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第3章 慈愛の愛姫と拳帝襲来
魔術大会本戦 ~ユウジvsシャルロッテ~
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前書き
会話パート
「」ユウジ 『』エステル []シャルロッテ
〔〕シルヴィ 【】エルナ 《》その他
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔術大会準決勝 ~ユウジvsシャルロッテ~
遂にこの時が来てしまった
目の前には可愛いシャルがいる
金髪碧眼のエアインテークヘアー
まだその髪型の人いたんだ、と最初は懐かしく思った
性格はおおらかで優しい。差別意識も全くない
彼女にしたい性格No.1と言ったところだろうか
体つきも悪くない、むしろいいほうだ
いつもならあの豊満な山脈に癒されているところだ
いや、今も甘えたい!シャル~棄権して甘えさせてくれよ~
「やっぱり棄権したりしない?」
[しませんわ、ハクト様。私は楽しみなんですわ。ハクト様のような強者は滅多におりませんから]
う~。やはりダメか・・・。仕方ない、予定通りいくか
シャルの意思は固いようだ
説得は無理だと判断した俺は当初の予定通りにする
審判から試合の合図だ
まずはシャルのステータスの確認をしよう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シャルロッテ=N=マチリカ 16歳 ♀ レベル:78
種族:人間
職業:魔導士
体力:89000
魔力:240000
筋力:8000
敏捷:32000
器用:10000
幸運:95
加護:なし
称号:魔導士
技能:生活魔法/魔力感知/魔力操作/作法Lv.68/体術Lv.26
火炎魔法/水刃魔法/聖光魔法/風凪魔法/ヒール/キュア
天翔翼/飛翔/風塵撃覇/風神列破/神風/旋風刃
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
決して弱くはないのだろう
加護なしの一般人の中でもかなり強い部類だ
16歳の女の子が騎士クラスの強さなのだから
ただ・・・
(う~ん。アオイやエステルに比べるとどうしても見劣りはしちゃうよな。仲良くしてるだけにステータスなんてどうでもいいけど、いざ戦うとなるとなぁ。とりあえずは力の差を見せるか)
[それでは参りますわね、ハクト様。よろしくお願いしますわ。[吹き抜けたる風よ 荒れ狂え スラッシュ!]]
戦いの最中なのに礼儀正しいシャル
俺は苦笑しか出ないよ、シャルらしい
シャルの放った魔法は風の初級魔法だ。様子見かな?
「最初から力の差を見せつけるつもりだから、よろしく!スラッシュ・・・ちょい強めのウィンド・ブレス!」
俺はスラッシュと少し時間差をおいたウィンド・ブレスを放つ
俺とシャルの放ったスラッシュは空中で衝突すると弾け飛んで消えてしまった。予想通りだ
しかし俺の第2陣の魔法がシャルを襲う
シャルの体を下から上へと突き抜ける突風だ
「・・・ふむ、今日は白か。個人的にシャルはピンクがいいと思うんだ。いや、白も悪くはないが!どうだった?俺のパンツ魔法ウィンド・ブレスの威力は」
風と言ったらこれだよな!
[~~~!もう、ハクト様ったら!言って下さればお見せしますのに!]
違うんだよな~。見せてもらうのとチラリズムは全く別だから
「気遣い無用だ!見たい時に自力で見る!これが男だから!どんどんいくぞ?旋風刃、旋風刃、旋風刃。・・・風凪の息!」
怒濤の3連撃にいやらしい風を混ぜてみた
シャルを傷つけない程度の旋風刃を3連撃だ
正面に放ったから横に避ければ問題ないはず
つまり魔法なら連撃くらい何発もできるよ?とシャルに暗に伝えているわけだ
[何度も同じ手は喰らいませんわ![吹き抜けたる天駆ける風よ 我に風の力を与えん 天翔翼!]・・・きゃっ!]
「おぉ!それは初めて見る魔法だな。シャルに似合う美しい魔法だよ!うちの天使組にぜひ覚えさせたいなぁ」
シャルが魔法を詠唱し終わると背中に風の翼が現れた
さながら天使のようなシャルは美しい
こっそり魔法を複製させてもらったのは言うまでもない
アオイなんかは似合うだろうなぁ
シャルは俺が放った旋風刃は軽々と避けたのだが・・・
(今、風凪の息だけ当たりに行きましたよね!?ナイスだ!シャル!ちょっとあざとい気もするが、シャルさんありがとうこざいます!)
[[慈愛に満ちる大地よ 我の足を束縛せし鎖を解放せ 飛翔!]]
ん?また詠唱し始めたぞ?今度はなんだ?
シャルが詠唱し終えると一気に俺に詰め寄ってきた
風の力を利用する高速移動か
足の裏に風の力を纏い一気に噴出させる魔法だ
(これもいいスキルだ。サーシャの縮地の魔法版だな。便利そうだし、複製させてもらうか!)
[この距離ならいくらハクト様でも!お覚悟を![虚空より風を起こせ 砂塵の嵐で埋め尽くせ 見えなき無数の刃 彼の者を切り刻め エアスラッシュ!]]
あぁなるほどね
遠くで当たらないなら近くで当てようってことか
大体の人が考える作戦だよな
(・・・もう十分付き合っただろ。そろそろシャルの戦意を挫くか。まずは普通に圧倒的な力でやってみよう。これで諦めてくれたらありがたいしな)
「そろそろ終わらせてもらうぞ?特別だ。風の最上級魔法を見せてやる!トルネード」
俺が魔法を放つと武舞台上に一つの竜巻が発生した
周囲の風を吸収しどんどん大きくなる
シャルが放った上級魔法を吸収し膨れ上がった竜巻はシャルをも巻き込み上空の彼方へと消えていった
(ほほぉ!ずいぶん高くまで舞い上がったな。あの距離から落ちてきたら怪我じゃ済まないな。ここはテンプレ通り、落ちてくるシャルをお姫様抱っこで抱えて助けるか!これでシャルも俺にメロメロだろ!げへへ)
上空から落ちてくるシャルを眺めながら欲望全開で待ち受けていた
シャルの体を間もなくキャッチできると意気揚々としていたら、
[吹き抜けたる天駆ける風よ 我に風の力を与えん 天翔翼!]
