24 / 36
第二十三話
しおりを挟む
え、と戸惑うように肩を揺らして微かに笑い、もう一度、えええ?と声を上げる。
「そんなことで?」
「繰り返し行うこととしては合理的で、びかびかでぎらぎらでごつごつしたものよりか、よっぽど納得出来るんじゃねえの。なんだよぉ、がっかりした?」
「あ、いや、違う。なんて言うか」
頭をがりがりとかく。あは、拓也の表情と声に、やっと明るい笑顔が昇った。
「目から鱗が落ちた!」
少し離れた位置で見ていた勝次と護には、あまり相手の声は勿論、拓也の声も微かにしか聞こえなかったが、拓也が電話の相手に文句を言っていたのは、何となくわかった。それなのに突然あっと言う間に表情が緩み、今は氷が解けたような笑顔で、おうとか成程なとか、明るく会話をしているのが不思議で仕方無くて、二人して首を傾げる。
しまいには、サンキュー!と満面の笑顔で礼を言って電話を切り、携帯電話をズボンの後ろポケットに無造作に突っ込むと、そわそわと時計を見た。黒板の上に掲げられたシンプルな時計は、ホームルームの時間まであと五分を指している。あと五分か、拓也はそう呟き頷くと、軽やかな足取りで教室を飛び出した。
「あ、おい!」
「大丈夫!すぐ帰って来る!」
慌てて追いかけても、もう廊下に拓也の姿は無く声だけが残されて、勝次と護はただただ顔を見合わせて、首を傾げることしか出来なかった。
拓也が走って駆けつけた先は、四階にある光子のクラスだ。他生徒をぬうように避け、光子のいる教室の出入り口で、慌てて止まる。開けっ放しの引き戸にバンと手を置いて、中を覗き込めば、ぎょっとした教室内の生徒が一斉に拓也を見ていた。
「あれっ、みっちゃんの知り合いの二年生?なんでなんで?」
最初にぱっと声をかけてくれたのは、初日に学校で出会ったとき光子の傍に居た夏美だ。その明るい声に、教室内の生徒と同じようにぎょっとしていた光子が、ぱちりとまばたきをする。二人はやはり傍にいて、とても仲が良いことがよくわかった。
「え?柴田さん?」
夏美に目の前で手を振られ、やっと目が覚めた光子が拓也を呼ぶ。また苗字呼びだ。だが今の拓也はそれに苦笑もせず、むしろ気付いてくれた嬉しさに顔を輝かせる。
「光子ちゃん!ちょっとこっち来て!」
こいこいと手を大きく振って招くと、夏美が呆気に取られている光子の背中を両手で押した。ぐいぐいと押してドアの前まで連れて行き、最後にとんと背中を叩いて教室から出す。
目があった拓也をじっと見てから、夏美はにっこりと笑った。
「どーぞどーぞ!」
「ありがとう!」
首を傾げる光子の腕を取り、廊下の窓側に引っ張る。ホームルームが近くなった廊下は、人通りがまばらになっていた。だがドアには夏美がにこにこと立っているし、ちらほらと通る生徒はいるので、拓也は少し周囲を見てから声を潜めて話し始めた。
「光子ちゃん、楽しむことだったんだ」
「え?たのしむ?」
声を潜めても拓也は少々興奮気味で、言葉をうまく順序立てられない。ちっとも話が見えない光子は、ただただまばたきをまた繰り返すだけだが、拓也は気付かないで落ち着こうともせず、頷いて早口でまくしたてる。
早く、早く伝えたい。
「光子ちゃん、俺がはじめて家に行った時にやってたよね、八十八夜」
はい。光子はそんな拓也に押されつつ、頷いた。
「立春から八十八日目は霜が降りなくなるので、種まきなどの目安とされていて……」
「そんでもってお茶の最盛期で、新茶を飲んで楽しむ!光子ちゃんは生垣の茶葉を採って、煎茶を作ったりしてた。この前は端午の節句、柏餅作って俺にもくれたし、父さんにもくれた」
「はあ、そう、ですけど……」
それが何か?拓也の顔は輝いたままだったが、光子にはまだちっとも話が飲み込めない。戸惑う光子にむしろ嬉しそうに笑って、なおも拓也の話は続く。
拓也が笑うところはこれまでも見たことがあるが、今の笑顔は少し幼く見えるほど明るい。
「野菜も育てて、一人になっても森の奴らといい距離を保ったままだ。季節の行事を追いかけて……全部、マサさんや俊三さんの教え?」
「はい。祖父母に季節の行事や庭の手入れ、料理、あと森の子たちのこととか……色々教わりました。不思議な子達には不思議な世界が見えているから、それを邪魔しちゃいけない。私達は四季を感じ、毎日を楽しく健康に過ごす。無理をしない範囲ですけど、明日を気持ちよく迎える為に、とても大事なことだと教えて貰って……」
「はは!真面目だなあ!」
