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「十枚の金貨を分けるわよ」
アニーが持っていた金貨が入った袋をもったブレアがそう言った。
「全部バンリでよくなーい?」
「分けた方がどちらも気が楽だからな」
ルナがそんなことを言ってきたが俺としてはここで変に優遇されるのは困る。後々面倒なことにもなりかねないからな。
「それなら私とルナが三枚ずつ。バンリが四枚でいいわね」
「それでいいよー」
「いいのか?」
「いいわよ。地位もお金もないのだからこれくらいの施しはしておかないといけないわ」
喧嘩を売ってきているのか素なのか。素だな。でも俺は大人だからな、何も言い返さずに頷いておく。
俺はブレアから金貨四枚を受け取る。
実際の重さはそうでもないがお金の価値の重さはずっしりと来る。初めての金貨はすごいものだ。
「アニー、頼む」
「かしこまりました」
その四枚の金貨をアニーに渡す。
もう俺のメイドなのだからこうすることはおかしいことではないしアニーもそれを望んでいるだろう。
「今日はもう解散か?」
もう日は暮れ始めている。それなりの時間ダンジョンの中に入っていたからな。
「えー!? もっとダンジョン行こうよー!」
ルナが俺に近づいてきたと思ったら俺の腕をつかんでせがんでくる。しかもルナの大きな胸が俺の腕に当たっているから嬉しいが困る。
それを見たブレアがすごい顔をして俺を見ているのは気にしないでおく。
「もう遅いだろ。明日にまた行けばいい」
「えー! ダンジョンで一週間くらいずっといるのは普通だよー!」
「一週間も?」
それはそれで嫌なんだが。一週間も陽の光を浴びれないのはまずい。
こっちの住人は分からないが俺の世界の住人は日光を浴びることで色々と恩恵を受けているからな。
「ね、いいよねー?」
こうグイグイと来られては困るところがある。
「ルナ、バンリは疲れているんだから今日は休ませてあげなさい」
まるで俺以外は全く疲れていないみたいな言い方ではあるが、それは当たりだな。
ダンジョン歴が全く違うのだろう。ブレアとルナは学園に専用ダンジョンがあるのだからかなりの場数を踏んでいるだろうからな。
「うーん、分かったー。それならバンリ、また明日ー!」
「あぁ、また明日な」
ひしひしとブレアから向けられる鋭い視線をどうにかしてほしい。
あれか、ブレアは百合なのか? そうとしか考えられない。
ブレアとルナと分かれ、俺とアニーは二人になった。
「宿に行くか。どこにあるか分からないから案内してくれ」
「はい、お任せください」
アニーの案内で王都にいたときと同じ感じの宿屋に入った。
俺が口を開くよりも早くアニーが宿の人に一部屋借りてその部屋に入る。
弓と剣をテーブルに置いて一息つく。
「バンリ様、紅茶はいかがですか?」
「それならもらおうか」
アニーが出す紅茶は全部高そうな紅茶なんだよな。でも出されたからには飲まないわけにはいかない。
あっ、そう言えば言っておかないといけないことがあったんだった。
「アニー、言っておきたいことがある」
「はい」
「アニーは俺のメイドだよな?」
「その通りです。これより一生をかけてバンリ様のメイドです」
重い。
「昨日まではブレアのメイドで俺に貸し出されていたわけだけど今は俺のメイドだ。だから俺のために俺が渡したお金を使ってくれるよな?」
俺の言葉にアニーはビクッとした。
俺が危惧しているのはアニーが俺に仕えるために自身のお金を使うことだ。それでアニーのお金が無くなるのは違う。
アニーのお金がなくなって稼ぐためにダンジョンとかいう意味不明な状況があり得るかもしれない。
「……私のお金を使ってはダメですか?」
今までこんな風にアニーが言ってくるのは初めてで少しだけ嬉しくなる。
「ダメだ。もし俺にお金がなければいいが、そういう時じゃなければ俺のお金を使ってくれ」
「……本当にダメですか?」
やっぱりアニーは自身のお金を使おうとしていたのか。
俺としてはいいのだが、お金が無くなった時の確認をしておきたい。
「分かった、お金を使ってもいい。でもお金が無くなったらどうするつもりだ?」
「ダンジョンに潜ります」
「いやそれはダメだ。アニーは俺のメイドなんだろ? どうしてダンジョンに潜るんだよ」
「……ですがそうしなければバンリ様に仕えれません」
「俺が言いたいのはアニーがいない間、誰が俺の世話をするんだって話だ」
確かに、と言わんばかりの表情をするアニーが面白くなるが我慢我慢。
「だからこうしよう。俺が手に入れたお金の四分の一をアニーのお給金とする。そうしておけばアニーのお金だろ?」
「……かしこまりました」
ふー、よかったー。確認しておかないとアニーがダンジョンに潜るところだったー。
「今回なら俺が金貨三枚、アニーが金貨一枚。これでいいな?」
「はい、承知しました」
これで俺は有能なメイドを手に入れ、アニーは俺に仕える。お金の件も解決してウィンウィンな状態だな。
ただこれは俺が稼ぎ続けなければいけないということだ。アニーが俺のお世話の質を下げるわけがないからな。
