その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

第14章

14-3 そして 別離

 　2日後、部屋に帰るとテーブルの上には、ちらし寿司とメモが　(冷蔵庫にカルパッチョ入っています　おつゆはあたためてください)　と　そして、1枚の手紙が置いてあった。

(シュウへ　私　今までシュウに寄りかかっているばっかりで　きっと今のままだと、シュウのものにしてと無理やり我儘言いだすと思うの・・　自分で自立する女にならなきゃなんないと気づいたの　このままじゃぁ　いつまでも　シュウにとって、私は子供のままだもの　それに、食事作ることしか、能が無いの　あなたにとって、理想のお嫁さんにしてもらうのに・・　私　もっと、もっと勉強するために大学に進みます　お母さんとも相談したんだけど、奨学金とか特待生の制度があるから、頑張ります　だから・・もう　会わないと決心したの　このままだとシュウに寄りかかるだけの女の子になってしまうから　大好きだよ　シュウのことは・・　だけど・・　さよなら　します　だから・・シュウにふさわしい女の人が現れるといいネ　その時は、私は文句言わないで祝福します)

　おそらく、泣きながら書いていたのかも知れない。最後のほうには涙の跡があった。突然だった。僕は・・・僕は、迷っていた。追いかけようか・・今は、仕方ないのだろうか・・これで、良かったのだろうかとも、ななののためにも・・・と。優柔不断な僕に愛想がつきたのか・・・。昔のように別れって、突然だなとも・・。

　だけど、そのまま月日が経っていた。僕は、内臓のどこかが抜き取られたような虚しい日々を過ごしていたのだ。ななのと出会ってからの、想い出を女々しく想い出していた。でも　これが自然な流れなのかもと・・・ななのにとっては相当な覚悟で手紙を書いていたのだろう・・・彼女の思いを尊重すべきなんだうと思ってもいたのだ。