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【番外編】緑子の焦り
しおりを挟む緑子:「何故私には友達がいないのだ!」
スパ子:「私に言われましても、、、、」
これもまた、和平協定の為に皆バタバタしている一コマのお話。
緑子は歩く。
あれは勇者とピーチ。
最近よく見かける組み合わせだな。
いつの間に仲良くなったのやら。
まぁ、私は使命を負った神官だ。
羨ましくなどは決してない。
緑子が街を歩くと、
ゴブリン達は皆膝をつきはじめる。
ゴブリンA:「緑子様」
ゴブリンB:「神の導きよ」
ゴブリンC:「祝福がありますように」
このような感じだ。
だいだいだな、
こうされては気軽にお話できないではないか。
緑子:「あれは!?」
そこにはスーがいた。
ゴブリン国にすっかり溶け込んでいて、
ゴブリン達と世間話をしていた。
緑子:「スー様!」
:「あなたはこちら側の人間だと思っていたのに!」
緑子は焦った。
何故皆あんなに簡単打ち解けられるのだ?
私とどう違うっていうのだ!
神殿に戻る緑子
神官ゴブリンA:「緑子様、あの件なのですが」
神官ゴブリンB:「この案件について緑子様はどのようなお考えですか?」
神官ゴブリンC:「緑子様、書類にハンコをお願いします」
緑子:「それはこうした方が良い」
:「私はこのように考えている」
:「分かった。書類を頂こう」
こういうのではないのだ!
ただの仕事上の会話ではないか!
私はただ雑談がしたいのに!
いや、私は使命を負った神官。
そのようなことは決して、
決して羨ましくなどは、、、、、。
おもむろにスパ子の元へと向かう緑子
緑子:「何故私には友達がいないのだ!」
スパ子:「私に言われましても、、、、」
:(え、急に入ってきてなんなのこの人)
緑子:「私は自負しているわけではないが」
:「コミュニケーション能力は決して低くはない」
:「ただ、皆ああ距離を取られるとだな」
:「上手くいくものも上手くいかなくなる」
:「そう思わないかスパ子」
スパ子:「そう言われましても」
:「状況がよくわかりませんし、、、」
突然泣き始める緑子。
緑子:「私だってな、本当は皆と」
:「皆と仲良くお話したい、、、」
:「生まれついて、緑子様緑子様と言われてしまうと」
:「そういう当たり前のことが出来ないまま成長してしまったんだよー」
スパ子:「まぁまぁ落ち着いて緑子様」
:「そうだ!お茶入れますよ」
:「はい、お茶です」
:「美味しいですよ」
緑子:「スパ子、、、」
:「ありがとう」
:「私と友達になってくれないだろうか?」
スパ子:「友達くらいなら」
:「喜んで」
緑子:「スパ子----------」
ホログラムに抱きつこうとする緑子。
スパ子:(やっぱり少し苦手だなこの人、、、)
機械に気を使われる緑子であった。
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