勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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ドラゴン討伐

33.待ち伏せ

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「やはり待ち伏せはしていたか」

 たった数人、物陰に隠れていた。だが、迷彩などは全くされておらず、鎧によって見えていた。
 俺みたいな者なら、一発で気付くだろうが、この世界の者達は気付くかどうかも怪しい。実際に隣にいたトルゥは気付いてなかった。

「この場をどうやって切り抜けるの?」
「そのまま正面突破だ。奴らも俺らを待ってくれているみたいだしな」

 武器を構え、走り出す。両籠手に生成したロングソードを構えながら、飛び出した兵士を一人一人斬り伏せていく。人数は確認しただけでは数名だが、まだ奥に入る可能性も否定出来なかった。
 何かが刺さる音が周囲へと響き、そして彼らを追い詰めていく。

「流石に隠れる場所は多いな」

 先程から太い木々の所に隠れる者や、草などに身を潜める者もいた。うまく活用すれば、奇襲も上手くいくだろう。

「これで最後か・・・」

 最後の兵士を斬り、静止する。その場には血が辺りを染める程だった。
 これ以上は気配などや、目から見える範囲には誰もいなかった。

「ここ一帯はもういないみたいだな」
「奥に何かいるみたい」

 指の方角には何やら後退する人影の姿が見えた。
 待ち伏せに失敗したのだ。後退するのは基本だ。だが、俺の中に違和感が生まれた。

「まるで俺らを誘ってるようだな」
「どうするの・・・」
「追うしかない。例え、誘っていてもだ」

 その方角へと向かってる時だ。突如と空に煙が上がり、焦げ臭い匂いが辺りを漂わせた。

「俺らを窒息死させるつもりか・・・」
「それなら、ここ一帯を燃やすはずよね」

 だが、燃えているのは奥だ。焦げ臭い匂いは風によってこちらへと流れてきているのだ。
 誰かが奥で戦っている。そう結論するしかなかった。

「俺ら以外に誰かが戦っている・・・」
「それって、私達以外に既に着いてるって事よね」
「そうなるな。急ごう」

 煙のする方角へと突き進んだ。
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