73 / 122
第4章 純愛の撫子とSランク冒険者
~現勇者と元勇者~
しおりを挟む
前書き
会話パート
「」ユウジ 《》あかり 〈〉詩乃
[]ガーベラ&アマリリス
今回は『白鷺あかり』視点です
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
商都リブループ・ユウジ別荘
《詩乃さん、おはよう!》
〈おはよう、あかりさん〉
うん。今日も詩乃さん挨拶してくれたね。よかった!
でもまだ、さん付けかぁ~、一歩引いたような感じだけど、まずは基本の挨拶から!
少しずつお互いの距離を縮めていけばいいよね。
だって私達は家族なんだから!
私の最終目標は詩乃さんと親友になること
だって同じ日本人だし歳も近いし色々とお話ししたいよね
できれば詩乃さんには敬称とかではなく普通に呼んでほしいかな
私も詩乃さんを他人行儀ではなく親しみを込めて名前を呼びたいしね!何がいいかな?
『詩乃』う~ん。なんかしっくりこない?
『しのっち』う~ん。なんか芸人っぽいかな?
『しのりん』う~ん。ありきたりかな?
『し~ちゃん』う~ん。これもありきたり?
仲良くなれたら詩乃さんにどれがいいか聞いてみよう!
とりあえず今日は詩乃さんと一緒に一日を過ごす予定だよ
仲良くなれたらいいな・・・ううん!絶対仲良くなるよ!!
南條詩乃さん
私や雄司君と同じ日本人で一年前に転移してきたという女の子
私や雄司君と同じ勇者だったけれど今は雄司君の奴隷なんだよね
そんな私と詩乃さんの出会いは本当に突然だった
□□□□
あれは武術大会が終わった次の日
雄司君と共にサーシャさんのお説教を受けた後、雄司君から家族を紹介してもらうことになった時だったね
初めは家族が女の子ばかりなことに驚いたかな
雄司君は私やヘイネさん、サーシャさん、そしてセリーヌちゃんだけではなくたくさんの女の子を侍らせたいのかな?
所謂ハーレムってやつを楽しみたいのかな?
なんて最初はそう思うぐらい衝撃的だったよ
そしてその女の子達が奴隷ってことにも驚いたよ
雄司君が奴隷を購入していたことにも驚いたかな
ただ女の子達を家族扱いしていることには安心したかな
だって奴隷に酷いことしたりする人もいるんだよね?
日本人だと奴隷はどうしても馴染みがないから、奴隷だからって酷いことしたりするのは受け入れ難いんだよね
雄司君が奴隷を不当な扱いにしていないことに安心したし、やっぱり雄司君は王都にいた時みたいに優しい人なんだねと改めてその時は思えたよ
更に雄司君が女の子達に手を出していないことにも驚かされたよ
その時は本当に驚きの連続だった
雄司君はエッチな人だとばかり思ってた。だから全員お手付きなんだとばかり思ってたよ
本当酷いこと思っててごめんね、雄司君
そんな考えを私がしていた時に詩乃さんと出会った
初め詩乃さんを紹介された時は、詩乃さんに睨まれていた気がする
敵意とは違う憎悪の篭った目だったと思う
もちろん私には睨まれるようなことは見に覚えがないし、そもそも初めて会う子だったから当然困惑したよ
その後雄司君から詩乃さんのことを聞かされた
一年前に転移してきた元勇者だったこと
私達のクラスメートが捕虜にして奴隷落ちにしたこと
雄司君がたまたま見かけて購入してあげたこと
話を聞いていくうちに詩乃さんがどうして私を睨んだのかなんとなく分かってきた気がする。だから私は・・・
《詩乃さん、ごめんなさい!私達の仲間が詩乃さんに酷いことをして・・・本当にごめんなさい!》
誠心誠意謝罪した。雄司君も詩乃さんも驚いていたよね
「あかりは関わっていないんだから謝る必要はないだろ」って雄司君は言ってたけど、それは違うと思うんだ
確かに私は詩乃さんの奴隷落ちの件は全く無関係だよ?
だからと言って責任がないとは言えないんじゃないかな?
だって私達の仲間が詩乃さんを奴隷にしたんだから
例え関わっていなくても仲間がしでかしたことなんだから謝罪はきっと必要なことだよ
雄司君にしてみればクラスメートは既に仲間ではないのかもしれないけれど私は違うよ。親友のなっちゃんもいるしね
だから私は詩乃さんに対して謝罪する必要があるし、責任もある!
きっと雄司君は詩乃さんに謝罪してはいないんだよね
でも詩乃さんは雄司君に心を開いている
それは雄司君が無意識の内に行う態度や行動に謝罪の意が込められているからだと思うんだよね
もしくはそういう風に詩乃さんが受け取っているのかもしれないね
私にはそれが無理だから・・・
だからちゃんと言葉で、想いで伝える必要があると思ったんだよ!
私に向けられた詩乃さんの憎悪の目
あれはきっと私を憎んでいるから向けられた目じゃないよね
やり場のない、向けようのない怒りや憎しみが無意識のうちに出ているものだと思うんだ
あんな目を無意識の内にしてしまう詩乃さんがかわいそうだし、向けられた私も悲しかった
だから私は詩乃さんと仲良くなろう!親友になりたい!って決意したんだ
(もう二度と詩乃さんにあんな目はさせないし、向けさせもしないよ!時間はかかるかもしれないけれど、必ず詩乃さんの心を癒してみせるんだから!私の加護は『治癒』!治せないものなんてないんだからね!)
こうして私は詩乃さんと親友になるべく行動を開始した
□□□□
まず最初に私がしたことは『挨拶』と『感謝の気持ち』を伝える事
『挨拶』は基本中の基本だよね
これはなにも詩乃さんだけじゃなく、雄司君の家族みんなにしてるんだけどね
でも雄司君と詩乃さんだけには飛びっきりの笑顔でするようにしているんだよ?
雄司君と詩乃さんは私にとって特別なんだからね!って意味をしっかり込めて!
雄司君からは「テンション高すぎだろ」って笑われたし、詩乃さんからはなんか呆れた顔をされた気がするけど・・・い、いいんだよ?こういうのは気持ちだからね!
『感謝の気持ち』は細かいところでも!
それは例えお仕事であったとしても、結果が私の為になるなら感謝は必要だよね!
詩乃さんはサーシャさんの下に就いてメイドらしき仕事をよくしている
なんでもみんなの管理は詩乃さんのお仕事なんだとか
す、すごいね。私とそう歳は変わらないのに他の人の管理をしているなんて・・・私は自分の事で精一杯かな
お部屋のお掃除や日用品の買い出しなんかも詩乃さんのお仕事みたい。「こういうのは日本人である詩乃のほうがマメだから助かる」って雄司君が言ってた
だから詩乃さんとはよく顔を合わせる機会が多いんだよね
《詩乃さん、いつもお掃除や買い出しありがとね!》
〈・・・これがあたしの仕事だから別にお礼なんていらないんだけど?〉
《違うよ?例えお仕事であっても私の為にしてくれてることだし、何よりも私は嬉しいからね!だから言わせて?》
〈そ、そう?変わってるわね・・・〉
変わってるって言われちゃった・・・私からしたら普通の事なんだけどね?あれ?やっぱり変なのかな?教えて!雄司君!
