二人で癒す孤独

路地裏乃猫

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足音

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 ここ数日、先週までの雨続きが嘘のようにからりとした天気が続いている。
 窓の桟に腰を下ろし、ぼんやり庭の景色を眺める。一頃に比べれば眩しさを増した空の下、庭の桜が褐色の霞を纏ったかのようにその輪郭を朧にしている。来るべき新しい季節にそなえて、枝先の蕾が膨らみはじめているのだろう。
 そんな庭の様子を眺めていると、詩情などまるで解さない健吾のような人間でも、つい俳句の一つもひねりたくなってしまうのが何とも滑稽だった。
 背の高い木々が一足先に春の訪れを祝うその根元では、春先の柔らかな日差しを浴びた苔が美しい翡翠色に輝いている。やはり内地の翠はいい。おだやかで慎み深い色彩が、見る者の心を程よく和ませてくれる。
 それにひきかえ南国の碧は――
 深く。濃く。容赦なく。気を抜くと簡単に呑み込まれてしまう。
 しばしば南の島は天国などに喩えられる。瑠璃色の海に真っ白な砂浜、色鮮やかな南国の花々は、確かに、遠目で見るかぎりは息を呑む美しさだ。……が、実際、美しいのは上辺だけだ。事実、その奥に広がるジャングルに一歩足を踏み入れるなら、そこには、飢えと毒虫と熱帯性の伝染病が支配する死の世界が広がっている。
 緑あふれる絶海の孤島は、だから天国でも何でもない。強いて言えば、あれは天国に最も近い――地獄だ。
 振り返ると、部屋の中央に敷かれた布団の中に、木綿の白よりもなお白い裸体が無造作に投げ出されている。朝の清澄な光の中で、夜の抜け殻のようなその背中は、ひどく場違いな、それでいて卑猥な印象を健吾に与えた。
 昨晩も敦を抱いた。
 その前の晩も。そのさらに前の晩も。
 自分でもどうかと思う無節操ぶりだ。しかし、そうと分かっていて、それでも晩飯時になると――正確には、晩飯を食べる敦を眺めていると――どうしようもなく掻き立てられてしまうのだ。敦への欲情が。
 それは、最初の晩に思いがけず敦の介添えをしてしまったことが関係しているのかもしれない。あの、一口ひとくちを丁寧に咀嚼し、嚥下する敦の、何かを恥じらうような、それでいて貪欲に欲するような相矛盾した表情を目の当たりにするたびに、否応なく健吾は劣情を刺激されてしまうのだった。
 そして、抱いてしまうのだ。それもかなり手荒く。
 押さえようとはしている。一応、こんな自分を食客として招いてくれた屋敷の主なのだし、そうでなくとも相手は大富豪の、しかも華族さまだ。――ちなみに、新憲法施行とともに華族制度が廃止されるのが、この翌年の昭和二十二年のことである。が、この時の健吾には、そのような未来の歴史的事実など知る由もない。
 桟から降りた健吾は、足音を忍ばせながら敦の眠る布団に歩み寄った。
 そっと布団にすべりこみ、白い首筋を、ゆるやかに上下する細い肩を撫でる。
 思えば、この部屋で一人で眠ったのは最初の一晩のみで、その後はほぼ毎日のように敦を連れ込み、そして抱いている気がする。
 にもかかわらず敦は、健吾が叩き付ける欲望を諾々と受け止めるばかりで、文句の一つも口にすることはしない。
 それほど死にたいのか。――否、殺したいのか、自分を。
「……そ……いちろ……」
「ん?」
 一瞬、敦の口から何やら言葉が紡がれたような気がして聞き耳を立てる。が、それきり敦は再び深い眠りについてしまったのか、これという言葉を口にすることはなかった。 
「……んだよ」
