極道の密にされる健気少年

安達

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齟齬

97話 白紙 *

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休みを取ったはずの寛也が事務所に来たのを見て、森廣はすぐに状況がわかった。




「組長、お話しをしましょう」

「話すことなんて何も無い」

「いいから、私のオフィス部屋に来てください」




殺気立った寛也に怯まず森廣は寛也を連れて行った。




「バレたんですね。ちゃんと誤解を解かないと」

「もうどうでもいい。誤解を解いた所で駿里の中にあいつがいるのは変わらない。」

「組長!せっかく駿里君と愛し合えたのにこんなことで振り出しに戻るのですか?」

「こんなこと?笑わせるな。それにな、躾がなってない奴を躾るのは当たり前のことだ。いくらお前でも口出しをすることは許さない。話が済んだなら俺は戻る」






寛也は苛立ちを隠せない様子で自分のオフィスへと行った。その頃丁度寛也の家に着いた松下は駿里の足に付けられている足枷に驚きを隠せなかった。それだけでなく駿里はブルブルと震えている。





「駿里」




松下が駿里に触れた瞬間体がビクンと大きく震えた。只事ではないことはすぐにわかった。





「何があった?」





ビクビク震えるを優しく抱きしめながら言うが震えは収まらない。駿里がここに来た当時酷いことをされていた後でもこんなことはなかった。




「…ヵ………テ……………」

「ん?もう1回言って」





松下は極限まで優しく言った。





「ここから出して、っ出してよ」

「…ごめんな。」




泣きながらこの家から出たいという駿里に松下は謝ることしか出来なかった。




「怖いのやだぁ、っ気持ちいいのももう嫌だ、っここから出たい、っだしてよ」

「ごめんな駿里」






こんなに駿里を怯えさせるまでの寛也の怒りの原因が松下には検討もつかなかった。原因を知らないままだったため、震え、泣きながら言っている駿里をただ抱きしめ謝ることしか出来なかった。


駿里が泣き疲れて寝た後、森廣に電話をして事情を聞いた。松下は焦った。寛也の怒りも収まることの無い上に駿里は寛也をきっともう好きじゃないし、怯えまくっている。このままではもっと怒らせてしまい、駿里が壊れてしまう。だが、今の松下にはどうすることも出来なかった。




とりあえず駿里の体力と精神面のサポートだけでもしなくてはと、司波を呼びご飯を作った。事情を話すと司波は飛んできてくれた。




「松下、来たぞ」

「ありがとう。…俺にはどうすることも出来ない。お前ならなんかしてくれると思って」

「駿里と話してみるだけ話してみる。無理かもしれないが出来ることはする」

「頼んだ」




司波は駿里が起きるまでしばらく待ち、松下も料理が出来終わったので近くにきた。




「お前ちょっと離れてろ」

「は?なんでだ」

「二人で話したい。その辺に隠れてろ」




駿里が目を覚ましたことに気がつくと司波は優しく話しかけた。




「駿里。俺に話せるか?」




だが、駿里は「ここから出たい、出して」それの繰り返しだった。どれだけ抱きしめようが体の震え治まらない。これなら寛也と話すしかないな、と司波はそれ以上何も駿里に聞かなかった。


