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安心
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「誠也、大分顔色良くなったな。良かった。」
「銀時さんのおかげだよ。ありがとう。」
「俺はなんもしてねぇよ。ただ何からの熱なのかが心配だが。」
熱が下がれば体はとても楽になった。銀時さんがずっと付きっきりで看病してくれたおかげだ。慎都さんもなんやかんやずっとそばにいてくれた。ちょいちょい2人は口喧嘩してたけどね。
「あの、慎都さん。ここ最近で誠也に変わったことしました?環境の変化とかそういう系でも熱出るんですよ。」
「あーした。」
俺を腕の中に閉じ込めた慎都さんは思い出したようにそう言った。たぶんあの事だ…。
「なんですか?」
「お仕置き。」
「…はい?」
銀時さんが何をしてるんですかあなたはって顔してる。けどあれは俺も悪かった。やりすぎだとは思ったけど俺があんなことしなきゃ慎都さんも怒らなかったから。
「おいそんな怖い顔すんなよ銀時。あの時は俺も頭に血が上ってたんだ。まぁ正直やりすぎたけどな。しかもその後も游とこれでもかってほどやったしな。」
「3人でしたんですか!?」
冷静な銀時さんがまた慌ててる。ていうかそれより游さんはあのことを銀時さんに話してなかったんだ。話したがり屋なのにそういうところはちゃんとしてて…非の打ち所がない。
「ああ。だがあれはお互い様だ。な?誠也。」
「うん…。」
「ほら見ろ。だから銀時にあれこれ言われる筋合いはねぇんだよ。」
「…誠也、お前何をしたんだ。」
「それはちょっと…。」
言ったら銀時さん怒るだろうからなぁ。2人からあれだけ言われたからもう反省もしてるし…言いたくない。
「言えねぇの?まぁ無理に言えとは言わねぇけどさ。まぁともかく慎都さんもやりすぎないでくださいね。誠也が悪かったとしても。何もそこまでしなくても監禁するだけで十分でしょう。」
なんかサラッと銀時さん怖いこと言ったけど慎都さんは驚くどころか納得してた。え?俺がおかしいのか…!?
「そうだな。次やったら監禁して三日三晩抱き潰す。銀時もたまにはいいこと言うじゃねぇか。」
「まぁ誠也がまた何かやらかしたらの話ですけどね。」
「あ?何言ってんだお前。やらかしてたじゃねぇか。」
「はい?」
「銀時もこの目で見てたろ?誠也が勝手に玄関から外に出てたの。」
「いやあれぐらい許して上げてくださいよ。エントランスの外に出てたらさすがの俺も怒りますけどね。そこまで来たらもう1ヶ月は監禁生活でしょうね。」
やばい…。銀時さんは絶対怒らせちゃだめだ。でもともかく今は庇ってくれてる。
「銀時。誠也が怯えてんぞ。」
「あ、すまない誠也。もしもの話だ。お前はそんな事しないだろ?」
「う、うん。」
ここでするなんて言ったらとんでもないことになる。だけど俺は正直に言うと何度か考えたことがある。外の空気が吸いたくなってバレないように出れば何とかなるんじゃないかって。けどそれも、もうやめだ。
「いい子だ。じゃあ誠也、俺は仕事に戻るからな。何かあればまたすぐに連絡しろ。これ上げるからよ。」
と、言って銀時さんが紙袋を俺に渡してきた。中身は見えない。何が入ってるんだろう…。
「慎都さん、失礼しますね。」
「ああ。ありがとうよ銀時。」
俺と慎都さんで銀時さんを玄関まで送り届けた後、俺はソファに戻ってさっき貰った紙袋を手に取った。
「なんだろこれ…。」
「開けてみろよ。」
「慎都さん中見知ってるの?」
「ああ。俺が許可したからあいつはお前にそれを上げたんだ。」
「いつの間に…。」
「お前が熱で寝込んでる時にな。いいから開けてみろ。」
「うん。」
許可したって…一体何が入ってるんだ?ゲームとか…かな。
「…あれ、これ。」
「ああ。携帯電話だ。スマホって言うべきか?」
「いいの…?」
まさか貰えるなんて思いもしなかった。俺はここから出る必要も無いし色々落ち着くまで慎都さんとも外に出れない。だから直接会いに行って連絡を取ればいいと思っていた。だけどやっぱり心のどこかでは欲しかった。高価なものだから自分の口からは絶対に言えなかったけど…。
「ああ。お前が元々使ってたやつは取り上げちまったからな。だがその携帯電話に入ってる連絡先も俺と游、銀時、星秀だけだ。」
「ほんとにありがとう。」
「ああ。俺が仕事行って寂しい時は連絡してこい。あ、忘れてた。組長の連絡先も入ってる。なんかあの人がうるさくてよ。誠也に何かあった時にすぐ動けるよう連絡先教えとけってな。」
「また今度俺に言わなきゃ。」
「そうだな。でもその前に分かってるよな?誠也。」
「なに?」
嬉しくて気持ちが舞い上がってた俺の体を慎都さんがいやらしい手付きで触ってきた。これのお礼…ってこと?