でも感謝をされて悪い気分になる人はいないよね
だから私は事あるごとに詩乃さんには感謝をするようにしているよ
私は『挨拶』と『感謝の気持ち』で、詩乃さんをちゃんと見ているんだよ!って日々伝えているよ
□□□□
次に私がしたことは『観察』する事と『共通の話題』作りだよ
詩乃さんを知るならまずはじっくりと『観察』する必要があるよね!
詩乃さんは普段どう過ごしているのか
誰と仲がいいのか、どんな事が、物が好きなのか
まずは詩乃さんという人を知る努力をしないと会話すら成り立たないよね
普段の詩乃さんはほとんどお屋敷の中にいる。お仕事でない限りはあまり外に出ないみたいだね
詩乃さんはお仕事が終わるといつもサーシャの世界に遊びに行っている
そこでスイちゃんやレンちゃんとお話ししてなにかを創ったり、アヤメちゃん達と一緒にまったりしていることがほとんどみたい
そうなると仲がいいのは雄司君やスイちゃん、レンちゃんあたりかな?
よくサーシャの世界に入り浸っているのはもの創りが好きだから・・・?
でもよく創っているものはどれもが雄司君の役にたちそうなものばかり。・・・もしかしてそういうこと?
そういえばこのサーシャの世界を雄司君に紹介されたときもかなり驚いたよ
もう一つの世界を創っちゃうとか既に人の力の領域を越えてる気がするんだけど・・・
雄司君から言わせると、「俺なら当然だな」らしい。さすが雄司君だね!・・・とはさすがに思わなかったよ!!いくら雄司君でもさすがに無理だよね!?神の力の領域だよね!?
詳しく聞いてみたら結局ヘイネさんから授かった力だったみたい。やっぱりそうだよね
でも授かったんだから結局は雄司君の力でもあるのかな?さすが雄司君だね!うん、やっぱりこれに落ち着く
そしてサーシャの世界で生活しているアヤメちゃん達の存在にも驚いたよ
魔物娘って言うみたいだけど体の一部が完全な魔物の女の子。最初は少し怖かった気がする
アヤメちゃんは問題なく受け入れられたよ。そもそも魔物って感じがしなかったからね
ガーベラさんは体の大きさには驚いたけどまだ問題なく受け入れられた
下半身が蛇ではあるけど、その鱗はとてもきれいでまるで宝石みたいに輝いていたからね
嫌悪感よりかは興味心が沸いたぐらいだよ。どうやってお手入れしたらそんなにきれいになるのかって!
問題はアマリリスちゃん。下半身が蜘蛛の体をしているせいかどうしても少し嫌悪感を抱いてしまったよ
蜘蛛を好きな女の子ってあまりいないよね。そんな私の気持ちが表情にも態度にも出ていたんだと思う
雄司君が少し悲しそうな顔をしていたのが印象的だったかな・・・
だから雄司君はアマリリスちゃんのことを特に目をかけてあげているみたい
それはもう恋人に接するかのように労わってあげているし、アマリリスちゃんの希望はなんでも叶えてあげていることが多い
多分これアマリリスちゃんは雄司君に惚れちゃうんじゃないかな?・・・私ならきっと惚れていると思う
実際アマリリスちゃんが雄司君に熱い眼差しを向けている場面を何度も見ているしね
それぐらい雄司君がアマリリスちゃんに優しくしてあげているから・・・雄司君?王都にいた時に私に優しくすることはできなかったの?ちょっとアマリリスちゃんが羨ましい、なんて思っちゃったよ
とにかく雄司君が大切にしている子なら嫌悪感なんて抱いていちゃダメだよね!
それ以来アヤメちゃん達と色々と話すようになって、体の作りは違っても普通の女の子なんだなってわかった今ではすっかり仲良くなっているよ
魔物娘でも話すことでお互い理解して仲良くなれたんだから、私と詩乃さんだって話すことで理解しあえるし、仲良くもなれるよね!!
『共通の話題』で会話をして詩乃さんと仲良くなろう!
私と詩乃さんの唯一の共通点はやっぱり雄司君だよね
私は雄司君が好きだから雄司君が喜ぶ事ならなんでもしてあげたい
詩乃さんは雄司君に感謝しているみたいだから雄司君の役に立ちそうなことは率先して行ってるみたい
だったら私と詩乃さんで一緒になってできることはないかな?それがきっと共通の話題になると思うんだよね
そこで雄司君に好きなものを色々聞いてみたら和食が好きだということがわかった
日本食らしきものがイリアスにもたくさん存在するのは知ってるよ。でも食材が微妙に違うんだよね
雄司君が言うには味は似ているんだけどあくまで似た味
唐揚げらしきものはあるけど日本の唐揚げじゃない全く別物
酢豚らしきものはあるけど日本の酢豚じゃない全く別物
イリアスの料理はそんな感じなんだって
そうなると完全な和食を作るにはやっぱり地球で、日本で取れる食材が必要だよね!
フラワーガーデンには地球の花とかもあったから食材とかもいけるんじゃないかな?
早速詩乃さんに相談してみよう!
《ねぇ、詩乃さん。ここで地球の食材って栽培できないかな?》
〈・・・できないことはないけどなんで?イリアスなら似たような食材があるから困らないと思うけど?〉
そこで私は雄司君が和食好きなことや味は似てはいるけどちょっと違うと言っていたことを伝えた
《私は雄司君が好きな和食を作ってあげたいから、どうしても地球の食材が欲しいの!雄司君ならきっと喜んでくれるよ!詩乃さんも雄司君の喜ぶ顔を見たくない?》
〈あ、あたしは別にハクトの喜ぶ顔とか見たくないわよ!・・・でもハクトにはいつも色々助けてもらってるし、たまにはいいかな?〉
色々言い訳っぽいことを言ってはいたけど、結局詩乃さんは協力してくれることになったよ
思った通りだね。詩乃さんは雄司君が喜びそうな事なら積極的に動くみたい
詩乃さんは、雄司君から任された仕事だからメイド業を卒なくこなすんだよね。雄司君の期待に応えたくて
詩乃さんは、雄司君が安心するから年少組やアヤメちゃん達の面倒を率先して見るんだよね。雄司君の信頼に応えたくて
詩乃さんは、雄司君が感心してくれるからここで様々なものをスイちゃん達と一緒に創っているんだよね。雄司君の役に立ちたくて
やっぱり詩乃さんは雄司君のことを・・・
私と詩乃さんを繋ぐキーワードは『雄司君』!
『雄司君』が私と詩乃さんの『共通の話題』になったよ
私は『観察』と『共通の話題』で、詩乃さんにちゃんと興味があるんだよ!って日々伝えているよ
□□□□
更に私がしたことは『共同作業』と『喜びの分かち合い』だよ
会話がある程度できるようになったら、一緒になにかをして仲良くなるのがいいよね
今回は私達が好きな雄司君の為に和食を『共同作業』で作ろうと思うんだ
地球の食材に関しては問題なくできたよ
スイちゃんやレンちゃんだと知識はあっても食材そのものを創る力はまだ足りないみたい
例えば雄司君の好きなカボチャなら、スイちゃん達だとカボチャ自体を創るのは無理。そしてカボチャの種を創るのも無理みたい
一度雄司君を通さないとダメらしいんだけど、雄司君自体が不器用らしくて明確なイメージが沸かないみたい
調べればいいだけなんだけど、雄司君がめんどくさがるから結局そのまま創らず仕舞いなんだとか
雄司君、めんどくさがらず調べようよ・・・
そこで詩乃さんが考え出したのが進化の実シリーズみたい
悪○の実じゃないからね!そこ注意だよ!