ご飯を食べさせようと椅子に座らせたが、一向に駿里は食べようとしない。





「駿里、食べないと元気が出ないぞ」

「半分だけでいいから」




司波が口元まで近づけるが口を開かない。そのタイミングで寛也が帰ってきてしまった。





「食べないなら、食べるまで躾けるからほっとけ。お前らは早く帰れ」

「流石にやりすぎだ。駿里も確かに悪いが、ここまでする必要ないだろ」

「司波、お前には関係ない。口を挟むな。さっさと帰れ。松下、お前もだ」




これ以上自分がここで寛也と話しているとどんどん怒りがまして、その怒りは駿里にぶつけられてしまう。だから2人は大人しく帰った。


寛也は椅子に座る駿里に近づく。





「なぁ駿里。食べれるだろ?まさかこのまま何も食べずに死のうとしてんのか」





髪を持ち上げられて顔を近づけられた。低い声で圧をかけて言われ、駿里は涙を流しながら震える手でスプーンを持ち口の中に入れた。





「いい子だ」





食べ終わると直ぐに手を引かれベッドに投げられた。
そして髪を掴まれて馬乗りされた。




「さっきからその態度はなんだ。ここから出たいって顔に出てんだよ。俺言ったよな?ここから出ることは許さない言って。躾が足りてなかったみたいだな、今度はちゃんと躾けてやるよ。」

「ーーっ!、……っあ、……やだぁっ、」

「は?嫌?」




寛也の突き刺さるような鋭い視線に駿里はビクビクと震える。





「俺はお前が痛いの嫌いだから、足の腱を切ってねぇんだよ。これ以上俺を拒否したら本気で切るからな」

「あっ……、ごめ…っんな…さいっ、ごめ゛な…さいっ…」





自分に必死に許しを乞うている駿里に満足し、ならした後孔に陰茎を挿れた。そしていつまでも泣き止まない駿里に腹を立て首筋に注射をした。


その瞬間身体が急激に熱くなり、苦しくなった。頭が真っ白になって腰が揺れる




「そうだよな。お前は俺だけを求めておけばいいんだよ。」

「あっ……ぅ………はぁ…はぁ…」



寛也は激しく腰を打ち続ける。駿里はそれを拒みたいのに嫌で嫌で仕方がないのに待ち望んだ快楽にはしたなく喘いでしまう。




「あぁあ!、あ゛!…ッ!…んんん!あ、あっ!あぁ…ッ! んあ!、あ゛ー……っ」

「気持ちいいな駿里。二度と俺を拒むなよ。痛い思いしたくないだろ?」




口から出た舌をしまえずに喘ぎまくっている駿里には聞こえていなかった。何度も何度も達している駿里に構わず抱き潰した。





「ひぎ…っ!あっあぁあ!、あっ!う!あっ!!う、!ぁぁ…ッ」

「お前は死ぬまで俺と一緒に暮らすんだ」



寛也は絶頂を迎えた。駿里はビクビクと身体を痙攣させながら気絶していた。寛也はまた仕事に出かけて司波に駿里の世話をたのんだ。

一度全てが手に入った後に拒まれ嫌われてしまったことが寛也をきっと壊してしまったのだろう。




寛也がいなくなった家に司波が到着し、リビングに入ると足跡を必死に取ろうとしている駿里の姿があった。





「駿里、」

「ーーっ」






自分の名前が呼ばれると身を守るように蹲りビクビクと震え出した。






「大丈夫。俺は何もしないから。体に異常がないみたいだから、ご飯食べようか」








言うことを聞かないと酷いことをされると思った駿里は立とうとするが、体が辛くてなかなか立てない。






「運んでやるから、無理をするな」

「…………ありがとう」




司波の温もりに少し安心した駿里は声を震わせながらお礼を言った。





「いいよ。ゆっくりでいいから食べようね」





ご飯を食べ終わった駿里を寝室のベッドに寝かせ自分はリビングに戻った。そしてタイミングよく寛也から電話がかかってきた。



  「もしもし」

『用が済んだら帰っていいぞ』

「いや、もう少し面倒を見たい」

『俺は帰れと言っているんだ』

「…………分かった」





寝室に戻り駿里に帰ることを伝え、司波は家を出た。誰もいなくなることがわかると駿里はすぐに足跡を取ろうとし始めた。細い棒のような針金を鍵穴に入れて鍵を開けようと必死になっていた。






































そして





「……開いた」



奇跡が起き足枷の鍵が外れると、リビングにいつも寛也が置いている万札を何枚か取って急いで家を出た。エレベーターを降りマンションの外に出ると死に物狂いで走って遠くに逃げた。
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