それはそれで生活水準を下げないようになるからいいことだ。
アニーが持っていた金貨が入った袋をもったブレアがそう言った。
「全部バンリでよくなーい?」
「分けた方がどちらも気が楽だからな」
ルナがそんなことを言ってきたが俺としてはここで変に優遇されるのは困る。後々面倒なことにもなりかねないからな。
「それなら私とルナが三枚ずつ。バンリが四枚でいいわね」
「それでいいよー」
「いいのか?」
「いいわよ。地位もお金もないのだからこれくらいの施しはしておかないといけないわ」
喧嘩を売ってきているのか素なのか。素だな。でも俺は大人だからな、何も言い返さずに頷いておく。
俺はブレアから金貨四枚を受け取る。
実際の重さはそうでもないがお金の価値の重さはずっしりと来る。初めての金貨はすごいものだ。
「アニー、頼む」
「かしこまりました」
その四枚の金貨をアニーに渡す。
もう俺のメイドなのだからこうすることはおかしいことではないしアニーもそれを望んでいるだろう。
「今日はもう解散か?」
もう日は暮れ始めている。それなりの時間ダンジョンの中に入っていたからな。
「えー!? もっとダンジョン行こうよー!」
ルナが俺に近づいてきたと思ったら俺の腕をつかんでせがんでくる。しかもルナの大きな胸が俺の腕に当たっているから嬉しいが困る。
それを見たブレアがすごい顔をして俺を見ているのは気にしないでおく。
「もう遅いだろ。明日にまた行けばいい」
「えー! ダンジョンで一週間くらいずっといるのは普通だよー!」
「一週間も?」
それはそれで嫌なんだが。一週間も陽の光を浴びれないのはまずい。
こっちの住人は分からないが俺の世界の住人は日光を浴びることで色々と恩恵を受けているからな。
「ね、いいよねー?」
こうグイグイと来られては困るところがある。
「ルナ、バンリは疲れているんだから今日は休ませてあげなさい」
まるで俺以外は全く疲れていないみたいな言い方ではあるが、それは当たりだな。
ダンジョン歴が全く違うのだろう。ブレアとルナは学園に専用ダンジョンがあるのだからかなりの場数を踏んでいるだろうからな。
「うーん、分かったー。それならバンリ、また明日ー!」
「あぁ、また明日な」
ひしひしとブレアから向けられる鋭い視線をどうにかしてほしい。
あれか、ブレアは百合なのか? そうとしか考えられない。
ブレアとルナと分かれ、俺とアニーは二人になった。
「宿に行くか。どこにあるか分からないから案内してくれ」
「はい、お任せください」
アニーの案内で王都にいたときと同じ感じの宿屋に入った。
俺が口を開くよりも早くアニーが宿の人に一部屋借りてその部屋に入る。
弓と剣をテーブルに置いて一息つく。
「バンリ様、紅茶はいかがですか?」
「それならもらおうか」
アニーが出す紅茶は全部高そうな紅茶なんだよな。でも出されたからには飲まないわけにはいかない。
あっ、そう言えば言っておかないといけないことがあったんだった。
「アニー、言っておきたいことがある」
「はい」
「アニーは俺のメイドだよな?」
「その通りです。これより一生をかけてバンリ様のメイドです」
重い。
「昨日まではブレアのメイドで俺に貸し出されていたわけだけど今は俺のメイドだ。だから俺のために俺が渡したお金を使ってくれるよな?」
俺の言葉にアニーはビクッとした。
俺が危惧しているのはアニーが俺に仕えるために自身のお金を使うことだ。それでアニーのお金が無くなるのは違う。
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「……私のお金を使ってはダメですか?」
今までこんな風にアニーが言ってくるのは初めてで少しだけ嬉しくなる。
「ダメだ。もし俺にお金がなければいいが、そういう時じゃなければ俺のお金を使ってくれ」
「……本当にダメですか?」
やっぱりアニーは自身のお金を使おうとしていたのか。
俺としてはいいのだが、お金が無くなった時の確認をしておきたい。
「分かった、お金を使ってもいい。でもお金が無くなったらどうするつもりだ?」
「ダンジョンに潜ります」
「いやそれはダメだ。アニーは俺のメイドなんだろ? どうしてダンジョンに潜るんだよ」
「……ですがそうしなければバンリ様に仕えれません」
「俺が言いたいのはアニーがいない間、誰が俺の世話をするんだって話だ」
確かに、と言わんばかりの表情をするアニーが面白くなるが我慢我慢。
「だからこうしよう。俺が手に入れたお金の四分の一をアニーのお給金とする。そうしておけばアニーのお金だろ?」
「……かしこまりました」
ふー、よかったー。確認しておかないとアニーがダンジョンに潜るところだったー。
「今回なら俺が金貨三枚、アニーが金貨一枚。これでいいな?」
「はい、承知しました」
これで俺は有能なメイドを手に入れ、アニーは俺に仕える。お金の件も解決してウィンウィンな状態だな。
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