一族に捨てられたので、何とか頑張ってみる。

ユニー

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3 王都

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 馬車から降り、通されたのは謁見の間に通じている待合室であった。

 出されている、お茶とお茶請けは中々よく、五本の指の一つに入った。

 待合室には俺とこの部屋を切り盛りしているメイドさんの二人きりだ。

 「なかなかの物で、」

 「ありがとうございます。」

 「しかし残念だな、ショルダーソードを持っているのがダダ解りだよ。」

 衝撃を受けたように固まった。

 「本当に残念だね、ハルストモリアさん。」

 っとある一定方向に声を掛けた。

 すると、その方向からハルストモリアさんが出て来た。

 「さすが、魔境生存者・・・と言った所でしょうか、因みにどのように解りましたか?」

 気になるようで、聞いてきた。

 「それは秘密だ。簡単に手の内を教えたら面白くない。」

 笑顔で返したら笑顔で応じられた。

 「彼女もランキングでは上位なのですが、トップを付けてみましょうか?」

 「ほぉ・・・なかなかレベルが低い・・・。」

 ここでピリッと空気が変わった。

 「だから、ダメなんだよ、このぐらいで気配を変えたら、魔境では」

 そう言ってから、ハルストモリアの背後を取り、

 「死ぬよ。」

 「御見それしました・・・。」

 この王宮の中ではハルストモリアさんがランキングを付ける方の人間だ。

 その人が簡単に後ろを取られると言う事の意味を理解ていた。

 この会話でずっとそばにいたメイドさんは石に成っていた。

 *

 「実力も分かった事だし、詰めの話をしようか。」

 この先にあるのは単なる報告会、本当の交渉は今この場だ。

 「私でよろしいので?」

 「ええ、美味しいお茶のお代りを。」

 「は・・・はい。」

 もう一つ減点かな。

 ハルストモリアさんも怖い目つきで見ているよ。

 「陛下は何を求めているので?」

 「そうですね、先ずは技術です。飛行艇の投資は物資運搬の効率化だけではない目的が有ります。」

 「上空戦力ですね。確か王国では天空四騎士のみでしたね。」

 天空四騎士、かつて会った竜侯騎士団、他の公爵が持っている、グリフォン(モドキ)を操る獅鷹騎士団、ライチョウ(モドキ)を操る天雷騎士団

 そして、ペガサス(モドキ)を操る白翼騎士団

 それぞれ、管理が難しく頭数も少ないが、それでも数多くの外敵から守っている守護者達であった。

 「‘のみ’ですか、確かにそう言えばそうです。他国との比較すると確かに我が国は多い方ですが、魔境の事を考えると確かに少ないですね。」

 そう、天空四騎士と言えども魔境や魔物の掃討戦に駆り出されやすい、機動力がとても魅力的なのだ。

 「飛行艇はそれに補える力があると?」

 「そこは懐疑的です。あくまで切っ掛けとなれば良いと言う意味で投資をしていました。」

 「しかし、俺が造った航空機は、その力があると思ったのか。」

 「その通りです。」

 「けど、これは不可能だと言う事も知っているはずだ。そうだろ?」

 頷いてきた。

 「その通りです。我々にはそれを生み出すための素材、材料の調達が出来ません。」

 *

 お茶を一口入れる。

 仄かな香りが気持ちを落ち着かせてる。

 「従来素材での開発は、現在辺境伯領で行っているのは存じております。我々が欲しいのは飛天結晶の方です。」

 ほぉ・・・そこを知っていたか・・・。

 「なるほど・・・飛行結晶よりも質が高い飛天結晶に目を付けたか・・・。」

 魔導士の努力でどうにかなるかもしれない分野だ、確かに乗り気になるな。

 「どうでしょうか?」

 「此処で俺が首を振っても、出来るかどうか解らんぞ?」

 「それはどういう事で?」

 もう一口お茶を含んだ。

 「余り手札を切りたくないが、俺は特殊な属性を持っている。その属性を持って飛天結晶を生み出した。その再現が可能かどうかが解らん。」

 「つまり、単独で飛ぶ魔法が飛天結晶を生み出す要素っと言う事ですか?」

 残念、複合魔法だか、ここで指摘する必要はない。

 「魔導会と言ったか?出来そうか?」

 「残念ながら無理ですね。かなり人と時間を与えていますが成果は出ていません。」

 ここで金と言わないのは、かなり使っているか、使っていないかのどちらかであるが、前者だろうな。

 「さっきも言った通り、生き残るための手札の一つだ、公表する気はない。」

 「では、飛天結晶を王家が買い取ると言うのであればどうでしょうか?」

 カップに残ったお茶を飲み干し、

 「良いだろ、ただし半年に一個だ。これ以上は妥協をする気はないぞ。」

 少し目をつむり・・・考えて後に、

 「解りました、それで十分です。因みに一年で二つ出来上がると言う認識でよろしいので?」

 「一つ出来上がったところで、我慢できるのか?」

 「それは無理ですね。」

 そう、にこやかに笑っていた。
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