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おわり
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「私を選ばなかった事きっと後悔するんだからね」
ヨンが笑いながら俺の頬に触れる
今でも思い出す
あと時ヨンの手を取っていたら?
今が不幸なわけじゃない
「結婚してどれぐらい経つかな?」
隣で洗濯を畳んでいる奏に何気なく聞いてみる
「何年?10年ぐらいかな?」
「そんなに経つかな?」
子供はいない
子供は出来ればいいけどいなくてもいい
神様に任せよう
2人でそう話した
2人とも特別子供が欲しいわけじゃなかったけどいればもっと楽しかっただろうか?
「どうしたの?」
「え?なんで?」
「幸せだなと思って」
「嘘 そんな顔じゃなかったよ」
奏が笑いながら畳んだ洗濯を持って立ち上がった
その手を引いて体を寄せる
「もうせっかく畳んだのに」
奏が笑いながら俺の横に座り直す
あれ?
奏と結婚したっけ?
あれ?
俺って何歳だっけ?
あれ?
この部屋?俺の部屋か?
あれ?
あれ?
あれ?
一瞬目の前が暗くなったあと火花が散った
頭の中が熱い
何かがおかしいと思っても何がおかしいのかわからない
顔をさわる
頭ではさわっているのにさわっている指先の感覚がないから手のひらを見つめる
「どうしたの?」奏が俺の顔を見る
奏ってこんな顔だったか?
「何?」奏が不思議そうな顔をする
「この部屋 俺たちが住むにはいい部屋すぎない?あの絵どうしたの?」
「何言ってるのよ 宝くじ当たったの忘れたの?」
そんな幸運が俺に訪れるはずがない
「体の向き変えますね」
ベテラン看護師と若い看護師がマイロの体をヨイショと転がす
「またご飯の時間に来ますね」
ベテラン看護師がマイロのよだれを拭きながら微笑んだ
マイロは目を閉じたままピクリとも動かない
「あの患者さんまだ若いのに四肢麻痺なんて可哀想ですね」
「そうね」
「生まれつきですか?」
「あまり詳しくは知らないけど何度も頭に強烈な電気を流したのが原因らしいわ」
「なんでそんな事 誰が?」
「なんでもお爺さんが科学者?だったらしいわよ」
「酷いですね」
「でも案外何もわからずに生きているって楽かも知れないわよ」
「どういう事ですか?」
「だって働かなくていいし食べるものも着る服だってなんでもいいんだもの それにたまに微笑んでるのよ きっといい夢見てるのよ」
若い看護師は「そうかも知れませんね」と曖昧に返事をしてマイロの病室を振り返る
本当にそれで幸せなのかな?
ヨンが笑いながら俺の頬に触れる
今でも思い出す
あと時ヨンの手を取っていたら?
今が不幸なわけじゃない
「結婚してどれぐらい経つかな?」
隣で洗濯を畳んでいる奏に何気なく聞いてみる
「何年?10年ぐらいかな?」
「そんなに経つかな?」
子供はいない
子供は出来ればいいけどいなくてもいい
神様に任せよう
2人でそう話した
2人とも特別子供が欲しいわけじゃなかったけどいればもっと楽しかっただろうか?
「どうしたの?」
「え?なんで?」
「幸せだなと思って」
「嘘 そんな顔じゃなかったよ」
奏が笑いながら畳んだ洗濯を持って立ち上がった
その手を引いて体を寄せる
「もうせっかく畳んだのに」
奏が笑いながら俺の横に座り直す
あれ?
奏と結婚したっけ?
あれ?
俺って何歳だっけ?
あれ?
この部屋?俺の部屋か?
あれ?
あれ?
あれ?
一瞬目の前が暗くなったあと火花が散った
頭の中が熱い
何かがおかしいと思っても何がおかしいのかわからない
顔をさわる
頭ではさわっているのにさわっている指先の感覚がないから手のひらを見つめる
「どうしたの?」奏が俺の顔を見る
奏ってこんな顔だったか?
「何?」奏が不思議そうな顔をする
「この部屋 俺たちが住むにはいい部屋すぎない?あの絵どうしたの?」
「何言ってるのよ 宝くじ当たったの忘れたの?」
そんな幸運が俺に訪れるはずがない
「体の向き変えますね」
ベテラン看護師と若い看護師がマイロの体をヨイショと転がす
「またご飯の時間に来ますね」
ベテラン看護師がマイロのよだれを拭きながら微笑んだ
マイロは目を閉じたままピクリとも動かない
「あの患者さんまだ若いのに四肢麻痺なんて可哀想ですね」
「そうね」
「生まれつきですか?」
「あまり詳しくは知らないけど何度も頭に強烈な電気を流したのが原因らしいわ」
「なんでそんな事 誰が?」
「なんでもお爺さんが科学者?だったらしいわよ」
「酷いですね」
「でも案外何もわからずに生きているって楽かも知れないわよ」
「どういう事ですか?」
「だって働かなくていいし食べるものも着る服だってなんでもいいんだもの それにたまに微笑んでるのよ きっといい夢見てるのよ」
若い看護師は「そうかも知れませんね」と曖昧に返事をしてマイロの病室を振り返る
本当にそれで幸せなのかな?
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