勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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王都異変

74.幹部との再戦

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 日本を意識したような姿、それにあの刀は相当な切れ味に仕上がっている感じがする。タイミングよく魔法の効果は切れている。ここをどうやって切り抜けるかだが、

「そなたが来ぬなら……私から行かせてもらう」

 最初の1歩だけで地面にめり込むほどの勢いでこちらに来る。その一撃をチェーンブレードで受け止めるが、一撃が重い。
 相手が後ろへと下がった時、補助魔法『スピーダー・スピン』と風魔法『サイクロン・ソードマルス』を発動させる。
 『スピーダー・スピン』は『スピーダー・ジャンプ』がジャンプと多少のスピードアップだとしたら、これはその逆の効果である足の速さを早くする中級魔法となる。まだ効果時間はあっだが、スピンへと上書きさせた。
 『サイクロン・ソードマルス』は衝撃波系の攻撃を可能とする魔法だ。初級魔法の上位に入る魔法と言われているが、疾風の刃がただ単に飛ばせるだけの魔法だ。だが、威力は人によって異なるので使い方次第では中級レベルまで上がる。

「ここは俺が引き受けるから、トルゥとベラニアは先に正門奪還を目指してくれ」
「彼女相当強いみたいだけど……」
「リーネが助っ人に来るまでの間、粘ればいい。お前らはさっさと行ってくれ」

 2人は承諾し、正門へと向かって行った。魔法の効果時間は大体20分程度、それくらいの時間あればリーネは来るであろう。
 だけど、問題が一つ生まれる。彼女がどこまでの強さと属性による攻撃が得意かだ。俺は初めて相手するし、彼女の情報を知らない。
 だが、勇者との修行得て俺も強くはなっている。工夫次第では長期戦も可能だろう。

「2人は逃したが貴様だけはここで仕留めてみせる」
「ここで魔王軍幹部とのリベンジ戦だ。俺もそう簡単にはやられはしない」

 俺は左をツインソードに切り替え、それと同時に両者が走り出す。剣と刀、双方の武器がぶつかり合う。
 チェーンで攻撃しながらチェーンの一部に反射魔法『魔法反射』をいくつか展開させる。
 ツインソードで火炎爆破系魔法『フレアバーン』を使用し、チェーンへと何発か放つ。魔法反射でそれが屈折するかのようにセイランへと飛んでいく。
 セイランが刀でフレアバーンを斬った時に爆破、そしてそれが次々と彼女へと飛んでいく。

「……あの一瞬だったがもしかしたら全て斬られているかもな……」

 フレアバーンを全て反射してからチェーンを戻す。その時、煙からはセイランはほぼ無傷で歩いてくる。どうやら全てのフレアバーンを斬り落としたようだった。
 彼女に有効な魔法は……ないに等しいか…。あのスピードと目はどんなに早い攻撃だったとしても避けられるだろう。あの攻撃では全て切り落としていた。それこそ彼女の本当の意味で強さを見せたかもしれない。

「こんな攻撃を仕掛けてくるとは……少し予想外でした。ですが、茶番はここまでです」

 彼女は殺気に満ちた瞳をこちらへと向けながら小さく微笑んでいた。
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