(あ・・・、そうだった。シャルには天翔翼があったんだ・・・。恥かいただろ!許さんテンプレ!)
俺に救出される必要もなくシャルは武舞台上に戻った
少しは諦めてくれることを期待したが顔色を伺う限りは戦意を喪失しているとは思えなかった
確認だけはしてみるか
「えっと。棄権する気になった?もう十分力の差を見せつけたと思うんだ」
[お気遣いありがとうこざいますですわ。ですが私はまたまだ戦えますので!]
(はぁ~。やっぱりか・・・。仕方ない、あれを使うか。エステル、お前が考え出したスキルを初お披露目だ!)
~~~~回想中~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『お師匠様、この大死滅圧ってのはどんなスキルなのじゃ?』
「それは威圧系スキルだよ。任意で対象や範囲、更には生殺与奪を指定できるんだよ。殺すこともできれば、萎縮させたり、気絶させたりもできる」
『それをシャルに使ったらどうなんじゃ?気絶もあるのじゃろ?』
「そのスキルはあくまで敵意をぶつける衝撃波みたいなやつだ。使えば勝てるが俺にシャルへの敵意はない。シャルには恐怖を与えたくない」
『我が儘なのじゃ。例えばその威圧を弱めたりはできんのか?恐怖を与えず萎縮させたり、気絶させたりじゃ』
「あのな、威圧ってのは敵意が強ければ強いほど効果がでるもんなんだよ。魔法と同じだ。想いが強さに直結する。恐怖も与えないでとなるといいとこ萎縮が限界だ。しかも恐怖がないんだ。すぐ正常にもどる」
『すぐ正常に戻るが萎縮は可能なんじゃな?萎縮というのはつまり一時的に行動不能になる、という認識で間違いはないのじゃな?』
「お、おう?そうだな。何度も言うがすぐ戻るぞ?ちょっとびっくりしたような感じに似ているからな」
『一時的に行動不能になる、と言う事実が重要なのじゃ。それでこのビブラシオンというのはどんなスキルなのじゃ?』
「あぁ、それ複製できないスキルなんだよ。端的に言うと、体内に振動波を与えて対象の体内を破壊・回復・停止させる技なんだ。複製できないのはできない技だからだと思ってくれ。ちなみに合成もできないぞ?」
『便利な技なのじゃ。複製や合成ができなくとも、お師匠様なら似た技は創れんのか?ビブラシオンに似た技じゃ』
「いや、できるぞ?武器が違うから使わないが似たスキルを創って渡しているしな。・・・あげないからな?」
『ぐぬぬ。いちいち釘を刺すでないのじゃ!しかし似た技は創れる、と。お師匠様の錬成はどの範囲まで抽出できるのじゃ?』
「どの範囲?いちお元の錬成の範囲からスキルまでならいけるな。さっきの偽造も、もともとは聖龍力眼ってスキルから聖龍の力の部分を抽出して魔偽造と合成したんだよ」
『一気に昇華させすぎなのじゃ!さすが妾のお師匠様なのじゃ!例えばなのじゃが、スキルの性質も抽出できたりせんのか?』
「性質?よくわからんができるはずだぞ?創る時に可能な範囲で抽出するように設定したからな。ビブラシオンみたいな、唯一、みたいなスキルや性質でない限りはいけるはずだ」
『なるほどのう。唯一みたいな性能でない限りは有効なのじゃな。それは例えばヒーリングみたいな、持続する、という性質も今の説明なら可能なのじゃな?キュアリングもあるし唯一ではないのじゃ』
「あぁ、その程度なら問題ないな」
『お師匠様説明ありがとうなのじゃ!・・・そ、それでお師匠様?上手くいったら何かご褒美が欲しいのじゃ!』
「ん?まぁ上手くいったらご褒美ぐらい構わないさ。実際今の所打つ手なしだしな。何がいいんだ?」
『この世で妾だけの何か特別なものが欲しいのじゃ!』
「ん~。マジックアイテムでいいか?想いを込めるからこの世界で唯一となるアイテムだ」
『!約束なのじゃ!・・・では結論から言うのじゃ。魔法を無効化するスキルは無理なのじゃ』
「約束する。・・・。ご褒美をねだるぐらいだ。なんかあるんだろ?」
『さすがお師匠様、話が早いのじゃ。魔法を直接無効化するのは無理なのじゃが、似たような効果で無効化するのじゃ。先程の創造と錬成の関係に似てるのじゃ』
「つまり無効化するという結果は同じだが、そこに至るまでの過程が違うんだな?」
『そういうことなのじゃ。まずは大死滅圧から恐怖を与えないで萎縮させる程度の威圧を創り出して欲しいのじゃ』
「それぐらいは大したことがすぐ正常に戻るぞ?その時魔法をキャンセルできてもまた使われるだろうし」
『わかっておるのじゃ、焦るでない。次にビブラシオンの類似技を創るのじゃ。この技は一切のダメージを与えなくともよい。ダメージを与えるのはビブラシオンの役目じゃ。重要なのは体内に振動波を与えることじゃ』
「停止の機能を使うのか?それはしたくないんだよなぁ」
『焦るでないと言うたのじゃ。お師匠様はせっかちなのじゃ。類似技はあくまで振動波を体内に伝播させるだけでよいのじゃ。体に触れるだけで効果を発揮できるよう調整すればよい。停止とかは使わないのじゃ。この類似技と先程の新威圧を合成するのじゃ』
「?合成する必要あるか?威圧使えばいいだけじゃ・・・いやいや、俺は早漏じゃない!続きをどうぞ」
『早漏?・・・なんのことかわからぬがよく堪えたのじゃ!威圧だけでは毎回使い続けないといけない問題があるのじゃ。重要なのは一度使用したら持続する力なのじゃ。そこでヒーリングの性質の持続性を抽出して新威圧に合成するのじゃ。これで萎縮する効果が持続するのじゃ。ビブラシオンの類似技にこれを合成すれば体内に萎縮する効果のある威圧が伝播されるから、防壁などで阻害されることもないはずじゃ、というふうに創り出しみてはどうじゃ?』
「・・・できる、これならできるぞ!さすがエステルだ!お前本当すごいな!」
~~~~回想終了~~~~~~~~~~~~~~~~~
お昼休憩の時にエステルに相談し考案してくれた魔法を今試す時だ
魔術士が魔法を使えなくなったら戦意を喪失するとエステルは言った。エステルでさえそうなるだろうと
さすがのシャルも諦めてくれるだろう
「やはり諦めてくれないか・・・。シャル、お前の力を無効化する。・・・アハルテン」
[?ハクト様、どうい・・・]
俺はそういうなり時間停止魔法を使った
エステルの時は魔法を繰り出していたから、皆の注目もそちらに向いていたのでテレポートを使えたが今はそうじゃない
テレポートの存在は隠すべきだ
~~時間停止中~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あまり時間がない。シャルまでテレポート!