光子の眉がいぶかしげに寄せられて、眉間に少し皺が出来た。拓也にからかわれたと思ったのだろうが、拓也の笑顔には少しの邪気もなく、まだ何を言いたいのかわからない疑問から、完璧な不快の表情をとるに至らなかったようだ。しかし、そろそろホームルームが始まる時間である。不安に思いちらと光子が夏美を見ると、すぐさま時計を見に行って、あと一分ちょっと!と教えてくれた。拓也もそれを聞いてしっかり頷き、すっと背筋を正す。
廊下の窓はうっすらと開いていて、緩やかな風が廊下に流れている。風はふわふわと拓也の髪や光子の髪を揺らし、天気の良い梅雨前の空から、朝の光が差し込む。廊下にはもう生徒が数えるほどしかおらず、学校が動き出す直前の穏やかな一瞬が流れていた。
拓也はやはり、少し幼く見える笑顔を浮かべた。
「贅沢とは言えないけれど、東の神秘と呼ばれた日本文化が生んだ、四季を生活を楽しむ、ささやかな行事や習わし……生活を楽しむこと、これが人喰い鬼の手鏡の封印だったんだよ。千年前から、もしかしたらもっと前から続いてたその生活が、あの森を楽園にして手鏡を守っていたんだ。封印が緩んだのは、マサさんが倒れて、家を数カ月も長い間おろそかにしたから。昔はもっと人がいたけど、マサさんの代で人が凄く減って、空白の期間が出来てしまった。時代の流れだから仕方ないけど、光子ちゃんがいたからまた直ぐに収まったんだよ!光子ちゃんが、マサさんと俊三さんに教えてもらった事を、大事に大事にしていたから」
その時、おい、と声を掛けられて拓也は振り返った。
「あと少しでホームルーム始まるぞ。君、二年生だろ?教室に戻りなさい。鈴木も教室入れ」
「げっ……ちっ」
光子のクラスの担任教諭だ。間もなく時間がくるということは、つまり教師がやってくると気付かなかった。拓也はそのことに正直に舌打ちをうってしまい、当然のようにちっとはなんだ、と光子の担任に睨まれた。やばい。拓也はそれ以上粘ることはせず、素直に自分の教室に帰ることにした。うううともっと話したい気持ちを抑えつつ、光子のほうへもう一度向き直る。
光子の表情は、無かった。
「とにかく!もう大丈夫ってことだから!」
肩をぽんと叩き、階段の方へと走るとちょうどチャイムが鳴り響いた。まずい!そう思いつつ、階段への道を曲がるとき一瞬振りかえった。
光子がまだこちらを見ていた。無表情のままで、ぴしりと背を伸ばして立っている。廊下の窓からは日差しが燦々と降り注いでいて、光子のこちらを真っ直ぐと見る顔が良く見えた。その一瞬の風景は、拓也のまぶたにじんわりと焼き付いた。
「そんなことで?」
「繰り返し行うこととしては合理的で、びかびかでぎらぎらでごつごつしたものよりか、よっぽど納得出来るんじゃねえの。なんだよぉ、がっかりした?」
「あ、いや、違う。なんて言うか」
頭をがりがりとかく。あは、拓也の表情と声に、やっと明るい笑顔が昇った。
「目から鱗が落ちた!」
少し離れた位置で見ていた勝次と護には、あまり相手の声は勿論、拓也の声も微かにしか聞こえなかったが、拓也が電話の相手に文句を言っていたのは、何となくわかった。それなのに突然あっと言う間に表情が緩み、今は氷が解けたような笑顔で、おうとか成程なとか、明るく会話をしているのが不思議で仕方無くて、二人して首を傾げる。
しまいには、サンキュー!と満面の笑顔で礼を言って電話を切り、携帯電話をズボンの後ろポケットに無造作に突っ込むと、そわそわと時計を見た。黒板の上に掲げられたシンプルな時計は、ホームルームの時間まであと五分を指している。あと五分か、拓也はそう呟き頷くと、軽やかな足取りで教室を飛び出した。
「あ、おい!」
「大丈夫!すぐ帰って来る!」
慌てて追いかけても、もう廊下に拓也の姿は無く声だけが残されて、勝次と護はただただ顔を見合わせて、首を傾げることしか出来なかった。
拓也が走って駆けつけた先は、四階にある光子のクラスだ。他生徒をぬうように避け、光子のいる教室の出入り口で、慌てて止まる。開けっ放しの引き戸にバンと手を置いて、中を覗き込めば、ぎょっとした教室内の生徒が一斉に拓也を見ていた。
「あれっ、みっちゃんの知り合いの二年生?なんでなんで?」
最初にぱっと声をかけてくれたのは、初日に学校で出会ったとき光子の傍に居た夏美だ。その明るい声に、教室内の生徒と同じようにぎょっとしていた光子が、ぱちりとまばたきをする。二人はやはり傍にいて、とても仲が良いことがよくわかった。
「え?柴田さん?」
夏美に目の前で手を振られ、やっと目が覚めた光子が拓也を呼ぶ。また苗字呼びだ。だが今の拓也はそれに苦笑もせず、むしろ気付いてくれた嬉しさに顔を輝かせる。
「光子ちゃん!ちょっとこっち来て!」
こいこいと手を大きく振って招くと、夏美が呆気に取られている光子の背中を両手で押した。ぐいぐいと押してドアの前まで連れて行き、最後にとんと背中を叩いて教室から出す。