カボチャが例なら、進化の実にカボチャの種の知識を与えて育てるとカボチャの種の実ができるみたい
その種の実を育てるとカボチャの実ができて、そしてカボチャの実を育てるとカボチャができるみたいだね
よく原理はわからないけど、この方法なら雄司君を通さなくても色々創れるんだって!詩乃さん、実は賢い?
この進化の実のおかげで様々な地球の食材を詩乃さんに創ってもらったよ
次は私の番だよね!詩乃さんはお料理が苦手みたいだから私が代わりに作ればいいの
詩乃さんが食材を創って、私が料理を作る
これが私と詩乃さんの『共同作業』だよ!
雄司君に誉めてもらって『喜びを分かち合おう』!
詩乃さんに用意してもらった食材は以下のものだよ
〇鮭・・・・・・・・シャケの塩焼き
〇鶏卵・・・・・・・出し巻き玉子
〇ほうれん草・・・・ほうれん草のお浸し
〇ごぼう・・・・・・きんぴらごぼう
〇かぼちゃ・・・・・かぼちゃの煮物
〇さつまいも・・・・大学芋
〇じゃがいも・・・・肉じゃが
〇キャベツ・・・・・ロールキャベツ
〇味噌とあさり・・・あさりのお味噌汁
〇お米・・・・・・・ご飯
これは全部雄司君から聞いた好きなものだよ
他にもいっぱいあるけど、朝食ならこのメニューかな
〈ち、ちょっと多くない?朝からこんなに食べるものなの?〉
《一汁三菜がバランスいいんだけど、今日は初めての和食だしね。それに色々なものをちょっとずつ食べていく楽しみもあるんだよ?その分用意は大変だけど・・・。でも雄司君の為に作ってると思えば苦にもならないよ?それに雄司君は朝お腹ペコペコになるって言ってたから、量はそれなりにあってもいいと思うよ》
雄司君は夜頑張っちゃうからね
少しでもたくさん食べてもらえれば嬉しいよね
それに食べ盛りのミーちゃんもいるし残ることはないと思うんだ
雄司君、喜んでくれるかな?まずくはないと思うんだけど・・・
朝食の量を見て詩乃さんは驚いていたけど、私は多分大丈夫なんじゃないかなと確信はしていたよ
いざ朝食となると・・・
「でかした!あかり!まさかイリアスで本格的な和食が食べられるとは思わなかったよ!イリアスの食事も悪くはないが、日本人なら朝は和食だよな!これだよ、これ!この味がたまらないんだよ!懐かしい!しかもよく見ると俺の好きなやつばかりじゃねぇか!!あかりの嫁力パネェな!あかり愛してるぞ!!これは俺の最近の出来事の中では最大の功績だ!あかり!これからもサーシャ達と協力して頼むな!ご褒美だ!なでてやる!」
雄司君の喜びようは凄まじかったよ
ここまで喜んでくれるとお嫁さん冥利に尽きるよね!
中には雄司君の好みの味とちょっと違うものもあったみたい
だけどそれをちゃんと指摘してくれるのは嬉しいよね
だってちゃんと味わって食べてくれている証拠だから!
雄司君の好みの味はサーシャさんが知ってるみたいなので後で教えてもらうことになったよ
代わりにサーシャさんやサラさんが、和食に興味を持ったみたいだから教えることにもなったけどね
《えへへっ。ありがとう、雄司君。頑張って作った甲斐があったよ。これからも雄司君のお嫁さんとして、雄司の胃袋をがっちり掴んで放さないからね?楽しみにしててね》
やっぱり雄司君のなでなでは安心するなぁ~
まずは雄司が喜んでくれて凄く嬉しい!
でもこれは私だけの力じゃないんだよね
食材がなければそもそも和食は作れなかったんだから
雄司君が喜んでくれた和食は私達の合作の賜物なんだから!
《でもね?雄司君。この和食は私だけが作ったんじゃないんだよ?詩乃さんが食材を雄司君の為に一生懸命創ったからこの和食があるの。この和食は言わば、私と詩乃さんの雄司君への想いそのものなんだよ!だから私だけじゃなくて詩乃さんも誉めてあげて?詩乃さんがいなきゃそもそも和食作れなかったしね》
私に急に名指しされたことで詩乃さんはビックリしている
なんでビックリしているの?最大の功労者は詩乃さんなのに・・・
詩乃さんの、雄司君への陰ながらの献身はもっと評価されてもいいと思うよ?それだけ尽くしてるんだから
詩乃さんがアピールしないなら、私が代わりにアピールしてあげる!
頑張ったら誉めてもらうのは当たり前なんだから!
好きな人に誉めてもらえるのは何よりも嬉しいことだよ!照れ隠しはもったいないよ!
だから一緒に『喜びを分かち合おう』!詩乃さん!
この後は雄司君に私と一緒に詩乃さんもなでなでしてもらったよ
詩乃さんは恥ずかしそうにしてはいるけどやっぱり幸せそう
詩乃さんも雄司君同様ちょっと不器用な人なのかもしれないね
だから詩乃さんの心を開くにはもっとグイグイといったほうがいいのもしれない・・・うん、そうしよう!!
私は『共同作業』と『喜びの分かち合い』で、詩乃さんとちゃんと心を通わせたいんだよ!って日々伝えているよ
そして冒頭にもどる
□□□□
最後に私がしたことは『本音』でぶつかること
商都リブループ・温泉街
私と詩乃さん、アヤメちゃん、ガーベラさん、アマリリスちゃんは今温泉街の温泉に入っている最中だよ
今日はSランク冒険者のお仕事はお休み
何しようかな?って考えてたら、詩乃さんからお誘いがあったから一緒に温泉に入ることになったよ
最近は少しずつだけど仲良くなってる感じはするかな
よく話すようになったし、よく笑ってくれるようにもなった
ただやっぱり不満はあるよ・・・今だにお互いさん付けで呼び合っているしね
私としてはもう少し踏み込んだ仲になりたいな・・・
(そうなるとやっぱりアレしかないよね!女の子が集まって話す内容と言ったら恋ばな!せっかくの裸の付き合いなんだもの。アマリリスちゃんもいるし、ちょうどいいからズバッと確認してみようかな?雄司君も今はいないし、女の子同士だから恥ずかしがらず話してくれるよね!)
《ねぇ、詩乃さん。アマリリスちゃん。二人は雄司君の事好き?家族としてじゃないよ。異性としてだよ?》
〈あ、あかりさん!?〉
[・・・?]
私の突然の質問に詩乃さんは驚いている
アマリリスちゃんは平然としているかな?意味伝わってるよね?
[私ハゴ主人ノコト好キ。デモ私ハ魔物。キットゴ主人ハ困ル]
最初に口を開いたのはアマリリスちゃん
やっぱり雄司君に惚れちゃってるんだね
凄く優しくされているから気持ちが傾いちゃうのはわかる気がする
アマリリスちゃんは雄司君に何度も熱い眼差しを向けてるもんね
みんな薄々は気付いているんじゃないかな?
・・・雄司君は気付いているかな?なんか微妙な気がする
魔物娘でもやっぱり恋する乙女なんだよね!応援してあげたい!