シャルの頭をなでながら諦めてくれることを祈りつつ、
剣聖流体術行動阻害覇!を発動した
(スキルは無事発動したみたいだな。シャル、早く諦めて俺を癒してくれ。シャルは魔法学校における癒し枠なんだからさ。それでは失礼しますっと。これだよ、これ!いや~癒されるわ~)
停止しているシャルの胸へと顔を埋める。ふかふかだ。幸せです
なんだって?停止中に最低な野郎だ!って?ふざけんな!
俺は昼前からの疲れを癒されていないんだ!
これは起こるべくして起きた行動だ
それがアハルテン中かどうかの違いにしかすぎない
その後もアハルテンの効果時間3分いっぱいまでシャルに癒してもらった
~~時間停止解除~~~~~~~~~~~~~~~~~
[・・・う意味ですか?あら?]
やはり違和感をかんじているみたいだな
「どういう意味もない。シャルはもう魔法を使えないぞ?諦めて降参しろ。信じられないなら魔法を使ってみろ」
その後シャルは色々な魔法の詠唱を唱えだすが、どれも発動することはなかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『剣聖流体術インヴァリデイト』ランク:不明
エステルが考案しユウジが創造せし体術スキル
対象の体内に常に萎縮させる振動を直接流し込む
萎縮効果により体内にある魔力の流れが遮断される
萎縮効果は半永久的に続く
解除方法は回復振動を与えるか自力解除のみ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(俺好みのえげつないスキルだ!本当エステルは可愛い顔をしてとんでもないもんを考えやがる。ますます気に入った!エステルは必ず俺の女にしてやる!)
そんなことを考えながら俺はシャルをただひたすら眺めていた
降参してくれるのを信じて・・・
しばらくシャルは困惑しながらも魔法を詠唱していた
しかし全く発動しない現状を少しずつ受け入れてきたのだろう、顔がどんどん青ざめていく
まるでこの世の終わりかのような・・・悲壮だ、悲壮に見える
その様子を見てさすがの俺もいたたまれなくった
戦意喪失したな、と確信した俺はシャルに降参を促そうとした時、シャルに異変が起こった
(お、おい。やばいぞ!今にもシャルが泣きそうだぞ!?まさかこのまま一生魔法が使えないとか勘違いしてないよな!?シャルは純粋な子だ、ありえそうで怖い)
「シャル?だいじょ・・・」
[う、うあああああん!ハクト様ひどいですわぁ!ハクト様に傷物にされましたわあああ!]
ちょっ!傷物とか!?言い方!勘違いされるから!
結局泣き出してしまったシャルは戦闘不能と判定され、俺の勝利が決まった
確かにシャルに傷をつけないで済んだよ?
でもこの結果はないだろう・・・
会場からは大ブーイングが聞こえる。エステル戦に続いての大ブーイングだ
怖い、変な通り名がつきそうで・・・
アオイは『戦場の奏姫』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。アオイの演奏は素晴らしいからな
エステルは『黒炎の魔導師』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。エステルの最強魔法は確かに黒炎だ
シャルは『清風の聖天使』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。シャルの天翔翼みたら誰でも天使だと思う
(俺は決勝まで進んだ実力者だ。きっと何かつけられる。これまでやったことと言えば、戦意喪失した相手に容赦のない攻撃。狙い済ましたかのようなパンツ魔法。そして女の子を泣かせた・・・鬼畜すぎる、鬼畜の所業だ。きっと変なのしかつかないぞ、これ・・・)
絶望にうちのめされながらも、いまだ泣いているシャルを宥める必要がある為シャルとともに選手控室に戻った
そこには鬼が2匹と我関せずのエステルがいた
〔ちょっと、ハクトさん!なんでシャルロッテ様が泣いているんですか!〕
ひぃ!シルヴィさん、顔近いから!怖いから!
【ハクト君!女の子泣かせたらダメだよ!】
ひぃぃぃ!いつものエルナじゃない!鬼気迫る感じだ・・・
『・・・』
こいつ!なに自分だけ関係ないみたいな顔してやがるんだ!
