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第2章
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3月になって暖かい日に、早坂さんから、京都の美術館に行こうと誘われた。美術館のコレクションが展示されているらしい。そんなに興味があるわけではないが、断る理由も無かったので、行くことにした。
今回は、京都駅からバスで平安神宮で降りた。ぷらぷら歩いて向かったんだけど、早坂さんはすーっと私と手をつないできた。まだ、私はそういうのって、恥ずかしかったけど、この前は腕組んでいたんだと思って・・。
「動物園に入りたいなんて言い出すなよ」と、プチが、動物園の看板が見えた時に言ってきた。
「なんで、わかるのー」
「獣の臭いがする すずりちやんは、動物好きだからわかるさー 俺にも、苦手な動物だっているからな」
「そう プチって動物がみんな仲間かと思ってた」と、プチと話をしていると
「すずりさん なんか、ぶつぶつ言っている? 美術館、気がすすまないのかな」と、早坂さんも気づいたのかな
「いいえ そんなことないです 楽しみですよー」
中に入っても、私は絵とかみても良さもわからないし、興味もなかった。だけど、早坂さんはじっくり見ている風だった。写真を撮るわけにもいかず、どっちか言うとつまらないままに出てきてしまった。
「お昼は手桶弁当と湯豆腐とどっちが良い?」と、聞かれて
「私、手桶弁当食べてみたいです」
又、平安神宮の前を通って、そのお店まで歩いた。歩いている人達には、カップルが多い。手をつないだり、腕を組んでいる人も・・。女子だけのクループも居た、多分、卒業旅行かななんて思った。
お店は、以前、独りで京都に来た時、すれ違った若いお母さんにごちそうになったお店の疎水を挟んで向かい側沿いだった。そうだ、この後、教えられていたフォトギャラリーに行ってみようと思いだしていた。お店の前には小さな石段があって、幸い、直ぐに席に通してくれた。数種類のメニューがあったが、手桶弁当を頼んだ。だいたいの人もそれだった。お客は女の人が多く、みんなその弁当のかわいらしさに魅かれてのことだろう。
「うわー きれい おいしそう」と、私が感激していると
「そう 喜んでもらえて良かった」
食べ終えて、一緒に行って欲しい所があるとお願いした。多分、神宮の東っ側だと思うと、そっちに向いて歩いていた。スマホ頼りだった。
「去年の秋にね 一人で来て、この近くの疎水縁で写真撮っていたら、若いお母さんに声をかけられてね お昼ごちそうになっちゃったの その人の大学の時のお友達に私が似ているんだって その人のご主人がカメラマンで、この近くでフォトギャラリーをやっているから、機会があれば寄ってくださいって誘われていたの とっても、綺麗な人だよ」
「そうだったの それは、興味あるね」
「早坂さんは、どっちに 興味あるの?」
神宮の裏手だと思うけど、歩いていると、あった。ここだ、フォトギャラリー「茜空」。ガラス越しに色んな写真が見える。古い民家の道路側を全面ガラスウィンドゥに改装したみたいだ。ガラスの引き戸を開けて入ると
「いらっしゃい どうぞ あっ 絢ちゃん じゃぁないよね 失礼」と、男の人が奥から話しかけてきた。
「初めてなんですけど 奥様に誘われて・・」
「あぁー 聞いてますよ 病院の帰りに、写真を撮っていて、感じの良い娘に会ったって 親友にとても似ていたって 、その人に僕が初めてあった時の雰囲気とか全体的に本当によく似ている 透き通ったような美しさがあって」
「そーなんですか 私 写真に興味があって へたくそなんですけど」
「生憎ね 妻は、今、四国の実家に帰っていましてね 先月、生まれたもので・・上の子もまだ小さいし、僕は、面倒見れないもんでね 残念がるよなぁー でも、ゆっくり見てください 自信作だけ飾っています」
「私も、残念 上品で素敵な方ですものね もう一度、お会いしたかったわ」
写真をひとつひとつ見て行くと、迫力が違った。やっぱり、プロのは違うと感じた。