《雄司君なら困らないんじゃないかな?恋人として受け入れてくれるかはわからないけど、それでもきっとアマリリスちゃんを否定することはないはずだよ!私はアマリリスちゃんを応援するよ!》
[アリガトウ。アカリ。私頑張ル]
[拒否サレタラ襲エバイイ。ゴ主人ナラ簡単]
《・・・》
[・・・]
ダ、ダメだよ?ガーベラさん?無理矢理はよくないよ!
私達の話を聞いていたガーベラさんが横から口を出してきた
ガーベラさんは善く言えば情熱的、悪く言えば直情的すぎてどうも苦手なんだよね・・・
すごい美人さんでもあるからか、ちょっと気後れしちゃう感じ
呼び方もガーベラさんだけは、さん付けだけどガーベラさんは気にしていないみたい。細かい事には気にしないタイプなんだろうね。クールビューティってやつかな?
と、とりあえず私は、アマリリスちゃんに雄司君への手作りプレゼントを提案してみたよ
アマリリスちゃんの糸は、とても頑丈でキメが細かく柔らかいので縫い物に適しているってミーちゃんが言ってたからね
私も縫い物は好きだからアマリリスちゃんと一緒に何か作ってみようかな?雄司君喜んでくれるといいな
さてと、アマリリスちゃんが雄司君を好きなのは分かったよ
詩乃さんは雄司君のことをどう思ってるんだろう?
うぅん、実は私は分かっているよ。でも詩乃さんの口から聞きたいかな!雄司君が好きなんだって言葉を!
《詩乃さんはどう?雄司君の事好き?》
〈あ、あたしは別にハクトのことは・・・。感謝はしてるけどね〉
《あっ!やっぱり詩乃さんも雄司君のことが好きなんだね!》
〈ち、ちょっと!?なんでそうなるの!?〉
私は詩乃さんの言葉を聞いてキョトンとしてしまった
詩乃さんが何を慌てているのかがよくわからないよ?
確かに好きとは言ってないけど感謝してるとは言ったよね?
《詩乃さんは雄司君に感謝してるんだよね?だったら好きなんじゃないの?強い想いを抱いた感謝って愛情だと私は思うよ。私もそうだし、アマリリスちゃんもそう。私達だけじゃないよ?サーシャさんやセリーヌちゃんだってきっと強い想いを抱いた感謝をしているはずだよ。普通の感謝と強い想いを抱いた感謝は全く別物。それは誰からの目で見ても一目でわかるものだよ・・・あ、雄司君はどうかな?もしかしたらわからないかも?私は詩乃さんの恋も応援しちゃうよ!!》
詩乃さんは照れ屋さんだからね
グイグイいくぐらいがちょうどいいよね
女子会に遠慮と隠し事は御法度なんだよ?詩乃さん!
〈・・・わかった、わかったわよ!正直に言うから、いつものようにそうグイグイこないでくれる?・・・お察しの通り、あたしもハクトの事は好きよ?でも!あかりさんやアマリリスみたいに恋仲になりたいとは思っていないのよ。本当よ?だってハクトとは今の関係がとても居心地がいいの。これから先もずっとそうなのかはわからないけれど、今はこの関係のままでいたいの。だから応援してくれなくていいからね?〉
むむぅ。好きだけど恋仲になりたくない関係なんだ?
なんだろう?友達みたいな関係なのかな?
そう言われてみると確かに、雄司君は詩乃さんの前だと私やサーシャさん達とは少し違った楽しそうな顔をしている時があるかも
雄司君が詩乃さんにしか見せない顔か・・・
なんとなく詩乃さんが言う居心地のよさってのがわかる気がする
詩乃さんがそう言うなら、今は諦めよう!
《分かったよ、詩乃さん。今は諦めるね。だけど私は詩乃さんの恋の行方を見守るよ?・・・雄司君は色々とモテちゃうからね。いつか詩乃さんが雄司君の隣にいたいと思った時には、私がその場所を全力でこじ開けてあげる!だからその時はちゃんと話してね?約束だよ!》
私にできるのは、今はただ見守るだけ
だけど将来必ず詩乃さんは雄司君の隣にいたくなるはず
その時がきたら全力で詩乃さんを応援してあげよう!
〈ハイハイ、その時はよろしくね?あかりさん〉
あかりさんか・・・せっかく詩乃さんが本音で心情を語ってくれたのに私はこのままでいいのかな?
私だって詩乃さんに抱いている本音を、詩乃さんにぶつけないといけないんじゃないかな?
仲良くなる、親友になるってそういうことだよね
私は詩乃さんとなんでも話せるそういう親友同士になりたい!
クラスメートである、なっちゃんみたいな親友同士に!
《詩乃さん!私、詩乃さんと親友になりたいとずっと思ってたの!いきなり親友になるのは難しいかもしれないよね。だから、まずはお互いの呼び方から変えて、少しずつ仲良くなっていかない?》
〈・・・〉
詩乃さんが本音を語ってくれたように、私も本音をぶつけてみた
今のままでもそれなりに仲良くはなっているけど、私はもう一歩踏み出してみたいの!
だって今のままで満足してしまったら、その先はないのだから・・・かつて王都で学んだことだよ
掴めるチャンスは全部掴むよ!今がそのチャンスだよね!
掴めるまで何度も何度も掴み直すだけ!詩乃さん覚悟してね!
私の決意の程を感じとったのか若干溜息を尽きながらも、詩乃さんがようやく口を開いた
た、溜息って・・・。で、でもチャンスは諦めないよ!
〈はぁ~。断ってもいつものようにグイグイ求めてくるんでしょ?結局認めることになるんだから、遅いか早いかの違いだけよね?・・・あたしはあまり素直になれない性格だけどそれでもいいの?〉
よく分かってるね、詩乃さん!私は諦めが悪い女だよ!
でもね?諦めが悪かったから、今私は雄司君の隣に入れるんだよ?
だから欲しいものがあるなら諦めちゃダメだよね!
私は詩乃さんと親友になりたいの!
《もちろんだよ、詩乃さん!詩乃さんが素直になれないなら、私がいつものようにフォローしてあげる!だから詩乃さん!少しずつでいいから私と親友になって!》
〈う、うん。分かったわよ。じゃあ、よろしくね?あかり。これでいい?それと・・・あたしの初めての親友になってくれてありがとう〉
・・・え?私が詩乃さんの初めての親友なの!?
ここまで心を開いて本音をぶつけてくれたことが凄く嬉しい
私と詩乃さんはまだ上辺だけの親友だけど、これから少しずつ心の中の親友になっていけばいいよね
最初の出会いで私が秘めた想いは今はようやく形になっただけ
これからその形を彩り鮮やかにしていくのは私達次第だよね
詩乃さんと親友になれたことが嬉しくて、
詩乃さんの初めての親友になれたことが嬉しくて、
詩乃さんが心を開いて本音をぶつけてくれたことが嬉しくて、
本音をぶつけてきた詩乃さんが照れて顔が真っ赤になっているのが可愛くて、
なんか色々と全部が嬉しくなった私は詩乃さんに・・・
《こちらこそよろしくね!私と親友になってくれてありがとう!し~ちゃん、大好き!!》
〈し、し~ちゃん!?〉
思いっ切り抱き着いた。これが私の愛情表現だからね
名前は勢いで決めちゃったけどいいよね?