[うぅぅ、う、う、ハクト様に傷物にされたんですわ。私魔法が使えなくなったんですわ・・・]
だから!傷物とか本当やめて!?周りの目が痛いから!
シャルの発言にシルヴィ達だけでなく選手控室にいた人々からも冷たい視線が注がれる
こんなところでまさかのお約束だと!?
《傷物ですって。なにやらかしたのかしら・・・》
《あいつパンツ見るだけじゃなくて何かやったのか?》
《鬼畜だわ。変態よ。同じ空気を吸うだけで汚されそう》
《くっそ!うらやましい野郎だな!》
・・・。
ごめんなさい!
勘弁してください!
「シャル、ちゃんと治すから安心しろ?悪かったよ」
[すん、すん、本当に治してもらえるんですか?]
あぁ~本当に一生使えないと思ってたのか
「当たり前だろ?だから心配すんなって!」
[わかりましたわ。それならハクト様を信じますわ]
シャルが落ち着くよう頭をなでながら、回復振動を与える
「ほら、もう使えるぞ?魔力の流れを感じるだろ?」
俺の言葉に精神を集中させるシャル
どうやら魔力の流れを確認できてホッとしたようだ
シャルの顔には明るさが戻った。よかった、よかった
[ハクト様、私はまだ不安ですわ。抱きしめて安心させて欲しいですわ]
「よっしゃ!喜んで!シャル成分堪能しちゃうぞ!」
え?今?周りの目もあるのに?
なんて思うと思った?残念!なりません!
抱き着いていいという許可がでたなら、例え皇帝だろうが、王様の前だろうが抱き着きます!
「はぁ~やっぱこれだよな~。シャルは癒されるよ~。戦闘中ずっとシャルに甘えたいと思ってたからなぁ」
まぁアハルテン中は甘えてたけどね
[うふふ、ハクト様ったら。そんなこと考えてたんですのね]
シャルのなでなでは気持ちいいなぁ
『お師匠様はシャルが好きなのか?妾はどうなのじゃ?』
爆弾を投下すんな!好きと癒しは違うんだよ!
〔これ普通逆ですよね?ハクトさんがシャルロッテ様を慰めるのでは?〕
気付いちゃったかぁ。いつもらしくていいじゃないか
【ハクト君は気をつけてよぉ。次またシャルロッテ様泣かせたら許さないからねぇ】
ふぅ。いつものエルナに戻ったか・・・怖かった
『それにしてもお師匠様、上手くいったようじゃの。不安だったが成功してなりよりなのじゃ!』
「あぁ、そうだな。予想外の結果になったが全てエステルのおかげだ。偉いぞ、よしよし」
頭をなでなられて気持ちよさそうにしているエステルを抱きしめたかったが、今回はシャル優先だ
また泣かれたらたまらないしな
[なにをされたんですか?全くわかりませんでしたわ]
〔魔法を使えなくさせるスキルとか聞いたことないですよ?〕
【ハクト君はすごいねぇ。私には使わないでよぉ?】
あぁ~やっぱり気になるよね
う~ん。どうしたものか。明かさないほうがいい気がするな
このことを聞き付けた貴族とかがうるさそうだし
「悪い、内緒にさせてくれ。どこでこのことがバレるかわからないからな。ただ言えることは、このスキルは俺とエステルの愛の結晶で俺にしか創れないし、俺しか使えないってことだ」
まぁスキルを渡せば使えるが教える必要はないな
[〔【愛の結晶!?】〕]
『お師匠様!?妾とお師匠様の愛の結晶じゃと!?』
ちょっとずつ外堀を埋めて既成事実にしてやるぞ!
シャルを抱きしめながらもエステルを堕そうとする外道の所業
周りの目も冷ややかだが気にしないぞ!
「俺とエステルの二人で考えて創り、・・・いや、産み出したんだ。愛の結晶だと言っても過言じゃない。別の言い方をするなら俺達の子供だな!な?エステル!」
俺の発言に周りがざわっと騒ぎ出した
《エステル様との子供!?》
《おいおい、あいつロリコンかよ!羨まけしからん!》
《エステル様ってまだ12じゃないの!?いつしたの!?》
《エステル様か・・・。あいつ今後苦労しそうだな・・・》
なんか色々ひどい言われようだ・・・
周りは別にどうでもいい。目の前のこいつらだ!
『~~~!お師匠様との子供・・・』
おぉ!意味はわかってるようだな。どんどん意識しろ!
[迂闊でしたわ。いつのまにそんなに親しく・・・ぶつぶつ]
〔はぁ。それは努力の賜物です。敢えて変な言い方にしないでください〕
【えええ!?二人ともそういう関係なのぉ!?】
赤くなり多少なりとも意識して俯くエステル
なにやらぶつぶつ言っているシャル
いつものように冷静にツッコミを入れるシルヴィ
既に勘違いをしているちょろく単純なエルナ
うん、いつもの日常だな!ここにあとはアオイだけだ
シャルを宥める為、アオイの応援にいくのが遅れてしまったがアオイなら大丈夫だろう
いくら昨年の覇者でも所詮は一般人
俺やヘイネ、セリーヌの加護を得ているアオイなら楽勝だろう
そう思っていたら会場から大きな喚声が上がった
どうやら決着がついたみたいだ
(意外に早かったな?ブラッドもそんなもんか。決勝の前に休憩あるみたいだし、アオイと打ち合わせでもして決勝は途中で棄権するか。魔術大会はアオイの為の晴れ舞台だしな。優勝に興味もないし)
俺達はアオイを出迎えようと選手控室を出て会場に向かう
会場に向かう廊下がざわざわと騒がしい
(・・・?誰かが担架で運ばれてる?)
担架を担いでいる生徒と付き添いの教師だろうか?
俺達の横を通り過ぎて医務室へ向かっていった
(・・・え?なんでアオイが運ばれてるんだ!?)
会話パート
「」ユウジ 『』エステル []シャルロッテ
〔〕シルヴィ 【】エルナ 《》その他
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔術大会準決勝 ~ユウジvsシャルロッテ~
遂にこの時が来てしまった
目の前には可愛いシャルがいる
金髪碧眼のエアインテークヘアー
まだその髪型の人いたんだ、と最初は懐かしく思った
性格はおおらかで優しい。差別意識も全くない
彼女にしたい性格No.1と言ったところだろうか
体つきも悪くない、むしろいいほうだ
いつもならあの豊満な山脈に癒されているところだ
いや、今も甘えたい!シャル~棄権して甘えさせてくれよ~
「やっぱり棄権したりしない?」
[しませんわ、ハクト様。私は楽しみなんですわ。ハクト様のような強者は滅多におりませんから]
う~。やはりダメか・・・。仕方ない、予定通りいくか
シャルの意思は固いようだ
説得は無理だと判断した俺は当初の予定通りにする
審判から試合の合図だ
まずはシャルのステータスの確認をしよう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シャルロッテ=N=マチリカ 16歳 ♀ レベル:78
種族:人間
職業:魔導士
体力:89000
魔力:240000
筋力:8000
敏捷:32000
器用:10000
幸運:95
加護:なし
称号:魔導士
技能:生活魔法/魔力感知/魔力操作/作法Lv.68/体術Lv.26
火炎魔法/水刃魔法/聖光魔法/風凪魔法/ヒール/キュア
天翔翼/飛翔/風塵撃覇/風神列破/神風/旋風刃
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
決して弱くはないのだろう
加護なしの一般人の中でもかなり強い部類だ
16歳の女の子が騎士クラスの強さなのだから
ただ・・・
(う~ん。アオイやエステルに比べるとどうしても見劣りはしちゃうよな。仲良くしてるだけにステータスなんてどうでもいいけど、いざ戦うとなるとなぁ。とりあえずは力の差を見せるか)
[それでは参りますわね、ハクト様。よろしくお願いしますわ。[吹き抜けたる風よ 荒れ狂え スラッシュ!]]
戦いの最中なのに礼儀正しいシャル
俺は苦笑しか出ないよ、シャルらしい
シャルの放った魔法は風の初級魔法だ。様子見かな?
「最初から力の差を見せつけるつもりだから、よろしく!スラッシュ・・・ちょい強めのウィンド・ブレス!」
俺はスラッシュと少し時間差をおいたウィンド・ブレスを放つ
俺とシャルの放ったスラッシュは空中で衝突すると弾け飛んで消えてしまった。予想通りだ
しかし俺の第2陣の魔法がシャルを襲う
シャルの体を下から上へと突き抜ける突風だ
「・・・ふむ、今日は白か。個人的にシャルはピンクがいいと思うんだ。いや、白も悪くはないが!どうだった?俺のパンツ魔法ウィンド・ブレスの威力は」
風と言ったらこれだよな!
[~~~!もう、ハクト様ったら!言って下さればお見せしますのに!]
違うんだよな~。見せてもらうのとチラリズムは全く別だから
「気遣い無用だ!見たい時に自力で見る!これが男だから!どんどんいくぞ?旋風刃、旋風刃、旋風刃。・・・風凪の息!」
怒濤の3連撃にいやらしい風を混ぜてみた
シャルを傷つけない程度の旋風刃を3連撃だ
正面に放ったから横に避ければ問題ないはず
つまり魔法なら連撃くらい何発もできるよ?とシャルに暗に伝えているわけだ
[何度も同じ手は喰らいませんわ![吹き抜けたる天駆ける風よ 我に風の力を与えん 天翔翼!]・・・きゃっ!]
「おぉ!それは初めて見る魔法だな。シャルに似合う美しい魔法だよ!うちの天使組にぜひ覚えさせたいなぁ」
シャルが魔法を詠唱し終わると背中に風の翼が現れた
さながら天使のようなシャルは美しい
こっそり魔法を複製させてもらったのは言うまでもない
アオイなんかは似合うだろうなぁ
シャルは俺が放った旋風刃は軽々と避けたのだが・・・
(今、風凪の息だけ当たりに行きましたよね!?ナイスだ!シャル!ちょっとあざとい気もするが、シャルさんありがとうこざいます!)
[[慈愛に満ちる大地よ 我の足を束縛せし鎖を解放せ 飛翔!]]
ん?また詠唱し始めたぞ?今度はなんだ?
シャルが詠唱し終えると一気に俺に詰め寄ってきた
風の力を利用する高速移動か
足の裏に風の力を纏い一気に噴出させる魔法だ
(これもいいスキルだ。サーシャの縮地の魔法版だな。便利そうだし、複製させてもらうか!)
[この距離ならいくらハクト様でも!お覚悟を![虚空より風を起こせ 砂塵の嵐で埋め尽くせ 見えなき無数の刃 彼の者を切り刻め エアスラッシュ!]]
あぁなるほどね
遠くで当たらないなら近くで当てようってことか
大体の人が考える作戦だよな
(・・・もう十分付き合っただろ。そろそろシャルの戦意を挫くか。まずは普通に圧倒的な力でやってみよう。これで諦めてくれたらありがたいしな)
「そろそろ終わらせてもらうぞ?特別だ。風の最上級魔法を見せてやる!トルネード」
俺が魔法を放つと武舞台上に一つの竜巻が発生した
周囲の風を吸収しどんどん大きくなる
シャルが放った上級魔法を吸収し膨れ上がった竜巻はシャルをも巻き込み上空の彼方へと消えていった
(ほほぉ!ずいぶん高くまで舞い上がったな。あの距離から落ちてきたら怪我じゃ済まないな。ここはテンプレ通り、落ちてくるシャルをお姫様抱っこで抱えて助けるか!これでシャルも俺にメロメロだろ!げへへ)
上空から落ちてくるシャルを眺めながら欲望全開で待ち受けていた
シャルの体を間もなくキャッチできると意気揚々としていたら、
[吹き抜けたる天駆ける風よ 我に風の力を与えん 天翔翼!]