「何じゃねぇだろ。玄関から勝手に外に出たな?」
「…あ、け、けどあれは!」
「言い訳はなし。銀時もいねぇから庇って貰えねぇな。」
「し、慎都さん待って!」
「病み上がりだから無理はさせない。そうだなぁ。体力使わずに出来るお仕置きをしようか。」
「銀時さんのおかげだよ。ありがとう。」
「俺はなんもしてねぇよ。ただ何からの熱なのかが心配だが。」
熱が下がれば体はとても楽になった。銀時さんがずっと付きっきりで看病してくれたおかげだ。慎都さんもなんやかんやずっとそばにいてくれた。ちょいちょい2人は口喧嘩してたけどね。
「あの、慎都さん。ここ最近で誠也に変わったことしました?環境の変化とかそういう系でも熱出るんですよ。」
「あーした。」
俺を腕の中に閉じ込めた慎都さんは思い出したようにそう言った。たぶんあの事だ…。
「なんですか?」
「お仕置き。」
「…はい?」
銀時さんが何をしてるんですかあなたはって顔してる。けどあれは俺も悪かった。やりすぎだとは思ったけど俺があんなことしなきゃ慎都さんも怒らなかったから。
「おいそんな怖い顔すんなよ銀時。あの時は俺も頭に血が上ってたんだ。まぁ正直やりすぎたけどな。しかもその後も游とこれでもかってほどやったしな。」
「3人でしたんですか!?」
冷静な銀時さんがまた慌ててる。ていうかそれより游さんはあのことを銀時さんに話してなかったんだ。話したがり屋なのにそういうところはちゃんとしてて…非の打ち所がない。
「ああ。だがあれはお互い様だ。な?誠也。」
「うん…。」
「ほら見ろ。だから銀時にあれこれ言われる筋合いはねぇんだよ。」
「…誠也、お前何をしたんだ。」
「それはちょっと…。」
言ったら銀時さん怒るだろうからなぁ。2人からあれだけ言われたからもう反省もしてるし…言いたくない。
「言えねぇの?まぁ無理に言えとは言わねぇけどさ。まぁともかく慎都さんもやりすぎないでくださいね。誠也が悪かったとしても。何もそこまでしなくても監禁するだけで十分でしょう。」
なんかサラッと銀時さん怖いこと言ったけど慎都さんは驚くどころか納得してた。え?俺がおかしいのか…!?
「そうだな。次やったら監禁して三日三晩抱き潰す。銀時もたまにはいいこと言うじゃねぇか。」
「まぁ誠也がまた何かやらかしたらの話ですけどね。」
「あ?何言ってんだお前。やらかしてたじゃねぇか。」
「はい?」
「銀時もこの目で見てたろ?誠也が勝手に玄関から外に出てたの。」
「いやあれぐらい許して上げてくださいよ。エントランスの外に出てたらさすがの俺も怒りますけどね。そこまで来たらもう1ヶ月は監禁生活でしょうね。」
やばい…。銀時さんは絶対怒らせちゃだめだ。でもともかく今は庇ってくれてる。
「銀時。誠也が怯えてんぞ。」
「あ、すまない誠也。もしもの話だ。お前はそんな事しないだろ?」
「う、うん。」
ここでするなんて言ったらとんでもないことになる。だけど俺は正直に言うと何度か考えたことがある。外の空気が吸いたくなってバレないように出れば何とかなるんじゃないかって。けどそれも、もうやめだ。
「いい子だ。じゃあ誠也、俺は仕事に戻るからな。何かあればまたすぐに連絡しろ。これ上げるからよ。」
と、言って銀時さんが紙袋を俺に渡してきた。中身は見えない。何が入ってるんだろう…。
「慎都さん、失礼しますね。」
「ああ。ありがとうよ銀時。」
俺と慎都さんで銀時さんを玄関まで送り届けた後、俺はソファに戻ってさっき貰った紙袋を手に取った。
「なんだろこれ…。」
「開けてみろよ。」
「慎都さん中見知ってるの?」
「ああ。俺が許可したからあいつはお前にそれを上げたんだ。」
「いつの間に…。」
「お前が熱で寝込んでる時にな。いいから開けてみろ。」
「うん。」
許可したって…一体何が入ってるんだ?ゲームとか…かな。
「…あれ、これ。」
「ああ。携帯電話だ。スマホって言うべきか?」
「いいの…?」
まさか貰えるなんて思いもしなかった。俺はここから出る必要も無いし色々落ち着くまで慎都さんとも外に出れない。だから直接会いに行って連絡を取ればいいと思っていた。だけどやっぱり心のどこかでは欲しかった。高価なものだから自分の口からは絶対に言えなかったけど…。
「ああ。お前が元々使ってたやつは取り上げちまったからな。だがその携帯電話に入ってる連絡先も俺と游、銀時、星秀だけだ。」
「ほんとにありがとう。」
「ああ。俺が仕事行って寂しい時は連絡してこい。あ、忘れてた。組長の連絡先も入ってる。なんかあの人がうるさくてよ。誠也に何かあった時にすぐ動けるよう連絡先教えとけってな。」
「また今度俺に言わなきゃ。」
「そうだな。でもその前に分かってるよな?誠也。」
「なに?」
嬉しくて気持ちが舞い上がってた俺の体を慎都さんがいやらしい手付きで触ってきた。これのお礼…ってこと?
「何じゃねぇだろ。玄関から勝手に外に出たな?」
「…あ、け、けどあれは!」
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