怖いお兄さん達に誘拐されたお話

安達

文字の大きさ
241 / 242

放心状態

しおりを挟む
「………せ、誠也?」

「…………………っ。」



あれから俺は涙が枯れるまで抱かれた。最後の方の記憶なんてない。ただ異常な快楽に苦しめられて解放された頃にはここが夢か現実かも分からなくなった。



「…すまん。さすがにやりすぎた。」



抱いてる時は鬼のようだった游さんも終わった後、反省したらしく俺のことを抱きしめながら機嫌を伺ってくる。でも俺はそんな游さんに返事をする元気もなかった。



「誠也…?」



すまんと何度も言いながら游さんは俺のことを抱きしめてくる。この状況…慎都さんに見られるわけにはいかない。どうにかしないと…。俺は回らない頭で必死に考えた。游さんのことを許したくないけど…本当は殴りたいけどこの状況を慎都さんに見つかる方がやばいから…仕方ない…。



「…いいよ。」

「は?許してくれるのかよ。」

「…うん。」



だってこれを慎都さんに見られたらそれこそお仕置きだとか言ってまた快楽地獄の始まりだから。 



「あーよかった。まじで口聞いて貰えなくなるかと思った。」



本当は俺だってそのつもりだったよ。けど状況が状況だから仕方ないんだ。仕方なく…だ!



「…もういいよ。游さん、それよりお風呂入りたい。」

「おうよ。俺に任せとけ。」



出来れば慎都さんが帰る前に…全ての証拠を隠滅したい。そのためにはまず俺がお風呂に入らないと。



「…あの、游さん。」

「ん?」

「慎都さんっていつ帰ってくる?」

「あーいつだっけな。夕方だっけなぁ。夜だったかなぁ。」



なんで曖昧なんだ…!大事なことなのに。銀時さんだったらこんなことないんだろうなぁ…。だけど今は銀時さんにも会いたくない。安全だったはずの銀時さんも今や獣だから。



「もーちゃんと覚えててよ…。」

「んな事言われても全部を把握出来ねぇよ。誠也だって知らねぇじゃねぇか。」

「俺は昨日寝落ちしちゃったもん。朝起きた慎都さんいなかったし…。」

「まぁそうか。けどどーでもよくね?頭がいつ帰ってくるとかさ。今は俺と2人っきりなのに。」



あ…まずい雰囲気だ。游さんの機嫌を取らなきゃ…。



「ご、ごめんって。それより早くお風呂行こうよ。游さんも汗かいたでしょ…。」

「ああ。俺も汗かいたよ。お前が可愛すぎたからな。」



そう言いながら游さんは俺の頭を撫でてきた。けど…何だか怪しい手つきだ…。まさか…またするつもりなの…?



「ゆ、游さん…?」

「んな怯えなくてもいいって。さすがにこの状態のお前をまた抱けねぇよ。頭も帰ってくるかもしれねぇしよ。」



…よかった。じゃあお風呂に…



「でもさぁ誠也。俺はまだお前にキスしてもらってねぇわ。」

「…え?」

「とぼけてんじゃねぇ。さっき言ったろ?キスしろってさ。」

「そ、それは…!」



やめて欲しいからしようとしてただけで終わった今する必要はないじゃんか…!



「おいおい誠也。なんだその顔は。さっさとしろって。」

「……い、嫌だって言ったら?」

「さぁ?どうしてやろうか。」



游さんはそういうと俺の耳をいじりだした。抱くつもりはないみたいだけど…キスを諦めるつもりもないらしい。



「や、やめてって…!」

「お前耳弱いもんな。耳だけじゃなくて脇も弱いよな。」

「あはっ、やめ!」



游さんは耳だけじゃなくて俺の脇に手を置いてくすぐってきた。だけど疲れ果てた俺は上手く抵抗できなくてされるがままになってしまう。



「ゆ、ゆうさっ、あはっ、や、やめ!」

「やめて欲しいならキスしろって。ほらー早く。」



この…っ。ふざけやがって…っ。でもこちょこちょされんのも耳触られんのも嫌だ。悔しいけど…この状況をどうにかするためにはするしかない。



「わかっ、たっ、わかったから!」

「いい子だ誠也。ほら、近くに来い。」

「うわっ、ちょ…!」

「せーいーや。」

「な、なに…。」

「ん、きーす。やってみな。」
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

処理中です...