至って真面目で平凡で

三日

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社交界デビュー・スタート

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会場につくと、ドレスやタキシード、スーツとに身を包んだ色とりどりの人達が賑わっていた。

「やぁ、アルトにエカテリーナ!それと、  君は、ミノちゃんかい?
朝は大変だったね!僕も実は、あの場にいたんだ。僕は、ミント・ガナッシュだよ。よく皆から美味しそうな名前だって言われるけど、よろしくね!」

「はじめまして、朝は失礼しました。ミノ・ブランディッシュです。以後お見知りおきを」

初めて、ちゃんとした挨拶をここに来てからした気がする。
因みにミント様はチェックのダークブラウンのスーツ。

「ふーん…ミノちゃん。君は、可愛らしい。こりゃ、兄さんも大変だ。納得。 そうだ、僕のこともこれから頼ってね!ダンスも一緒に踊ろうよ!」

「ミント君、兄の前で妹を口説くのはやめてくれないか?
でも、色々と世話になると思う。よろしくな。」

「お兄様のお許しが出た!うそ、以外。ーアルト君、いいのかい?」

「誰もお前にやるとは、言ってない。ミノは、僕のものだ。ミノに悪い虫がつかないようにお願いしているのさ。
ミントがもし、そうなら容赦はしないから安心して。ミノ。お兄様が守ってあげる。」

「私も居ますわ。ミノさんは、私の妹も同然ですわ。何かあったら、言ってくださいまし。私の方が同性として何かと相談しやすいでしょう?」

「あははっ。2人とも何か恐い。目が恐い。こんな、お母様とお父様がいると大変だねーミノちゃんも。じゃあ、僕は優しいお兄さんってことで!」

「いや、俺が本当の兄だ!」

「私だって、その、お姉様、でしてよ。」
エナお姉様が少し顔を赤くしながら、主張する。色々、考えてるのね。お姉様、かわいい。照れですわね。

そういうと、3人は、お互いに笑いあった。私も暖かい空気に包まれた気がした。リゼは、何この茶番劇と思っていた。

すると、「ミノー!」

「ミハエル!」

能力判断テストの時に知り合った、ミハエルがいた。

「ミハエル!ステキね。似合ってるわよ。」

「ありがとう!ミノも妖精みたいで、か、かわいいよ!」

私達は、お互いに両手を繋ぎ笑みを浮かべた。
ミハエルは黒のスーツだ。かっこいい!


「お兄様ー。お姉様ー。いいんですかー?」と、ミント。
「私は応援するわ。」と、エカテリーナ。
「ちょっと、行ってくる。」と、アルト。


「やぁ、こんばんわ。ミノの兄。アルト・ブランディッシュです。」

「こんばんわ。ミハエル・カールトンです。ミノさんと今日友達になりました。よろしくお願いいたします。」

「よし!合格。ミノを頼む。行ってよし。」

「はい!行こう。ミノ!」
「うん。じゃあ、お兄様。私は、ミハエルと友達作りにいってきます!エカテリーナお姉様とガナッシュ様によろしくお伝えくださいませ。」

アルトは、心のなかで大丈夫。大丈夫。と言い聞かせ、妹を見送るのだった。あんな屈託のない笑顔の2人を前では、何も出来ないアルトだった。

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ミント・ガナッシュ 4年
髪色と瞳は、もちろん、ミントカラー。ミントアッシュ。
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