 肩透かしを食らった気分を取り戻すように、首筋に吸い付き、さらに背筋の細やかな形状を辿る。程よい塩気と酸味を味わいながら、下へ、さらに下へと辿ってゆき、ついにはぷっくりと形の良い双丘へと舌先をすべらせた。
 布団を剥ぎ、敦の躰を俯せにした上で、両手で白いふくらみを割る。男のそれにしては柔らかな肉の奥に、桜の蕾にも似たそこが露わになる。
 今となってはすっかり健吾に馴染んだそこは、熱を迎え入れるたびに嬉しそうに吸いつき、締めつけてくる。襞の一つ一つでしっかりと銜え込み、細やかな蠕動でもてなすその感覚に、健吾は毎晩のように陶然とさせられた。
 その貪欲な肉は、しかし今は、昨晩の狂態など嘘だったかのように慎ましげに口を閉ざしていた。
 その蕾に、健吾は尖らせた舌先でそっと舐った。
「……ん、ぅっ」
 躰が異変を察したのだろう、細い腰が逃げるように揺らめく。が、その程度のいやいやは、所詮は健吾の欲情を燃え上がらせる用にしかならない。
 健吾は、さらに舌先を奥へと進めた。
「はあ、ううんっ、いや……ぁ」
 敦の口から、さらに声が漏れる。その、どこか甘えるような声にさらに健吾は気を良くすると、舌を指に変え、なおも奥を責めたてる。
 眠ってはいても躰は反応するらしく、健吾の指に貪欲に吸いついてくる。そんな敦の感触をさらに深く味わおうと、健吾が、早くも猛りつつある自身をあてがった時だ。
 襖の向こうから、ぱたぱたと廊下を駆ける軽やかな足音が近づいてきて、健吾の部屋の前で止まった。
「田沢さまぁ」
 愉しみを中断され、健吾はチッと舌を打つ。
 案の定、足音の主は次郎だったらしい。いまだ変声期を迎えていないらしいその声は、金属質で甲高く、愛らしいといえば愛らしいが、起き抜けの耳にはいささか痛い。
「おう、何だよ」
「ああよかった。起きていらしたんですね。ええと、そちらに旦那さまがおいでになってはいませんか?」
 今も俺の指で気持ちよくなっているぜ――とはさすがに口にせず、「いいや」と曖昧に答えておく。主と客人との間に起こっていることを一応は察しているらしい新藤翁と違い、いまだ下の毛も生え揃わないような次郎は、せいぜい健吾は友人として招かれたものと思い込んでいるらしいのだ。
 その次郎が、主人のこんな狂態を目にした日にはどんなショックを受けるか。
 人でなしを自認する健吾も、さすがにそこまでのことはしたくない。
「そうですか……では、もしお見かけしたら、次郎はヤミに買い出しに行っておりますとお伝えください」
「ヤミ?」
 健吾は弾かれたように身を起こした。
 ここ最近、敦との爛れた日常に浸りきっていたために、つい外の空気を吸うことを忘れていた。そのことを今の次郎の一言で思い出してしまったのだが、いざ思い出すと、出かけたいという虫が疼き出してどうしようもなくなる。
 何より――健吾は窓越しの青空を振り返った――今日は絶好の散歩日和だ。
「だったら俺も行くぜ」
「えっ、田沢さまも?」
「んだよ、俺が行ったら迷惑なのか?」
「そ、そうではありませんけど……ただ、どうやって旦那さまに外出の件をお伝えしようかと……」
「んなもん、どこかに書き置きでもしてりゃ済む話だろうが。なに、俺が、絶対に奴の目につくところに貼っておくから安心しろ」
「そ、そうですか……では、玄関の方でお待ちしておりますので」
「おう」
 さっそく健吾は布団から飛び出すと、手早く着物を身につけた。さらに、床の間の飾り棚から文箱を取り出し、次郎と出かける旨をさらさらと半紙に書きつける。
 その紙を、敦の額に貼りつけると、健吾は鼻歌交じりに部屋を出た。
 階段を降りるとそこはもう玄関だ。