目があった拓也をじっと見てから、夏美はにっこりと笑った。
「どーぞどーぞ!」
「ありがとう!」
首を傾げる光子の腕を取り、廊下の窓側に引っ張る。ホームルームが近くなった廊下は、人通りがまばらになっていた。だがドアには夏美がにこにこと立っているし、ちらほらと通る生徒はいるので、拓也は少し周囲を見てから声を潜めて話し始めた。
「光子ちゃん、楽しむことだったんだ」
「え?たのしむ?」
声を潜めても拓也は少々興奮気味で、言葉をうまく順序立てられない。ちっとも話が見えない光子は、ただただまばたきをまた繰り返すだけだが、拓也は気付かないで落ち着こうともせず、頷いて早口でまくしたてる。
早く、早く伝えたい。
「光子ちゃん、俺がはじめて家に行った時にやってたよね、八十八夜」
はい。光子はそんな拓也に押されつつ、頷いた。
「立春から八十八日目は霜が降りなくなるので、種まきなどの目安とされていて……」
「そんでもってお茶の最盛期で、新茶を飲んで楽しむ!光子ちゃんは生垣の茶葉を採って、煎茶を作ったりしてた。この前は端午の節句、柏餅作って俺にもくれたし、父さんにもくれた」
「はあ、そう、ですけど……」
それが何か?拓也の顔は輝いたままだったが、光子にはまだちっとも話が飲み込めない。戸惑う光子にむしろ嬉しそうに笑って、なおも拓也の話は続く。
拓也が笑うところはこれまでも見たことがあるが、今の笑顔は少し幼く見えるほど明るい。
「野菜も育てて、一人になっても森の奴らといい距離を保ったままだ。季節の行事を追いかけて……全部、マサさんや俊三さんの教え?」
「はい。祖父母に季節の行事や庭の手入れ、料理、あと森の子たちのこととか……色々教わりました。不思議な子達には不思議な世界が見えているから、それを邪魔しちゃいけない。私達は四季を感じ、毎日を楽しく健康に過ごす。無理をしない範囲ですけど、明日を気持ちよく迎える為に、とても大事なことだと教えて貰って……」
「はは!真面目だなあ!」
光子の眉がいぶかしげに寄せられて、眉間に少し皺が出来た。拓也にからかわれたと思ったのだろうが、拓也の笑顔には少しの邪気もなく、まだ何を言いたいのかわからない疑問から、完璧な不快の表情をとるに至らなかったようだ。しかし、そろそろホームルームが始まる時間である。不安に思いちらと光子が夏美を見ると、すぐさま時計を見に行って、あと一分ちょっと!と教えてくれた。拓也もそれを聞いてしっかり頷き、すっと背筋を正す。
廊下の窓はうっすらと開いていて、緩やかな風が廊下に流れている。風はふわふわと拓也の髪や光子の髪を揺らし、天気の良い梅雨前の空から、朝の光が差し込む。廊下にはもう生徒が数えるほどしかおらず、学校が動き出す直前の穏やかな一瞬が流れていた。
拓也はやはり、少し幼く見える笑顔を浮かべた。
「贅沢とは言えないけれど、東の神秘と呼ばれた日本文化が生んだ、四季を生活を楽しむ、ささやかな行事や習わし……生活を楽しむこと、これが人喰い鬼の手鏡の封印だったんだよ。千年前から、もしかしたらもっと前から続いてたその生活が、あの森を楽園にして手鏡を守っていたんだ。封印が緩んだのは、マサさんが倒れて、家を数カ月も長い間おろそかにしたから。昔はもっと人がいたけど、マサさんの代で人が凄く減って、空白の期間が出来てしまった。時代の流れだから仕方ないけど、光子ちゃんがいたからまた直ぐに収まったんだよ!光子ちゃんが、マサさんと俊三さんに教えてもらった事を、大事に大事にしていたから」
その時、おい、と声を掛けられて拓也は振り返った。
「あと少しでホームルーム始まるぞ。君、二年生だろ?教室に戻りなさい。鈴木も教室入れ」
「げっ……ちっ」
光子のクラスの担任教諭だ。間もなく時間がくるということは、つまり教師がやってくると気付かなかった。拓也はそのことに正直に舌打ちをうってしまい、当然のようにちっとはなんだ、と光子の担任に睨まれた。やばい。拓也はそれ以上粘ることはせず、素直に自分の教室に帰ることにした。うううともっと話したい気持ちを抑えつつ、光子のほうへもう一度向き直る。
光子の表情は、無かった。
「とにかく!もう大丈夫ってことだから!」
肩をぽんと叩き、階段の方へと走るとちょうどチャイムが鳴り響いた。まずい!そう思いつつ、階段への道を曲がるとき一瞬振りかえった。
光子がまだこちらを見ていた。無表情のままで、ぴしりと背を伸ばして立っている。廊下の窓からは日差しが燦々と降り注いでいて、光子のこちらを真っ直ぐと見る顔が良く見えた。その一瞬の風景は、拓也のまぶたにじんわりと焼き付いた。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる