ…。」
白野は、正座している少女を見た。平均より小柄だろう。だが、狭いアパートの狭いドアだ。脇を通れば必ず体が当たる。それで気が付かないなどありえない。
「ふふ、どうやって入ったか、種明かししましょうか?ちょっと私の前に座って下さい。」
言われるがまま、白野は黒江の前に腰を下ろした。
「では。」
黒江は、いつの間にかスマホを構えていた。シャッター音、写真を撮られたようだ。
「はい、ご覧下さい。」
スマホの画面に写っているいるのは、見慣れた白野自身の顔だった。ただ、よく見ると眉間に字が書かれている。字は「肉」と読めた。
「馬鹿な。」
白野はスマホを取り出し、インカメラで自分を映し出した。自分のスマホの画面の中でもやはり眉間に「肉」と書かれている。
しかし、字を書かれている間、自分は何も感じなかった。
「どうやってって顔してますね、覗き魔の白野さん。」
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