 三和土の脇には大きな靴箱が設けられ、その上には、有田焼とおぼしき蒼白い細身の花瓶がさりげなく置かれている。その花瓶には、花弁の綻びはじめた桜の枝が一振りだけ生けられていて、薄暗い玄関に見事に春を呼び込んでいる。
「それ、旦那さまが生けられたんですよ」
 健吾の視線に気づいたのだろう、玄関先に立つ次郎が得意げに口をはさんでくる。そんあ次郎に、健吾は意地悪のつもりでわざと露悪的にうそぶいた。
「敦が? へへっ、女々しいのは顔だけじゃねぇってか」
 自慢のつもりが、逆に鼻っ柱をへし折られてがっかりしたのだろう、次郎は憮然と肩を落とした。……が、意外と口の減らない質らしく、唇を尖らせながら拗ねたように問うてくる。
「どうして健吾さんは、そういつもいつも旦那さまのことを悪く仰るんです?」
「いつも?」
 思わず健吾は問い返す。健吾としては、それほど敦のことを悪く言っている自覚はなかっただけに、単純に次郎の言葉が意外だったのだ。
 ところが次郎には、健吾が機嫌を損ねたものと見えたらしい。慌てて首を振ると、
「す、すみません、別に、これといって深い意味は……あっ、ほら鶯が!」
 確かに、よくよく耳を澄ますと、庭の方で鶯が風雅な声を響かせている。何とか空気をなごませたい次郎としては、まさに救いの一声だっただろう。
「いやぁ春ですねぇ。あんなひどい戦争が起こった後も、普通に季節が巡ってくるだなんて……不思議というか、少し理不尽な感じがします」
「理不尽?」
 不可解な言葉に、今度こそ純粋な疑問形で問い返せば、
「だって、そうじゃないですか。あれだけたくさんの人が亡くなって、でも季節は何事もなかったように巡ってゆく。花は咲き、散って……そしてまた一年が過ぎる。あの恐ろしい日々が、遠い過去になってゆく……」
 健吾は肩をすくめた。あんな忌まわしいだけの記憶など、忘れられるものならさっさと忘れてしまいたい――が、おそらくそれは叶わぬ願いと化すだろう。あのおぞましい地獄の日々は、きっと、一生、脳裏に焼き付いたまま消えることはないだろうから。
 健吾が、玄関先に自分の編上靴が見当たらないことに気付いたのはその時だ。一応隅々まで見渡すが、やはり、あの泥と一体化したようなボロ靴はどこにも見当たらない。
 まさか、あまりの汚さに捨てられてしまったとか……?
 と、またしても健吾の視線の意味に気付いたらしい次郎が、すかさず答える。
「田沢さまの靴でしたら、洗って裏口に干してあります。もう乾いている頃だとは思いますが……でも、その格好には下駄の方がよろしいのでは?」
「下駄?」
 確かに、大島の着流しに兵隊用の編上靴はどう考えても似合わないだろう。
「はい。こちらをお使いください」
 言いながら次郎は、背後から手品のように男物の下駄を取り出し、健吾の前に手早く並べた。どうやら、健吾が外出すると聞いて、あらかじめ用意していたらしい。
 板の減り具合や鼻緒の褪せ方から察するに、どうも新品ではなさそうだ。おそらく屋敷の人間のお古だろうが、かといって、それで健吾が気を悪くすることはなかった。
 そもそも健吾は、食客といっても実質は居候の身分なのだし、何より、この物質難のご時世で、いくら客をもてなすためとはいえ、いちいち新品の日用品を買い求めるのは相当に厳しいと言えるだろう。それなら、屋敷に余っているものを使いまわすのが賢い人間のすることだ。
 ただ、裏側を見ると、左右それぞれの下駄の裏側に「S.Shindo」と英語らしきものが記されているのが読めた。英語はさっぱり読めない健吾だが、ローマ字表記で何と書かれているのかぐらいのことはわかる。
 シンドウ――頭のSについては不明だが、新藤家のものであるのは間違いない。大きさから考えて新藤翁のものだろう。が、だとしても、あの小柄な老人のそれにしてはやや大きすぎる感じもするが。
