S/T/R/I/P/P/E/R ー踊り子ー

誠奈

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第27章    All for you

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 そして今……



 俺は異国の地へと続く空の上にいる。

 勿論、俺の隣には翔真がいる。


 この先に待ち受けるであろう苦難に、不安ばかりを募らせて行く俺の肩を抱き寄せ、人目を避けるようにして俺の頬にキスをする。


 たったそれだけのことで、不安は期待へと変わるのだから、不思議だ。



 「なあ、翔真? ずっと俺の傍にいてくれるか?」


 この先、何があっても、ずっと……



 「それは……分かんねぇな」
 「は? なんだよそれ……」
 「だって考えてもみろ、大体いつも俺から離れて行くのはお前の方だろ?」
 「そ、それは……否定しないけど……」


 ったく、痛いとこ突きやがるぜ……


 「……んな顔すんな。ほら、顔上げろ」

 俯いてしまった俺の顔を、翔真の両手が包み込む。

 「いいか、智樹。俺はお前から絶対逃げないし、何があっても離れるつもりはねぇ。例えお前が俺から離れたとしてもな?」


 翔真……


 「ずっと待っててやるから。だってお前の帰る場所は、俺の腕の中しかねぇだろ?」


 違うか?


 と問われ、俺は首を横に振って答える。


 そうだ、俺の行く先にはいつも翔真がいる。
 
 それに、時には兄弟のように、また時には親のように、支え見守ってくれる人達がいる。


 皆、俺が立ち止まりそうになった時、いつだってその大きな愛で足元を照らしてくれる。


 だから俺は生きていける。






 だから俺は今日も踊る……




 眩いスポットライトの下、


 蝶が鱗粉を撒き散らすように汗を飛ばし、



 蝶が羽根を羽ばたかせるように……







 俺は踊る…





 翔真と……



 俺を許し、至上の愛で包んでくれた人達のために、







 俺は踊り続ける。







 焼け付く程熱くて、眩いスポットライトの下で……
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感想 1

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みんなの感想(1件)

野瀬 さと
2021.11.30 野瀬 さと

完結おめでとうございます!
何度も何度も訪れる危機や、そして離別。でも一貫したテーマは智樹自身の成長だったんではないでしょうか。自分を認め、自分を理解し、その上で誰かを愛することがやっとできる。最初のかけ違えたボタンから、大きく人生が変わってしまったけども、流されることしかできなかった智樹が最後にステージに戻ってこられて本当に良かったと思いました。
お疲れさまでした!!

解除

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