照れてるし~ちゃんは可愛いかったからピッタリだと思う
私は『本音』でぶつかり合うことで親友を得たよ
最初はちょっと険悪な出会いだったけど、想いは伝えれば叶うもの
私はいつまでもその想いを言葉に乗せて伝えていきたい
これが現勇者と元勇者の出会いの奇跡の物語
会話パート
「」ユウジ 《》あかり 〈〉詩乃
[]ガーベラ&アマリリス
今回は『白鷺あかり』視点です
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
商都リブループ・ユウジ別荘
《詩乃さん、おはよう!》
〈おはよう、あかりさん〉
うん。今日も詩乃さん挨拶してくれたね。よかった!
でもまだ、さん付けかぁ~、一歩引いたような感じだけど、まずは基本の挨拶から!
少しずつお互いの距離を縮めていけばいいよね。
だって私達は家族なんだから!
私の最終目標は詩乃さんと親友になること
だって同じ日本人だし歳も近いし色々とお話ししたいよね
できれば詩乃さんには敬称とかではなく普通に呼んでほしいかな
私も詩乃さんを他人行儀ではなく親しみを込めて名前を呼びたいしね!何がいいかな?
『詩乃』う~ん。なんかしっくりこない?
『しのっち』う~ん。なんか芸人っぽいかな?
『しのりん』う~ん。ありきたりかな?
『し~ちゃん』う~ん。これもありきたり?
仲良くなれたら詩乃さんにどれがいいか聞いてみよう!
とりあえず今日は詩乃さんと一緒に一日を過ごす予定だよ
仲良くなれたらいいな・・・ううん!絶対仲良くなるよ!!
南條詩乃さん
私や雄司君と同じ日本人で一年前に転移してきたという女の子
私や雄司君と同じ勇者だったけれど今は雄司君の奴隷なんだよね
そんな私と詩乃さんの出会いは本当に突然だった
□□□□
あれは武術大会が終わった次の日
雄司君と共にサーシャさんのお説教を受けた後、雄司君から家族を紹介してもらうことになった時だったね
初めは家族が女の子ばかりなことに驚いたかな
雄司君は私やヘイネさん、サーシャさん、そしてセリーヌちゃんだけではなくたくさんの女の子を侍らせたいのかな?
所謂ハーレムってやつを楽しみたいのかな?
なんて最初はそう思うぐらい衝撃的だったよ
そしてその女の子達が奴隷ってことにも驚いたよ
雄司君が奴隷を購入していたことにも驚いたかな
ただ女の子達を家族扱いしていることには安心したかな
だって奴隷に酷いことしたりする人もいるんだよね?
日本人だと奴隷はどうしても馴染みがないから、奴隷だからって酷いことしたりするのは受け入れ難いんだよね
雄司君が奴隷を不当な扱いにしていないことに安心したし、やっぱり雄司君は王都にいた時みたいに優しい人なんだねと改めてその時は思えたよ
更に雄司君が女の子達に手を出していないことにも驚かされたよ
その時は本当に驚きの連続だった
雄司君はエッチな人だとばかり思ってた。だから全員お手付きなんだとばかり思ってたよ
本当酷いこと思っててごめんね、雄司君
そんな考えを私がしていた時に詩乃さんと出会った
初め詩乃さんを紹介された時は、詩乃さんに睨まれていた気がする
敵意とは違う憎悪の篭った目だったと思う
もちろん私には睨まれるようなことは見に覚えがないし、そもそも初めて会う子だったから当然困惑したよ
その後雄司君から詩乃さんのことを聞かされた
一年前に転移してきた元勇者だったこと
私達のクラスメートが捕虜にして奴隷落ちにしたこと
雄司君がたまたま見かけて購入してあげたこと
話を聞いていくうちに詩乃さんがどうして私を睨んだのかなんとなく分かってきた気がする。だから私は・・・
《詩乃さん、ごめんなさい!私達の仲間が詩乃さんに酷いことをして・・・本当にごめんなさい!》
誠心誠意謝罪した。雄司君も詩乃さんも驚いていたよね
「あかりは関わっていないんだから謝る必要はないだろ」って雄司君は言ってたけど、それは違うと思うんだ
確かに私は詩乃さんの奴隷落ちの件は全く無関係だよ?
だからと言って責任がないとは言えないんじゃないかな?
だって私達の仲間が詩乃さんを奴隷にしたんだから
例え関わっていなくても仲間がしでかしたことなんだから謝罪はきっと必要なことだよ
雄司君にしてみればクラスメートは既に仲間ではないのかもしれないけれど私は違うよ。親友のなっちゃんもいるしね
だから私は詩乃さんに対して謝罪する必要があるし、責任もある!
きっと雄司君は詩乃さんに謝罪してはいないんだよね
でも詩乃さんは雄司君に心を開いている
それは雄司君が無意識の内に行う態度や行動に謝罪の意が込められているからだと思うんだよね
もしくはそういう風に詩乃さんが受け取っているのかもしれないね
私にはそれが無理だから・・・
だからちゃんと言葉で、想いで伝える必要があると思ったんだよ!
私に向けられた詩乃さんの憎悪の目
あれはきっと私を憎んでいるから向けられた目じゃないよね
やり場のない、向けようのない怒りや憎しみが無意識のうちに出ているものだと思うんだ
あんな目を無意識の内にしてしまう詩乃さんがかわいそうだし、向けられた私も悲しかった
だから私は詩乃さんと仲良くなろう!親友になりたい!って決意したんだ
(もう二度と詩乃さんにあんな目はさせないし、向けさせもしないよ!時間はかかるかもしれないけれど、必ず詩乃さんの心を癒してみせるんだから!私の加護は『治癒』!治せないものなんてないんだからね!)
こうして私は詩乃さんと親友になるべく行動を開始した
□□□□
まず最初に私がしたことは『挨拶』と『感謝の気持ち』を伝える事
『挨拶』は基本中の基本だよね
これはなにも詩乃さんだけじゃなく、雄司君の家族みんなにしてるんだけどね
でも雄司君と詩乃さんだけには飛びっきりの笑顔でするようにしているんだよ?
雄司君と詩乃さんは私にとって特別なんだからね!って意味をしっかり込めて!
雄司君からは「テンション高すぎだろ」って笑われたし、詩乃さんからはなんか呆れた顔をされた気がするけど・・・い、いいんだよ?こういうのは気持ちだからね!
『感謝の気持ち』は細かいところでも!
それは例えお仕事であったとしても、結果が私の為になるなら感謝は必要だよね!
詩乃さんはサーシャさんの下に就いてメイドらしき仕事をよくしている
なんでもみんなの管理は詩乃さんのお仕事なんだとか
す、すごいね。私とそう歳は変わらないのに他の人の管理をしているなんて・・・私は自分の事で精一杯かな
お部屋のお掃除や日用品の買い出しなんかも詩乃さんのお仕事みたい。「こういうのは日本人である詩乃のほうがマメだから助かる」って雄司君が言ってた
だから詩乃さんとはよく顔を合わせる機会が多いんだよね
《詩乃さん、いつもお掃除や買い出しありがとね!》
〈・・・これがあたしの仕事だから別にお礼なんていらないんだけど?〉
《違うよ?例えお仕事であっても私の為にしてくれてることだし、何よりも私は嬉しいからね!だから言わせて?》
〈そ、そう?変わってるわね・・・〉
変わってるって言われちゃった・・・私からしたら普通の事なんだけどね?あれ?やっぱり変なのかな?教えて!雄司君!
でも感謝をされて悪い気分になる人はいないよね
だから私は事あるごとに詩乃さんには感謝をするようにしているよ
私は『挨拶』と『感謝の気持ち』で、詩乃さんをちゃんと見ているんだよ!って日々伝えているよ
□□□□
次に私がしたことは『観察』する事と『共通の話題』作りだよ
詩乃さんを知るならまずはじっくりと『観察』する必要があるよね!
詩乃さんは普段どう過ごしているのか
誰と仲がいいのか、どんな事が、物が好きなのか
まずは詩乃さんという人を知る努力をしないと会話すら成り立たないよね
普段の詩乃さんはほとんどお屋敷の中にいる。お仕事でない限りはあまり外に出ないみたいだね
詩乃さんはお仕事が終わるといつもサーシャの世界に遊びに行っている
そこでスイちゃんやレンちゃんとお話ししてなにかを創ったり、アヤメちゃん達と一緒にまったりしていることがほとんどみたい
そうなると仲がいいのは雄司君やスイちゃん、レンちゃんあたりかな?
よくサーシャの世界に入り浸っているのはもの創りが好きだから・・・?
でもよく創っているものはどれもが雄司君の役にたちそうなものばかり。・・・もしかしてそういうこと?
そういえばこのサーシャの世界を雄司君に紹介されたときもかなり驚いたよ
もう一つの世界を創っちゃうとか既に人の力の領域を越えてる気がするんだけど・・・
雄司君から言わせると、「俺なら当然だな」らしい。さすが雄司君だね!・・・とはさすがに思わなかったよ!!いくら雄司君でもさすがに無理だよね!?神の力の領域だよね!?
詳しく聞いてみたら結局ヘイネさんから授かった力だったみたい。やっぱりそうだよね
でも授かったんだから結局は雄司君の力でもあるのかな?さすが雄司君だね!うん、やっぱりこれに落ち着く
そしてサーシャの世界で生活しているアヤメちゃん達の存在にも驚いたよ
魔物娘って言うみたいだけど体の一部が完全な魔物の女の子。最初は少し怖かった気がする
アヤメちゃんは問題なく受け入れられたよ。そもそも魔物って感じがしなかったからね
ガーベラさんは体の大きさには驚いたけどまだ問題なく受け入れられた
下半身が蛇ではあるけど、その鱗はとてもきれいでまるで宝石みたいに輝いていたからね
嫌悪感よりかは興味心が沸いたぐらいだよ。どうやってお手入れしたらそんなにきれいになるのかって!
問題はアマリリスちゃん。下半身が蜘蛛の体をしているせいかどうしても少し嫌悪感を抱いてしまったよ
蜘蛛を好きな女の子ってあまりいないよね。そんな私の気持ちが表情にも態度にも出ていたんだと思う
雄司君が少し悲しそうな顔をしていたのが印象的だったかな・・・
だから雄司君はアマリリスちゃんのことを特に目をかけてあげているみたい
それはもう恋人に接するかのように労わってあげているし、アマリリスちゃんの希望はなんでも叶えてあげていることが多い
多分これアマリリスちゃんは雄司君に惚れちゃうんじゃないかな?・・・私ならきっと惚れていると思う
実際アマリリスちゃんが雄司君に熱い眼差しを向けている場面を何度も見ているしね
それぐらい雄司君がアマリリスちゃんに優しくしてあげているから・・・雄司君?王都にいた時に私に優しくすることはできなかったの?ちょっとアマリリスちゃんが羨ましい、なんて思っちゃったよ
とにかく雄司君が大切にしている子なら嫌悪感なんて抱いていちゃダメだよね!
それ以来アヤメちゃん達と色々と話すようになって、体の作りは違っても普通の女の子なんだなってわかった今ではすっかり仲良くなっているよ
魔物娘でも話すことでお互い理解して仲良くなれたんだから、私と詩乃さんだって話すことで理解しあえるし、仲良くもなれるよね!!
『共通の話題』で会話をして詩乃さんと仲良くなろう!
私と詩乃さんの唯一の共通点はやっぱり雄司君だよね
私は雄司君が好きだから雄司君が喜ぶ事ならなんでもしてあげたい
詩乃さんは雄司君に感謝しているみたいだから雄司君の役に立ちそうなことは率先して行ってるみたい
だったら私と詩乃さんで一緒になってできることはないかな?それがきっと共通の話題になると思うんだよね
そこで雄司君に好きなものを色々聞いてみたら和食が好きだということがわかった
日本食らしきものがイリアスにもたくさん存在するのは知ってるよ。でも食材が微妙に違うんだよね
雄司君が言うには味は似ているんだけどあくまで似た味
唐揚げらしきものはあるけど日本の唐揚げじゃない全く別物
酢豚らしきものはあるけど日本の酢豚じゃない全く別物
イリアスの料理はそんな感じなんだって
そうなると完全な和食を作るにはやっぱり地球で、日本で取れる食材が必要だよね!
フラワーガーデンには地球の花とかもあったから食材とかもいけるんじゃないかな?
早速詩乃さんに相談してみよう!
《ねぇ、詩乃さん。ここで地球の食材って栽培できないかな?》
〈・・・できないことはないけどなんで?イリアスなら似たような食材があるから困らないと思うけど?〉
そこで私は雄司君が和食好きなことや味は似てはいるけどちょっと違うと言っていたことを伝えた
《私は雄司君が好きな和食を作ってあげたいから、どうしても地球の食材が欲しいの!雄司君ならきっと喜んでくれるよ!詩乃さんも雄司君の喜ぶ顔を見たくない?》
〈あ、あたしは別にハクトの喜ぶ顔とか見たくないわよ!・・・でもハクトにはいつも色々助けてもらってるし、たまにはいいかな?〉
色々言い訳っぽいことを言ってはいたけど、結局詩乃さんは協力してくれることになったよ
思った通りだね。詩乃さんは雄司君が喜びそうな事なら積極的に動くみたい
詩乃さんは、雄司君から任された仕事だからメイド業を卒なくこなすんだよね。雄司君の期待に応えたくて
詩乃さんは、雄司君が安心するから年少組やアヤメちゃん達の面倒を率先して見るんだよね。雄司君の信頼に応えたくて
詩乃さんは、雄司君が感心してくれるからここで様々なものをスイちゃん達と一緒に創っているんだよね。雄司君の役に立ちたくて
やっぱり詩乃さんは雄司君のことを・・・
私と詩乃さんを繋ぐキーワードは『雄司君』!
『雄司君』が私と詩乃さんの『共通の話題』になったよ
私は『観察』と『共通の話題』で、詩乃さんにちゃんと興味があるんだよ!って日々伝えているよ
□□□□
更に私がしたことは『共同作業』と『喜びの分かち合い』だよ
会話がある程度できるようになったら、一緒になにかをして仲良くなるのがいいよね
今回は私達が好きな雄司君の為に和食を『共同作業』で作ろうと思うんだ
地球の食材に関しては問題なくできたよ
スイちゃんやレンちゃんだと知識はあっても食材そのものを創る力はまだ足りないみたい
例えば雄司君の好きなカボチャなら、スイちゃん達だとカボチャ自体を創るのは無理。そしてカボチャの種を創るのも無理みたい
一度雄司君を通さないとダメらしいんだけど、雄司君自体が不器用らしくて明確なイメージが沸かないみたい
調べればいいだけなんだけど、雄司君がめんどくさがるから結局そのまま創らず仕舞いなんだとか
雄司君、めんどくさがらず調べようよ・・・
そこで詩乃さんが考え出したのが進化の実シリーズみたい
悪○の実じゃないからね!そこ注意だよ!