(あ・・・、そうだった。シャルには天翔翼があったんだ・・・。恥かいただろ!許さんテンプレ!)
俺に救出される必要もなくシャルは武舞台上に戻った
少しは諦めてくれることを期待したが顔色を伺う限りは戦意を喪失しているとは思えなかった
確認だけはしてみるか
「えっと。棄権する気になった?もう十分力の差を見せつけたと思うんだ」
[お気遣いありがとうこざいますですわ。ですが私はまたまだ戦えますので!]
(はぁ~。やっぱりか・・・。仕方ない、あれを使うか。エステル、お前が考え出したスキルを初お披露目だ!)
~~~~回想中~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『お師匠様、この大死滅圧ってのはどんなスキルなのじゃ?』
「それは威圧系スキルだよ。任意で対象や範囲、更には生殺与奪を指定できるんだよ。殺すこともできれば、萎縮させたり、気絶させたりもできる」
『それをシャルに使ったらどうなんじゃ?気絶もあるのじゃろ?』
「そのスキルはあくまで敵意をぶつける衝撃波みたいなやつだ。使えば勝てるが俺にシャルへの敵意はない。シャルには恐怖を与えたくない」
『我が儘なのじゃ。例えばその威圧を弱めたりはできんのか?恐怖を与えず萎縮させたり、気絶させたりじゃ』
「あのな、威圧ってのは敵意が強ければ強いほど効果がでるもんなんだよ。魔法と同じだ。想いが強さに直結する。恐怖も与えないでとなるといいとこ萎縮が限界だ。しかも恐怖がないんだ。すぐ正常にもどる」
『すぐ正常に戻るが萎縮は可能なんじゃな?萎縮というのはつまり一時的に行動不能になる、という認識で間違いはないのじゃな?』
「お、おう?そうだな。何度も言うがすぐ戻るぞ?ちょっとびっくりしたような感じに似ているからな」
『一時的に行動不能になる、と言う事実が重要なのじゃ。それでこのビブラシオンというのはどんなスキルなのじゃ?』
「あぁ、それ複製できないスキルなんだよ。端的に言うと、体内に振動波を与えて対象の体内を破壊・回復・停止させる技なんだ。複製できないのはできない技だからだと思ってくれ。ちなみに合成もできないぞ?」
『便利な技なのじゃ。複製や合成ができなくとも、お師匠様なら似た技は創れんのか?ビブラシオンに似た技じゃ』
「いや、できるぞ?武器が違うから使わないが似たスキルを創って渡しているしな。・・・あげないからな?」
『ぐぬぬ。いちいち釘を刺すでないのじゃ!しかし似た技は創れる、と。お師匠様の錬成はどの範囲まで抽出できるのじゃ?』
「どの範囲?いちお元の錬成の範囲からスキルまでならいけるな。さっきの偽造も、もともとは聖龍力眼ってスキルから聖龍の力の部分を抽出して魔偽造と合成したんだよ」
『一気に昇華させすぎなのじゃ!さすが妾のお師匠様なのじゃ!例えばなのじゃが、スキルの性質も抽出できたりせんのか?』
「性質?よくわからんができるはずだぞ?創る時に可能な範囲で抽出するように設定したからな。ビブラシオンみたいな、唯一、みたいなスキルや性質でない限りはいけるはずだ」
『なるほどのう。唯一みたいな性能でない限りは有効なのじゃな。それは例えばヒーリングみたいな、持続する、という性質も今の説明なら可能なのじゃな?キュアリングもあるし唯一ではないのじゃ』
「あぁ、その程度なら問題ないな」
『お師匠様説明ありがとうなのじゃ!・・・そ、それでお師匠様?上手くいったら何かご褒美が欲しいのじゃ!』
「ん?まぁ上手くいったらご褒美ぐらい構わないさ。実際今の所打つ手なしだしな。何がいいんだ?」
『この世で妾だけの何か特別なものが欲しいのじゃ!』
「ん~。マジックアイテムでいいか?想いを込めるからこの世界で唯一となるアイテムだ」
『!約束なのじゃ!・・・では結論から言うのじゃ。魔法を無効化するスキルは無理なのじゃ』
「約束する。・・・。ご褒美をねだるぐらいだ。なんかあるんだろ?」
『さすがお師匠様、話が早いのじゃ。魔法を直接無効化するのは無理なのじゃが、似たような効果で無効化するのじゃ。先程の創造と錬成の関係に似てるのじゃ』
「つまり無効化するという結果は同じだが、そこに至るまでの過程が違うんだな?」
『そういうことなのじゃ。まずは大死滅圧から恐怖を与えないで萎縮させる程度の威圧を創り出して欲しいのじゃ』
「それぐらいは大したことがすぐ正常に戻るぞ?その時魔法をキャンセルできてもまた使われるだろうし」
『わかっておるのじゃ、焦るでない。次にビブラシオンの類似技を創るのじゃ。この技は一切のダメージを与えなくともよい。ダメージを与えるのはビブラシオンの役目じゃ。重要なのは体内に振動波を与えることじゃ』
「停止の機能を使うのか?それはしたくないんだよなぁ」
『焦るでないと言うたのじゃ。お師匠様はせっかちなのじゃ。類似技はあくまで振動波を体内に伝播させるだけでよいのじゃ。体に触れるだけで効果を発揮できるよう調整すればよい。停止とかは使わないのじゃ。この類似技と先程の新威圧を合成するのじゃ』
「?合成する必要あるか?威圧使えばいいだけじゃ・・・いやいや、俺は早漏じゃない!続きをどうぞ」
『早漏?・・・なんのことかわからぬがよく堪えたのじゃ!威圧だけでは毎回使い続けないといけない問題があるのじゃ。重要なのは一度使用したら持続する力なのじゃ。そこでヒーリングの性質の持続性を抽出して新威圧に合成するのじゃ。これで萎縮する効果が持続するのじゃ。ビブラシオンの類似技にこれを合成すれば体内に萎縮する効果のある威圧が伝播されるから、防壁などで阻害されることもないはずじゃ、というふうに創り出しみてはどうじゃ?』
「・・・できる、これならできるぞ!さすがエステルだ!お前本当すごいな!」
~~~~回想終了~~~~~~~~~~~~~~~~~
お昼休憩の時にエステルに相談し考案してくれた魔法を今試す時だ
魔術士が魔法を使えなくなったら戦意を喪失するとエステルは言った。エステルでさえそうなるだろうと
さすがのシャルも諦めてくれるだろう
「やはり諦めてくれないか・・・。シャル、お前の力を無効化する。・・・アハルテン」
[?ハクト様、どうい・・・]
俺はそういうなり時間停止魔法を使った
エステルの時は魔法を繰り出していたから、皆の注目もそちらに向いていたのでテレポートを使えたが今はそうじゃない
テレポートの存在は隠すべきだ
~~時間停止中~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あまり時間がない。シャルまでテレポート!
シャルの頭をなでながら諦めてくれることを祈りつつ、
剣聖流体術行動阻害覇!を発動した
(スキルは無事発動したみたいだな。シャル、早く諦めて俺を癒してくれ。シャルは魔法学校における癒し枠なんだからさ。それでは失礼しますっと。これだよ、これ!いや~癒されるわ~)
停止しているシャルの胸へと顔を埋める。ふかふかだ。幸せです
なんだって?停止中に最低な野郎だ!って?ふざけんな!
俺は昼前からの疲れを癒されていないんだ!
これは起こるべくして起きた行動だ
それがアハルテン中かどうかの違いにしかすぎない
その後もアハルテンの効果時間3分いっぱいまでシャルに癒してもらった
~~時間停止解除~~~~~~~~~~~~~~~~~
[・・・う意味ですか?あら?]
やはり違和感をかんじているみたいだな
「どういう意味もない。シャルはもう魔法を使えないぞ?諦めて降参しろ。信じられないなら魔法を使ってみろ」
その後シャルは色々な魔法の詠唱を唱えだすが、どれも発動することはなかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『剣聖流体術インヴァリデイト』ランク:不明
エステルが考案しユウジが創造せし体術スキル
対象の体内に常に萎縮させる振動を直接流し込む
萎縮効果により体内にある魔力の流れが遮断される
萎縮効果は半永久的に続く
解除方法は回復振動を与えるか自力解除のみ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(俺好みのえげつないスキルだ!本当エステルは可愛い顔をしてとんでもないもんを考えやがる。ますます気に入った!エステルは必ず俺の女にしてやる!)
そんなことを考えながら俺はシャルをただひたすら眺めていた
降参してくれるのを信じて・・・
しばらくシャルは困惑しながらも魔法を詠唱していた
しかし全く発動しない現状を少しずつ受け入れてきたのだろう、顔がどんどん青ざめていく
まるでこの世の終わりかのような・・・悲壮だ、悲壮に見える
その様子を見てさすがの俺もいたたまれなくった
戦意喪失したな、と確信した俺はシャルに降参を促そうとした時、シャルに異変が起こった
(お、おい。やばいぞ!今にもシャルが泣きそうだぞ!?まさかこのまま一生魔法が使えないとか勘違いしてないよな!?シャルは純粋な子だ、ありえそうで怖い)
「シャル?だいじょ・・・」
[う、うあああああん!ハクト様ひどいですわぁ!ハクト様に傷物にされましたわあああ!]
ちょっ!傷物とか!?言い方!勘違いされるから!
結局泣き出してしまったシャルは戦闘不能と判定され、俺の勝利が決まった
確かにシャルに傷をつけないで済んだよ?
でもこの結果はないだろう・・・
会場からは大ブーイングが聞こえる。エステル戦に続いての大ブーイングだ
怖い、変な通り名がつきそうで・・・
アオイは『戦場の奏姫』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。アオイの演奏は素晴らしいからな
エステルは『黒炎の魔導師』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。エステルの最強魔法は確かに黒炎だ
シャルは『清風の聖天使』と呼ばれているらしい
なるほど、わかる。シャルの天翔翼みたら誰でも天使だと思う
(俺は決勝まで進んだ実力者だ。きっと何かつけられる。これまでやったことと言えば、戦意喪失した相手に容赦のない攻撃。狙い済ましたかのようなパンツ魔法。そして女の子を泣かせた・・・鬼畜すぎる、鬼畜の所業だ。きっと変なのしかつかないぞ、これ・・・)
絶望にうちのめされながらも、いまだ泣いているシャルを宥める必要がある為シャルとともに選手控室に戻った
そこには鬼が2匹と我関せずのエステルがいた
〔ちょっと、ハクトさん!なんでシャルロッテ様が泣いているんですか!〕
ひぃ!シルヴィさん、顔近いから!怖いから!
【ハクト君!女の子泣かせたらダメだよ!】
ひぃぃぃ!いつものエルナじゃない!鬼気迫る感じだ・・・
『・・・』
こいつ!なに自分だけ関係ないみたいな顔してやがるんだ!
[うぅぅ、う、う、ハクト様に傷物にされたんですわ。私魔法が使えなくなったんですわ・・・]
だから!傷物とか本当やめて!?周りの目が痛いから!
シャルの発言にシルヴィ達だけでなく選手控室にいた人々からも冷たい視線が注がれる
こんなところでまさかのお約束だと!?
《傷物ですって。なにやらかしたのかしら・・・》
《あいつパンツ見るだけじゃなくて何かやったのか?》
《鬼畜だわ。変態よ。同じ空気を吸うだけで汚されそう》
《くっそ!うらやましい野郎だな!》
・・・。
ごめんなさい!
勘弁してください!
「シャル、ちゃんと治すから安心しろ?悪かったよ」
[すん、すん、本当に治してもらえるんですか?]
あぁ~本当に一生使えないと思ってたのか
「当たり前だろ?だから心配すんなって!」
[わかりましたわ。それならハクト様を信じますわ]
シャルが落ち着くよう頭をなでながら、回復振動を与える
「ほら、もう使えるぞ?魔力の流れを感じるだろ?」
俺の言葉に精神を集中させるシャル
どうやら魔力の流れを確認できてホッとしたようだ
シャルの顔には明るさが戻った。よかった、よかった
[ハクト様、私はまだ不安ですわ。抱きしめて安心させて欲しいですわ]
「よっしゃ!喜んで!シャル成分堪能しちゃうぞ!」
え?今?周りの目もあるのに?
なんて思うと思った?残念!なりません!
抱き着いていいという許可がでたなら、例え皇帝だろうが、王様の前だろうが抱き着きます!
「はぁ~やっぱこれだよな~。シャルは癒されるよ~。戦闘中ずっとシャルに甘えたいと思ってたからなぁ」
まぁアハルテン中は甘えてたけどね
[うふふ、ハクト様ったら。そんなこと考えてたんですのね]
シャルのなでなでは気持ちいいなぁ
『お師匠様はシャルが好きなのか?妾はどうなのじゃ?』
爆弾を投下すんな!好きと癒しは違うんだよ!
〔これ普通逆ですよね?ハクトさんがシャルロッテ様を慰めるのでは?〕
気付いちゃったかぁ。いつもらしくていいじゃないか
【ハクト君は気をつけてよぉ。次またシャルロッテ様泣かせたら許さないからねぇ】
ふぅ。いつものエルナに戻ったか・・・怖かった
『それにしてもお師匠様、上手くいったようじゃの。不安だったが成功してなりよりなのじゃ!』
「あぁ、そうだな。予想外の結果になったが全てエステルのおかげだ。偉いぞ、よしよし」
頭をなでなられて気持ちよさそうにしているエステルを抱きしめたかったが、今回はシャル優先だ
また泣かれたらたまらないしな
[なにをされたんですか?全くわかりませんでしたわ]
〔魔法を使えなくさせるスキルとか聞いたことないですよ?〕
【ハクト君はすごいねぇ。私には使わないでよぉ?】
あぁ~やっぱり気になるよね
う~ん。どうしたものか。明かさないほうがいい気がするな
このことを聞き付けた貴族とかがうるさそうだし
「悪い、内緒にさせてくれ。どこでこのことがバレるかわからないからな。ただ言えることは、このスキルは俺とエステルの愛の結晶で俺にしか創れないし、俺しか使えないってことだ」
まぁスキルを渡せば使えるが教える必要はないな
[〔【愛の結晶!?】〕]
『お師匠様!?妾とお師匠様の愛の結晶じゃと!?』
ちょっとずつ外堀を埋めて既成事実にしてやるぞ!
シャルを抱きしめながらもエステルを堕そうとする外道の所業
周りの目も冷ややかだが気にしないぞ!
「俺とエステルの二人で考えて創り、・・・いや、産み出したんだ。愛の結晶だと言っても過言じゃない。別の言い方をするなら俺達の子供だな!な?エステル!」
俺の発言に周りがざわっと騒ぎ出した
《エステル様との子供!?》
《おいおい、あいつロリコンかよ!羨まけしからん!》
《エステル様ってまだ12じゃないの!?いつしたの!?》
《エステル様か・・・。あいつ今後苦労しそうだな・・・》
なんか色々ひどい言われようだ・・・
周りは別にどうでもいい。目の前のこいつらだ!
『~~~!お師匠様との子供・・・』
おぉ!意味はわかってるようだな。どんどん意識しろ!
[迂闊でしたわ。いつのまにそんなに親しく・・・ぶつぶつ]
〔はぁ。それは努力の賜物です。敢えて変な言い方にしないでください〕
【えええ!?二人ともそういう関係なのぉ!?】
赤くなり多少なりとも意識して俯くエステル
なにやらぶつぶつ言っているシャル
いつものように冷静にツッコミを入れるシルヴィ
既に勘違いをしているちょろく単純なエルナ
うん、いつもの日常だな!ここにあとはアオイだけだ
シャルを宥める為、アオイの応援にいくのが遅れてしまったがアオイなら大丈夫だろう
いくら昨年の覇者でも所詮は一般人
俺やヘイネ、セリーヌの加護を得ているアオイなら楽勝だろう
そう思っていたら会場から大きな喚声が上がった
どうやら決着がついたみたいだ
(意外に早かったな?ブラッドもそんなもんか。決勝の前に休憩あるみたいだし、アオイと打ち合わせでもして決勝は途中で棄権するか。魔術大会はアオイの為の晴れ舞台だしな。優勝に興味もないし)
俺達はアオイを出迎えようと選手控室を出て会場に向かう
会場に向かう廊下がざわざわと騒がしい
(・・・?誰かが担架で運ばれてる?)
担架を担いでいる生徒と付き添いの教師だろうか?
俺達の横を通り過ぎて医務室へ向かっていった
(・・・え?なんでアオイが運ばれてるんだ!?)
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