その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

すんのはじめ

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第14章

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 久々に僕は、クラブの女の子のサッカーの練習に参加していた。朝宮監督は歓迎していてくれるけど、指導というより、一緒にやって、時々教えるといった具合だった。心のどこかには、ななの達が来ていないかと期待していたのだが、彼女達の姿は無かったのだ。

 練習を終えて帰ろうとすると つばきちゃんが寄ってきて

「先輩 私 スポーツインストラクターとトレーナーの資格受かったよ 民間の資格だけどね」

「そうか へぇー 頑張ってるんだネ お祝いしなきゃぁなー」

「そうだよ お祝いして! 飲みに連れてってー」

「わかった だけど あんまり 飲み過ぎるなよ!」

 僕達は仕事を終えた後、隣の町の居酒屋で待ち合わせをしていた。僕は、女の子を待たすのは悪いからと、急いで行っていたのだ。

「わぁー 良かったぁ 先輩 まだだったらどうしょうかと思ってたの」

「まぁな 待たすのは悪いからな」

「先輩の そういうとこ好き!」

 牛スジこんが好きだと言う彼女は口に運びながら

「おいしいー うちではお母さんが、臭いって作らせてくれないのよね 両親が二人ともお酒飲まないから これの おいしいのって知らないんだ」

「そうか ご両親はふたりとも・・」

「あー 今 じゃあ なんで私が飲むんだと思ったでしょ 成人式の時 悪友に誘われてからネ そうだ あんとき 私 ふわふわしちゃって 奪われそうになったんだ」

「そう つばきちゃんは飲み過ぎるけらいがあるからな」

「そんなことないよ あれから気つけてる でも、大丈夫だったのよ 友達が守ってくれたから 心配しなくても純潔は守られてるよ この前は先輩だから、調子に乗っちゃったカモネ」

「心配なんて・・それはそれは・・ 今日はほどほどにな」

「でも 前 話したことは覚えているよ 付き合ってほしいって言ったことも 交わされちゃったけどね」

「まぁ そーいうんじゃぁないけど・・」

「いつも 先輩って ごまかすんだからぁー ねぇ 今年 大卒の男の子 新人 入ってくるのって知ってる?」

「ああ 聞いてるよ 体育系の大学だってっな」

「そーなのよ 私 いい加減 年でしょ 早くお嫁に行かせて、追い出そうとしてるんカナーって」

「そんなこと無いだろうー 手が足りないからー・・」

「草むしりの? 手は足りてるわよー 焦ってるんじゃぁないけど、私、ずーと 走ってるばっかーだったでしょ だから ねぇ 先輩 私じゃぁ 本当に駄目? だって彼女にするんだったら、経験して無いほうが良いでしょ!」

「そっそれはー・・ どうでも・・ だけど・・」

「だけどー なに? ななのちゃんのことがが忘れられない?」

「いや もう 済んだことだ」

「だったら 私 先輩がその気になるように・・ 頑張るから・・ ねぇ お正月の時も お母さん 迎えに来てくれたヤン 誰?って聞かれたから 彼氏って言ったの」

「えぇー それは・・」

「うそ! 先輩ですって、ちゃんと言っておいたわよ そんなに・・私が、彼女じゃぁ困る?」

「そんなんじゃぁ 無いって! ただ、僕は 彼女なんていう気にならないんだ」

「だからー 私が その気にさせるって いいでしょ とりあえずでも・・

「うー ・・・ まぁな」

 と、僕は、また、押し切られて中途半端な返事をしてしまっていた。なんと、優柔不断なことなんだろう。だけど、ななのの顔が頭に浮かんできていたのは確かなんだ。初めて、見たときから僕の心に住み着いて、ななのが溌剌となんかしている時とか、一緒に過ごしている時とは、違うんだ。僕には、ななのが必要なんだと。情けないことに、踏ん切りがついていなかったのだ。

 
 その年の春、僕は異例ということだったが、本庁勤務の主任に昇格していた。そして、つばきちゃんは別のスポーツ施設に転属になっていた。どうも、国民スポーツ大会に備えてということらしい。

 つばきちゃんの後釜に入ってきたのは、後藤伸介という青年で大学の時はやはりサッカーをやっていたということだった。それに、市立病院の医局長の息子という触れ込みだった。だけど、僕には、はきはきとした返事をするし、とても好青年で好感を持っていたのだ。

 僕は、前にも増してやることが多くなってきていて、仕事に追われる毎日になっていた。それにつれて、今までのマンションは本庁には少し遠かったので、引っ越しをした。家賃補助は少し減らされたけど、行き帰りに時間を費やすよりは良いかなと考えたのだ。

 そんな中、夏になってタカシから秋に結婚するから出席してくれと連絡があったのだ。相手はと聞くとサナエの名前が出てきた。僕は、しばらく唖然としたと思うが、とりあえず祝福の言葉を言ったと思う。

 式は地元の小さなホテルで行われた。そして、かがみさんも同級生なんだからと、出席していたのだ。子供も預けてきていて、独身みたいに紺色のワンピースドレスで着飾っていたのだ。披露宴の終わりのほうは流れで立食パーティみたいになっていて、僕達高校のグループが集まっているテーブルにタカシとサナエが挨拶に来て

「みんな 今日は ありがとうな やっぱり サナエと居るのが一番 落ち着くからアタックしたんだよ」と、タカシが打ち明けていた。

「シュウも早く いい人みつけてネ」と、サナエは僕とのことも何にも無かったかのようにしらぁーとして言ってきたが、かがりさんが

「あー ダメ ダメ 秀君は宝物でも簡単に逃しちゃうんだからぁー そーいうとこは、だらしないんだからぁー 優柔不断のまんまなのよ」

「かがり・・さん ・・・ 僕は・・」

「なぁに 君のお義姉さんとして 心配してるんじゃない グズグスしてるからぁー」と、ワイン片手に平然と言ってのけていて、僕は女は強いと感じさせられていたのだ。

 そして、翌春には、つばきちゃんから結婚式の案内状が届いていた。あれから、時々飲みに行くといった間柄だったけど、その時には、そんなこと一言も言っていなかったのに・・。しきりと僕に売り込みを掛けてきていたくせに・・。ななののことも、時々 思い出していて、大学で元気に勉強しているんだろかとか・・・ますます きれいになっているんだろうなとか・・・

 つばきちゃんのことを 内内で周囲に聞いてみると、お見合いをして、一気に話が進んだと言うことだった。お相手は私立病院に勤務する薬剤師で、両親も薬局を開業しているから、ゆくゆくは継ぐことになるらしい。女って 変わり身が早いなと思っていた。

 僕は、ななのが居なくなってから3年経っていて、肉屋にバイトに来ているようでもなく様子がつかめずに居て、その間は気が抜けたようだったが、仕事が忙しくて、そっちに没頭していったのだ
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