カボチャが例なら、進化の実にカボチャの種の知識を与えて育てるとカボチャの種の実ができるみたい
その種の実を育てるとカボチャの実ができて、そしてカボチャの実を育てるとカボチャができるみたいだね
よく原理はわからないけど、この方法なら雄司君を通さなくても色々創れるんだって!詩乃さん、実は賢い?
この進化の実のおかげで様々な地球の食材を詩乃さんに創ってもらったよ
次は私の番だよね!詩乃さんはお料理が苦手みたいだから私が代わりに作ればいいの
詩乃さんが食材を創って、私が料理を作る
これが私と詩乃さんの『共同作業』だよ!
雄司君に誉めてもらって『喜びを分かち合おう』!
詩乃さんに用意してもらった食材は以下のものだよ
〇鮭・・・・・・・・シャケの塩焼き
〇鶏卵・・・・・・・出し巻き玉子
〇ほうれん草・・・・ほうれん草のお浸し
〇ごぼう・・・・・・きんぴらごぼう
〇かぼちゃ・・・・・かぼちゃの煮物
〇さつまいも・・・・大学芋
〇じゃがいも・・・・肉じゃが
〇キャベツ・・・・・ロールキャベツ
〇味噌とあさり・・・あさりのお味噌汁
〇お米・・・・・・・ご飯
これは全部雄司君から聞いた好きなものだよ
他にもいっぱいあるけど、朝食ならこのメニューかな
〈ち、ちょっと多くない?朝からこんなに食べるものなの?〉
《一汁三菜がバランスいいんだけど、今日は初めての和食だしね。それに色々なものをちょっとずつ食べていく楽しみもあるんだよ?その分用意は大変だけど・・・。でも雄司君の為に作ってると思えば苦にもならないよ?それに雄司君は朝お腹ペコペコになるって言ってたから、量はそれなりにあってもいいと思うよ》
雄司君は夜頑張っちゃうからね
少しでもたくさん食べてもらえれば嬉しいよね
それに食べ盛りのミーちゃんもいるし残ることはないと思うんだ
雄司君、喜んでくれるかな?まずくはないと思うんだけど・・・
朝食の量を見て詩乃さんは驚いていたけど、私は多分大丈夫なんじゃないかなと確信はしていたよ
いざ朝食となると・・・
「でかした!あかり!まさかイリアスで本格的な和食が食べられるとは思わなかったよ!イリアスの食事も悪くはないが、日本人なら朝は和食だよな!これだよ、これ!この味がたまらないんだよ!懐かしい!しかもよく見ると俺の好きなやつばかりじゃねぇか!!あかりの嫁力パネェな!あかり愛してるぞ!!これは俺の最近の出来事の中では最大の功績だ!あかり!これからもサーシャ達と協力して頼むな!ご褒美だ!なでてやる!」
雄司君の喜びようは凄まじかったよ
ここまで喜んでくれるとお嫁さん冥利に尽きるよね!
中には雄司君の好みの味とちょっと違うものもあったみたい
だけどそれをちゃんと指摘してくれるのは嬉しいよね
だってちゃんと味わって食べてくれている証拠だから!
雄司君の好みの味はサーシャさんが知ってるみたいなので後で教えてもらうことになったよ
代わりにサーシャさんやサラさんが、和食に興味を持ったみたいだから教えることにもなったけどね
《えへへっ。ありがとう、雄司君。頑張って作った甲斐があったよ。これからも雄司君のお嫁さんとして、雄司の胃袋をがっちり掴んで放さないからね?楽しみにしててね》
やっぱり雄司君のなでなでは安心するなぁ~
まずは雄司が喜んでくれて凄く嬉しい!
でもこれは私だけの力じゃないんだよね
食材がなければそもそも和食は作れなかったんだから
雄司君が喜んでくれた和食は私達の合作の賜物なんだから!
《でもね?雄司君。この和食は私だけが作ったんじゃないんだよ?詩乃さんが食材を雄司君の為に一生懸命創ったからこの和食があるの。この和食は言わば、私と詩乃さんの雄司君への想いそのものなんだよ!だから私だけじゃなくて詩乃さんも誉めてあげて?詩乃さんがいなきゃそもそも和食作れなかったしね》
私に急に名指しされたことで詩乃さんはビックリしている
なんでビックリしているの?最大の功労者は詩乃さんなのに・・・
詩乃さんの、雄司君への陰ながらの献身はもっと評価されてもいいと思うよ?それだけ尽くしてるんだから
詩乃さんがアピールしないなら、私が代わりにアピールしてあげる!
頑張ったら誉めてもらうのは当たり前なんだから!
好きな人に誉めてもらえるのは何よりも嬉しいことだよ!照れ隠しはもったいないよ!
だから一緒に『喜びを分かち合おう』!詩乃さん!
この後は雄司君に私と一緒に詩乃さんもなでなでしてもらったよ
詩乃さんは恥ずかしそうにしてはいるけどやっぱり幸せそう
詩乃さんも雄司君同様ちょっと不器用な人なのかもしれないね
だから詩乃さんの心を開くにはもっとグイグイといったほうがいいのもしれない・・・うん、そうしよう!!
私は『共同作業』と『喜びの分かち合い』で、詩乃さんとちゃんと心を通わせたいんだよ!って日々伝えているよ
そして冒頭にもどる
□□□□
最後に私がしたことは『本音』でぶつかること
商都リブループ・温泉街
私と詩乃さん、アヤメちゃん、ガーベラさん、アマリリスちゃんは今温泉街の温泉に入っている最中だよ
今日はSランク冒険者のお仕事はお休み
何しようかな?って考えてたら、詩乃さんからお誘いがあったから一緒に温泉に入ることになったよ
最近は少しずつだけど仲良くなってる感じはするかな
よく話すようになったし、よく笑ってくれるようにもなった
ただやっぱり不満はあるよ・・・今だにお互いさん付けで呼び合っているしね
私としてはもう少し踏み込んだ仲になりたいな・・・
(そうなるとやっぱりアレしかないよね!女の子が集まって話す内容と言ったら恋ばな!せっかくの裸の付き合いなんだもの。アマリリスちゃんもいるし、ちょうどいいからズバッと確認してみようかな?雄司君も今はいないし、女の子同士だから恥ずかしがらず話してくれるよね!)
《ねぇ、詩乃さん。アマリリスちゃん。二人は雄司君の事好き?家族としてじゃないよ。異性としてだよ?》
〈あ、あかりさん!?〉
[・・・?]
私の突然の質問に詩乃さんは驚いている
アマリリスちゃんは平然としているかな?意味伝わってるよね?
[私ハゴ主人ノコト好キ。デモ私ハ魔物。キットゴ主人ハ困ル]
最初に口を開いたのはアマリリスちゃん
やっぱり雄司君に惚れちゃってるんだね
凄く優しくされているから気持ちが傾いちゃうのはわかる気がする
アマリリスちゃんは雄司君に何度も熱い眼差しを向けてるもんね
みんな薄々は気付いているんじゃないかな?
・・・雄司君は気付いているかな?なんか微妙な気がする
魔物娘でもやっぱり恋する乙女なんだよね!応援してあげたい!
《雄司君なら困らないんじゃないかな?恋人として受け入れてくれるかはわからないけど、それでもきっとアマリリスちゃんを否定することはないはずだよ!私はアマリリスちゃんを応援するよ!》
[アリガトウ。アカリ。私頑張ル]
[拒否サレタラ襲エバイイ。ゴ主人ナラ簡単]
《・・・》
[・・・]
ダ、ダメだよ?ガーベラさん?無理矢理はよくないよ!