 とりあえず、下駄をつっかけて外に出る。
 玄関を出ると、すっかり春めいた空気が健吾を包んだ。少し動くだけで肌着の裏が汗ばむほどの、三月の初旬にしてはかなりの陽気だ。
 そんな、春めいた陽光の中を、カラコロと下駄を鳴らしながら健吾は門の方へと足を踏み出した――その時だ。
 不意に背後で、床を踏み鳴らすせわしない足音がして健吾は振り返る。
 この屋敷は、全体がちょうどカタカナのコの字型になっている。北側の内庭を囲むように建てられたそれは全体が二階建てになっており、その中で、健吾が与えられた部屋は南東、コの字で言えば右上の角に当たり、日当たり的にも眺望的にも、屋敷の中で最上の位置にあたっている。建物の南側正面にある玄関から見上げるなら、ちょうど、建物の二階右端にあたる。
 その二階右端の窓から、ただでさえ白い顔をなお一層蒼くした敦が、今にも飛び出さんばかりに上体を乗り出しているのだった。
 一瞬、飛び降り自殺でも図ろうとしているのかと危ぶんだが、どうやらそうではないらしい。ただ純粋に、外の様子を確かめるべく飛び出してきた、そんな印象だ。
 が、裸であるのはまだしも、額に貼りついた半紙の存在に気付かないまま飛び出してきたというのは、常にどこか冷めているところのある敦にはあるまじき狼狽ぶりだ。
 その敦は、健吾と目が合った瞬間、「あっ」という形に口を開くと、長い睫を二、三度瞬かせ、それから、いつもの仮面じみた表情を白い面に繕った。
 その黒い瞳に一瞬浮かんだ失望を、見逃さない健吾ではなかった。
 寝ぼけて夢でも見たか? だとすれば、余程いい夢を見ていたのだろう。
「んだよ、そんなに俺に置いて行かれるのが寂しいのか?」
 自分でもそんなわけはないと自嘲しつつ、わざと茶化すように問えば、
「足音が……あ、いや、何でもない……」
「は?」
 ――足音?
 どういうことだよ、と問い返すべく健吾が口を開いたその時には、しかし、すでに敦は身を起こし、踵を返して部屋の奥に戻ろうとしていた。
 頑なな背中からは、これ以上の会話には応じないという強い意志が伝わってくる。
 その透明な壁を破って、さらに健吾は呼び止める。
「……何だ」
 いかにも迷惑顔で振り返る敦に、健吾はちょいちょいと自分の額を指さすと、次いで、同じ指で敦の方を指した。途端、敦の蒼い顔にさっと赤みが差し、その手が慌てて額の貼り紙を剥ぎ取る。
 ぷっ、と噴き出す声に振り返ると、次郎が、必死で笑いをかみ殺しているのか、不自然なしかめっ面のままふるふると肩を震わせていた。
「言っただろ? 絶対に目につく場所に貼っておくからってよ」
「だ、だからって、あんな……ぷふっ」
「ヤミに行くのか」
 どこか棘のある、冷ややかな声が頭上から二人の会話を断ち切る。窓に目を戻すと、早くも平静を取り戻した敦が、彫像のようにじっと半紙に目を落としている。
「おう。お前も行くか?」
「結構。ああいう埃っぽい場所はどうも駄目なのだ」
 不快、というよりはどこか寂しげに答えると、最後にこちらを一瞥してから、今度こそ敦は階下から伺えない部屋の奥へと消えていた。
「田沢さまのところにいらしたんですか?」
 背後で、次郎が咎めるような口調で問うてくる。ついさっき、いないと言って誤魔化したことを暗に責めているのだろう。
「でも……どうして裸だったんです? いくら寒さが緩んできたとはいえ、まだまだ朝晩は冷えますし……お風邪など召されたら困るなぁ」
「さぁ。何でだろうな」
 大人泣かせの問いに、健吾は何でもない顔で答えると、次郎を後目にさっさと門の方へ歩き出した。
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