「こんなの 私、撮れない」
「あのね 取りたいものを集中して見るんだ どうすれば、その魅力が一番良いのかを考えて撮る 僕は、そう心がけているんだけどね」
「そーですかー 参考になります 今度から、そうしてみます」
「見せたい写真があります」と、棚に並べた中から、探し出した1枚のパネル。花嫁姿。皆に祝福されて幸せそうな笑顔。
「あっ 私 じゃぁ無い! とっても、幸せそうな笑顔 きれいな人 」
「あなたも、きれいですよ でも、この時は、全体的に輝いていたから、よけいに、きれいなんだ おそらく、この瞬間は世界中の幸せを全部集めたんだと思う それを撮りたかったんだ」
「いいなぁー 羨ましい」
「君なら 大丈夫だよ 素敵な人も居るみたいだし」
「申し遅れました こういう者です 小野原さんのお名前は、落合さんからお伺いしたことあります」と、早坂さんは名刺を差し出していた。
「落合さんのお知り合いの方でしたか あの人には、色々と教えてもらっていますよ 仕事も紹介していただいたりもね」
「あの人には、うちの商品の撮影をお願いしているんですよ」
「そうですか 落合さんは、食品の撮影がうまいですからね これは、思わぬつながりでしたね そういえば、あなたのお名前をまだお伺いしていませんでしたね 妻にも報告しなきゃぁならないですし」
「左近すずり って申します」と、言って、私の名刺の会社の名前を消して、自分の携帯の番号を書いて渡した。
「妻が戻ってきたら、又、来てください」と言われ、ギャラリーを出た。
「女の子のモデルが多いんだね 奥さんも嫉妬するだろうね」
「そうね 私なら、我慢できないかも」
帰りは、京都駅まで出て、新幹線で新神戸に行って、三宮で少し飲もうと早坂さんが言ってきた。私は、そんなもったいないと言ったけど、時間の方がもったいないと返されて、言う通りにした。
焼肉店に連れて行ってくれて、私も少し飲んだけど、どうも、まだ話すにしても遠慮してしまう。そのまま、駅で別れたんだけど
「まだ、あの人とそういう気になんないのか」と、プチが聞いてきた。
「うん なんか、燃えないのよね いっそのこと、無理やり奪ってくれたらと思ったりするのよ」
「おい 危険なこと考えるなよ そんなことすずりちやんにしたら、俺は暴れるぜー」
「うふっ 冗談だよ」
今回は、京都駅からバスで平安神宮で降りた。ぷらぷら歩いて向かったんだけど、早坂さんはすーっと私と手をつないできた。まだ、私はそういうのって、恥ずかしかったけど、この前は腕組んでいたんだと思って・・。
「動物園に入りたいなんて言い出すなよ」と、プチが、動物園の看板が見えた時に言ってきた。
「なんで、わかるのー」
「獣の臭いがする すずりちやんは、動物好きだからわかるさー 俺にも、苦手な動物だっているからな」
「そう プチって動物がみんな仲間かと思ってた」と、プチと話をしていると
「すずりさん なんか、ぶつぶつ言っている? 美術館、気がすすまないのかな」と、早坂さんも気づいたのかな
「いいえ そんなことないです 楽しみですよー」
中に入っても、私は絵とかみても良さもわからないし、興味もなかった。だけど、早坂さんはじっくり見ている風だった。写真を撮るわけにもいかず、どっちか言うとつまらないままに出てきてしまった。
「お昼は手桶弁当と湯豆腐とどっちが良い?」と、聞かれて
「私、手桶弁当食べてみたいです」
又、平安神宮の前を通って、そのお店まで歩いた。歩いている人達には、カップルが多い。手をつないだり、腕を組んでいる人も・・。女子だけのクループも居た、多分、卒業旅行かななんて思った。
お店は、以前、独りで京都に来た時、すれ違った若いお母さんにごちそうになったお店の疎水を挟んで向かい側沿いだった。そうだ、この後、教えられていたフォトギャラリーに行ってみようと思いだしていた。お店の前には小さな石段があって、幸い、直ぐに席に通してくれた。数種類のメニューがあったが、手桶弁当を頼んだ。だいたいの人もそれだった。お客は女の人が多く、みんなその弁当のかわいらしさに魅かれてのことだろう。
「うわー きれい おいしそう」と、私が感激していると