私達の話を聞いていたガーベラさんが横から口を出してきた
ガーベラさんは善く言えば情熱的、悪く言えば直情的すぎてどうも苦手なんだよね・・・
すごい美人さんでもあるからか、ちょっと気後れしちゃう感じ
呼び方もガーベラさんだけは、さん付けだけどガーベラさんは気にしていないみたい。細かい事には気にしないタイプなんだろうね。クールビューティってやつかな?
と、とりあえず私は、アマリリスちゃんに雄司君への手作りプレゼントを提案してみたよ
アマリリスちゃんの糸は、とても頑丈でキメが細かく柔らかいので縫い物に適しているってミーちゃんが言ってたからね
私も縫い物は好きだからアマリリスちゃんと一緒に何か作ってみようかな?雄司君喜んでくれるといいな
さてと、アマリリスちゃんが雄司君を好きなのは分かったよ
詩乃さんは雄司君のことをどう思ってるんだろう?
うぅん、実は私は分かっているよ。でも詩乃さんの口から聞きたいかな!雄司君が好きなんだって言葉を!
《詩乃さんはどう?雄司君の事好き?》
〈あ、あたしは別にハクトのことは・・・。感謝はしてるけどね〉
《あっ!やっぱり詩乃さんも雄司君のことが好きなんだね!》
〈ち、ちょっと!?なんでそうなるの!?〉
私は詩乃さんの言葉を聞いてキョトンとしてしまった
詩乃さんが何を慌てているのかがよくわからないよ?
確かに好きとは言ってないけど感謝してるとは言ったよね?
《詩乃さんは雄司君に感謝してるんだよね?だったら好きなんじゃないの?強い想いを抱いた感謝って愛情だと私は思うよ。私もそうだし、アマリリスちゃんもそう。私達だけじゃないよ?サーシャさんやセリーヌちゃんだってきっと強い想いを抱いた感謝をしているはずだよ。普通の感謝と強い想いを抱いた感謝は全く別物。それは誰からの目で見ても一目でわかるものだよ・・・あ、雄司君はどうかな?もしかしたらわからないかも?私は詩乃さんの恋も応援しちゃうよ!!》
詩乃さんは照れ屋さんだからね
グイグイいくぐらいがちょうどいいよね
女子会に遠慮と隠し事は御法度なんだよ?詩乃さん!
〈・・・わかった、わかったわよ!正直に言うから、いつものようにそうグイグイこないでくれる?・・・お察しの通り、あたしもハクトの事は好きよ?でも!あかりさんやアマリリスみたいに恋仲になりたいとは思っていないのよ。本当よ?だってハクトとは今の関係がとても居心地がいいの。これから先もずっとそうなのかはわからないけれど、今はこの関係のままでいたいの。だから応援してくれなくていいからね?〉
むむぅ。好きだけど恋仲になりたくない関係なんだ?
なんだろう?友達みたいな関係なのかな?
そう言われてみると確かに、雄司君は詩乃さんの前だと私やサーシャさん達とは少し違った楽しそうな顔をしている時があるかも
雄司君が詩乃さんにしか見せない顔か・・・
なんとなく詩乃さんが言う居心地のよさってのがわかる気がする
詩乃さんがそう言うなら、今は諦めよう!
《分かったよ、詩乃さん。今は諦めるね。だけど私は詩乃さんの恋の行方を見守るよ?・・・雄司君は色々とモテちゃうからね。いつか詩乃さんが雄司君の隣にいたいと思った時には、私がその場所を全力でこじ開けてあげる!だからその時はちゃんと話してね?約束だよ!》
私にできるのは、今はただ見守るだけ
だけど将来必ず詩乃さんは雄司君の隣にいたくなるはず
その時がきたら全力で詩乃さんを応援してあげよう!
〈ハイハイ、その時はよろしくね?あかりさん〉
あかりさんか・・・せっかく詩乃さんが本音で心情を語ってくれたのに私はこのままでいいのかな?
私だって詩乃さんに抱いている本音を、詩乃さんにぶつけないといけないんじゃないかな?
仲良くなる、親友になるってそういうことだよね
私は詩乃さんとなんでも話せるそういう親友同士になりたい!
クラスメートである、なっちゃんみたいな親友同士に!
《詩乃さん!私、詩乃さんと親友になりたいとずっと思ってたの!いきなり親友になるのは難しいかもしれないよね。だから、まずはお互いの呼び方から変えて、少しずつ仲良くなっていかない?》
〈・・・〉
詩乃さんが本音を語ってくれたように、私も本音をぶつけてみた
今のままでもそれなりに仲良くはなっているけど、私はもう一歩踏み出してみたいの!
だって今のままで満足してしまったら、その先はないのだから・・・かつて王都で学んだことだよ
掴めるチャンスは全部掴むよ!今がそのチャンスだよね!
掴めるまで何度も何度も掴み直すだけ!詩乃さん覚悟してね!
私の決意の程を感じとったのか若干溜息を尽きながらも、詩乃さんがようやく口を開いた
た、溜息って・・・。で、でもチャンスは諦めないよ!
〈はぁ~。断ってもいつものようにグイグイ求めてくるんでしょ?結局認めることになるんだから、遅いか早いかの違いだけよね?・・・あたしはあまり素直になれない性格だけどそれでもいいの?〉
よく分かってるね、詩乃さん!私は諦めが悪い女だよ!
でもね?諦めが悪かったから、今私は雄司君の隣に入れるんだよ?
だから欲しいものがあるなら諦めちゃダメだよね!
私は詩乃さんと親友になりたいの!
《もちろんだよ、詩乃さん!詩乃さんが素直になれないなら、私がいつものようにフォローしてあげる!だから詩乃さん!少しずつでいいから私と親友になって!》
〈う、うん。分かったわよ。じゃあ、よろしくね?あかり。これでいい?それと・・・あたしの初めての親友になってくれてありがとう〉
・・・え?私が詩乃さんの初めての親友なの!?
ここまで心を開いて本音をぶつけてくれたことが凄く嬉しい
私と詩乃さんはまだ上辺だけの親友だけど、これから少しずつ心の中の親友になっていけばいいよね
最初の出会いで私が秘めた想いは今はようやく形になっただけ
これからその形を彩り鮮やかにしていくのは私達次第だよね
詩乃さんと親友になれたことが嬉しくて、
詩乃さんの初めての親友になれたことが嬉しくて、
詩乃さんが心を開いて本音をぶつけてくれたことが嬉しくて、
本音をぶつけてきた詩乃さんが照れて顔が真っ赤になっているのが可愛くて、
なんか色々と全部が嬉しくなった私は詩乃さんに・・・
《こちらこそよろしくね!私と親友になってくれてありがとう!し~ちゃん、大好き!!》
〈し、し~ちゃん!?〉
思いっ切り抱き着いた。これが私の愛情表現だからね
名前は勢いで決めちゃったけどいいよね?
照れてるし~ちゃんは可愛いかったからピッタリだと思う
私は『本音』でぶつかり合うことで親友を得たよ
最初はちょっと険悪な出会いだったけど、想いは伝えれば叶うもの
私はいつまでもその想いを言葉に乗せて伝えていきたい
これが現勇者と元勇者の出会いの奇跡の物語
0
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる