その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

すんのはじめ

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第9章

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 次の日、目が覚めると、やっぱり ななのちゃんはもう居なくて、降りて行くと、台所で母の手伝いをしていたのだ。そして、揃って食べる前に、兄貴夫婦からななのちゃんにお年玉を・・かがみさんがななのちゃんを諭して無理やり渡していた。お雑煮と鮎の塩焼き、だし巻き玉子でかんたんに済ますと、ななのちゃんは兄貴夫婦の家に向かった。

 戻って来てから、母に着付けをしてもらって、現れたときには、僕も父も感嘆の声が出てしまっていたのだ。とても、少女とは言えなかった。大人びた姿に、でも、はじけるような若々しさもある。そして、唇も着物に負けないように真っ紅に光っていたのだ。

 僕達が出掛ける時、丁度、兄貴家族もかがみさんの実家に向かうので車に乗り込む用意をしているところだった。かがみさんは、着物姿だったので

「かがみさん きれいなぁー 若々しいし、色気もあって とても子供いるように見えないよ」と、僕は、昨日のことが気になっていたので、機嫌をとるので言ったつもりだった。

「まぁ 秀君も お世辞が言えるようになったのね 今 二人目がお腹に居るの」と、言いながらも嬉しそうな顔をしていて

「まぁ ななのちゃん きれいネ 秀君 目立つわよー こんな美人 連れているとー あっ そうだ 二人の写真 撮ってあげるね 並んで!」と、玄関前で並ばせると

「ウン お似合いよ 今度は、ななのちゃん 秀君と腕組んでー もっと寄り添ってー ショールもたたんでネ」と、言われて、ななのちゃんも腕を絡ませてきていた。

「かがみさんって 赤ちゃん居たんだね だから、ゆっくりとしか動かなかったんだー でも 幸せそう 私も、結婚できるまで あと・・1年 でも、早ようせんと、18に引き上げられるんやネ」と、地蔵院に向かって歩いている時に独り言のように言ってきた。

「ななの 君は頭も良いんだから、進学もして、その中で自分のやりたいことを見つけて行くんだよ 結婚なんて、まだまだ先の話だろー?」

「・・・まだ 先なのかー でも・・今のままだとシュウのお荷物になるだけやねんなぁー」と、黙ってしまった。

 地蔵院について、ななのちゃんは今年もカエルの絵馬に願い事を書いていた。

「去年の願い事 叶ったからネ 今年は別のお願いごと 秘密だけど」と、言っていた。

 古い喫茶店に入ってサンドイッチとかを食べて、家に帰ると、やっぱり母が待っていたように、ななのちゃんを連れ出して、買い物に出掛けて行った。

「シュウ また、お義母さんにお洋服とか、いっぱい買ってもらっちゃった。それとね 余呉湖というところにも連れて行ってもらったの」

「ふぅ~ん 余呉に・・寂しい感じのとこだろー」

「そうよ ワカサギをお願いしといたの 今夜の天ぷらにと思って・・。ななのちゃん 可愛いから、お洋服も買い甲斐があるのよー こんなの着ると可愛いわ と思ってね」

「そうか それはすまないネ」

「どうして 秀がお礼言うのよ・・ 変なのー」

 その晩は、ワカサギとか野菜と茸の天ぷらが並んだ。そして、自然薯のおろしそば。ななのちゃんも、台所で手伝っていたみたいだった。ようやく、二人も料理が落ち着いて、座った時、母が

「ななのちゃんとお台所に立っていると楽しいわー かがみさんには何となく、遠慮しちゃうからー これ 内緒よ」

「なんにも 遠慮することなんか 要らないじゃあないか」

「そうも いかないわよ 向こうは 主婦なんだよ だけど、ななのちゃんは娘なんだから・・ ・・・もう、明日 帰っちゃうのよね まだ 冬休みなんだから・・もっと 居てもいいのよ」

「お義母さん ありがとうございます でも・・」

「お母さん ななのが困るじゃぁないか ななののお母さんも待っているし」

  父と僕は早々にお風呂に入っていたので、母とななのちゃんが一緒に入って、もこもこのルームウェアのななのちゃんの髪の毛をとかして乾かしていた。それから、しばらくして、寝るので、ふたりで2階に上って行ったのだけど、ななのちゃんは後ろから僕の手を握り締めていた。そして、僕の部屋にまで付いてきて

「ななの もう寝るんだから、あっちの部屋にいけよー」
「う~ん 一緒じゃあ だめ? ひとりじゃぁ寂しい」

「ダメ! そんなわけにいかないよー」だけど、彼女のシャンプーの香りに惑わせられながらー

「フン じゃー あとで・・」と、言いながら去って行ったのだけど、僕は、夜中に隣に潜り込んでくるななのを感じていたのだ。だけど、気づかない振りをしていた。


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