スキルソード(だった何かの)オンラインゲームをノンビリ楽しむ(予定だった)話。

ユニー

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第37話 かわいい子にはダンジョンを。

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クリッとした愛らしい丸いスライムは二人の女性に揉みくちゃにされていた。

名前:『名前を決めてください』
種族:スライム
系統:HPポーション
サポート:指定された間隔、タイミングで回復支援をする。
説明:人工生命によって生み出された魔法生物、自然界で偶発的に生まれたスライムとは違い、自我を持ち、主人の隷属を本能的に優先する。
   また、多種多様に進化する可能性がある。

出てきた説明画面に頭を痛めた。
「はぁ一先ず、名前を決めるか・・・ポリムでいいか。」
「その心は?」
「ポーションスライムの省略して語呂が良いようにした。」
「良い感じ。」
「ポリム」
と呼ぶと、名前のがポリムとなり、少し項目が増えた。

名前:ポリム
種族:スライム
系統:HPポーション
主人:カキヤ
サポート:指定された間隔のタイミングで、攻撃と回復支援をする。
説明:人工生命によって生み出された魔法生物、自然界で偶発的に生まれたスライムとは違い、自我を持ち、主人の隷属を本能的に優先する。
   また、多種多様に進化する可能性がある。
攻撃:体当たりLv1
魔法:ヒールLv2(固定)リフレクトLv0(固定)ドレクトLv0(固定)
特殊:状態変化Lv3 雑食Lv13
 
魔法リフレクトは、スタミナ回復の魔法であり、ドレクトは解毒魔法である。
時たま、スタミナポーションや解毒ポーションを入れたときもあったから、そうのせいなのか・・・。
どうやら、使っていた癖がそのまま出てくるらしい。
また、HPやスタミナは雀の涙ほどしか無く、即戦いに向かない。
一先ずは後方で見物させる。
それから成長した後に、どう戦わすか考えたら良いだろう。
だが、此処で心配なのは、『 多種多様に進化する可能性がある。 』の1文である。
正直言って怖い。

さて、
「ポリム」
と、もう一度言うと、ぽよんと飛びはね、そのまま俺の後ろに隠れた。
『あ!』
女性二人が驚いたような、残念なような声が聞こえた。
「二人ともいい加減にしろ、物凄い振動が足元から伝わっているぞ。」
ポリムが俺の足下を掴みガクブルと震えている。
『・・・』
二人ともショボンとした表情になる。
腰を下ろしポリムを撫でてやる。
に三回撫でると震えは収まり、落ち着いたようだ。
ただこのままでは、周囲の目線で再び同じ事が起きる可能性がある。
そんなことを考えていると、ポリムの姿が何時もの瓶の姿に変わった。

ポリムの瓶
 必要なとき必要な場面で、ポリムを召還できる。

おおお・・・何という有り難い機能・・・大いに助かる。
色んな意味で。

「ポリム。怖かっただろうな、怖かっただろうな。怖かっただろうな。」
何時もの自爆男が地雷原に突入し、物の見事に自爆した。
「はぁはぁはぁ・・・。ダイト、錬金術を早急に覚えなさい。」
「はぁはぁはぁ・・・。ダイト、雷魔法を早急に覚えるんだよ。」
ボロボロになった、ダイトに女性二人が交渉していた。
『返事は!』
「ふぁい!」
『宜しい!』
俺の手の中にある瓶が震えているのは、きっと気のせいだ。

その後、ダイト達の拠点から物の整備のため自分の拠点に移動した。
「相棒が出来ました。」
と言って、バスさん、ファルさん、アルにポリムを見せた。
ご両親は少し引いたが、好奇心旺盛な息子さんは恐る恐るポリムを触った。
「うぁあ。プヨプヨして気持ちいい!」
その一言から、ご両親もさわりその感触の気持ちよさに驚いていた。
「しかしどうやって手に入れたのですか、巷には見たことも無い色したスライムのようですが・・・」
初めは戸惑っていたバスさんも、落ち着いてきて質問してきた。
「長年使っていた瓶にポーションが入ったまま、こうなったわけでして、俺にもよく解りません。」
人体魔法の説明をばっさり省略するとこういう回答になった。
そして、あることを思いついた。
「結構時間が経ったけど、アルの薪割りはどんな状態ですか?」
時たま時間があるときに話は聞いていた。
初めのうちは、覚束無い薪割りであった、と聞いていた。
「ん?そうだな、目を離しても出来るようには成った感じですな。」
「なら充分ですね。」
「む・・・まさか・・・」
「無論、条件は付けますよ。」
そう言って、ポリムと戯れる二人に近づいた。
「何か物凄く仲良しになったな。」
「うん!」
元気に返事をするのは変わりが無かった。
ポリムに触りあるメッセージを送る。
すると、ポリムからメッセージが送り返された。
「アル、お父さんから話は聞いた。条件を満たしたら、初心者ダンジョンで冒険することを認めるよ。」
「本当!?」
一気に喜びを爆発させた。

反対に心配そうに見るのはご両親であった。
「第一の絶対条件、まず初心者ダンジョンのみで行うことだ。」
「うん!」
「次の条件、ポリムを必ず連れて行くことだ。」
「ポリムを?」
「ああ、ポリムは簡単な体当たり攻撃が出来るし、その上で体力とスタミナの回復魔法も使える。」
「ポリム凄い!」
それを聞いた、ご両親は安堵した。保険付きであれば安心が出来るからだ。
「ポリムを連れて行く上での条件がある。」
「何?」
「町中でポリムを連れて歩かないこと、ポリムを欲しがるキャラが奪いに来る可能性があるから必ず瓶の姿にしておくんだ。」
「解った。」
折角出来た相棒を奪われないように決意をした目をしていた。
「ポリムを出すときは、ダンジョンの中だ。また瓶に戻すときはダンジョンから出る前に、必ず行うんだ。」
「え。」
「いつキャラの視線あるか解らないからな。一度でも見られたらお終いだ。」
「お終いって・・・」
「ダンジョンに行くことも冒険をする事もお終いと言うことだ。」
「解った。」
少し戸惑いがあるが、理解したようだ。
「あとは、ポリムがお腹が空いたときは、モンスターから落としたアイテムを食べさせて欲しい。雑食だから、何でも食べるはずだ。」
「うん。」
「利益が下がるかもしれないが、宜しく頼むぞ。」
「わかった!」
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