「そう 喜んでもらえて良かった」
食べ終えて、一緒に行って欲しい所があるとお願いした。多分、神宮の東っ側だと思うと、そっちに向いて歩いていた。スマホ頼りだった。
「去年の秋にね 一人で来て、この近くの疎水縁で写真撮っていたら、若いお母さんに声をかけられてね お昼ごちそうになっちゃったの その人の大学の時のお友達に私が似ているんだって その人のご主人がカメラマンで、この近くでフォトギャラリーをやっているから、機会があれば寄ってくださいって誘われていたの とっても、綺麗な人だよ」
「そうだったの それは、興味あるね」
「早坂さんは、どっちに 興味あるの?」
神宮の裏手だと思うけど、歩いていると、あった。ここだ、フォトギャラリー「茜空」。ガラス越しに色んな写真が見える。古い民家の道路側を全面ガラスウィンドゥに改装したみたいだ。ガラスの引き戸を開けて入ると
「いらっしゃい どうぞ あっ 絢ちゃん じゃぁないよね 失礼」と、男の人が奥から話しかけてきた。
「初めてなんですけど 奥様に誘われて・・」
「あぁー 聞いてますよ 病院の帰りに、写真を撮っていて、感じの良い娘に会ったって 親友にとても似ていたって 、その人に僕が初めてあった時の雰囲気とか全体的に本当によく似ている 透き通ったような美しさがあって」
「そーなんですか 私 写真に興味があって へたくそなんですけど」
「生憎ね 妻は、今、四国の実家に帰っていましてね 先月、生まれたもので・・上の子もまだ小さいし、僕は、面倒見れないもんでね 残念がるよなぁー でも、ゆっくり見てください 自信作だけ飾っています」
「私も、残念 上品で素敵な方ですものね もう一度、お会いしたかったわ」
写真をひとつひとつ見て行くと、迫力が違った。やっぱり、プロのは違うと感じた。
「こんなの 私、撮れない」
「あのね 取りたいものを集中して見るんだ どうすれば、その魅力が一番良いのかを考えて撮る 僕は、そう心がけているんだけどね」
「そーですかー 参考になります 今度から、そうしてみます」
「見せたい写真があります」と、棚に並べた中から、探し出した1枚のパネル。花嫁姿。皆に祝福されて幸せそうな笑顔。
「あっ 私 じゃぁ無い! とっても、幸せそうな笑顔 きれいな人 」
「あなたも、きれいですよ でも、この時は、全体的に輝いていたから、よけいに、きれいなんだ おそらく、この瞬間は世界中の幸せを全部集めたんだと思う それを撮りたかったんだ」
「いいなぁー 羨ましい」
「君なら 大丈夫だよ 素敵な人も居るみたいだし」
「申し遅れました こういう者です 小野原さんのお名前は、落合さんからお伺いしたことあります」と、早坂さんは名刺を差し出していた。
「落合さんのお知り合いの方でしたか あの人には、色々と教えてもらっていますよ 仕事も紹介していただいたりもね」
「あの人には、うちの商品の撮影をお願いしているんですよ」
「そうですか 落合さんは、食品の撮影がうまいですからね これは、思わぬつながりでしたね そういえば、あなたのお名前をまだお伺いしていませんでしたね 妻にも報告しなきゃぁならないですし」
「左近すずり って申します」と、言って、私の名刺の会社の名前を消して、自分の携帯の番号を書いて渡した。
「妻が戻ってきたら、又、来てください」と言われ、ギャラリーを出た。
「女の子のモデルが多いんだね 奥さんも嫉妬するだろうね」
「そうね 私なら、我慢できないかも」
帰りは、京都駅まで出て、新幹線で新神戸に行って、三宮で少し飲もうと早坂さんが言ってきた。私は、そんなもったいないと言ったけど、時間の方がもったいないと返されて、言う通りにした。
焼肉店に連れて行ってくれて、私も少し飲んだけど、どうも、まだ話すにしても遠慮してしまう。そのまま、駅で別れたんだけど
「まだ、あの人とそういう気になんないのか」と、プチが聞いてきた。
「うん なんか、燃えないのよね いっそのこと、無理やり奪ってくれたらと思ったりするのよ」
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