勇者として召喚されたはずだけど、勇者として歓迎されませんでした

くノ一

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戦後の里

100.宴に行く前

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 その後教室へと戻ってから生徒達に色々と教えた。そうこうしているうちに夕方へとなろうとしていた。

「はい、ここまでです。皆さんいい勉強になったでしょう。気を付けて帰って下さいね」

 ナルミが声をかける。この時間帯になるとこの子達は家へと帰るのだろう。ナルミの言葉に従い、生徒達は俺に一礼をした後、次々と教室を去って行く。
 懐かしい光景にも思えた。全員が外へ出たあと、ナルミがこちらへと来て、

「本日はありがとうございました。また機会あればよろしくお願いしますね」

 それだけを俺に言ってからその場を後にした。この後はテラスに向かうのだが、その前に寄りたいところがある。
 ここの近くに魔法店がある。そこで今回消費したポーション類と何かあれば強化アクセサリーを購入しようと考えていた。
 半分以上の金銭は王都に置いてきているが、それでも数金貨程度はある。

「何かあればいいかな」

 アクセサリーは主にスレイラに装着させるようで買うのだが、魔力消費軽減系のアクセサリーあれば全員分は買っておきたい。
 学校を出た所で、帰りの道にある魔法店へと向かう。以外と普通の民家で変わりないのだが、看板を見過ごしていたら魔法店とは普通に気付かない。
 見えてきた所で中へと入る。

「いらっしゃいなの」

 すると中には二頭身程の小柄な少女がいた。この子はこの魔法店で働いてるのだろうか。それにしても本当に10歳児にしか見えない。
 ポーション類を一つ一つ確認をしてはそれを彼女の前にへと置いていく。

 疲労薬×2
 ポーション×6
 マナポーション×12

 これくらいあれば十分足りるだろう。強化薬も置いてあるが、それは魔法で補えるので買わない。これだけでも既に500銀貨は超えるので、とりあえず購入する。

「毎度あり~」

 購入したポーション類の試験管を腰のポーチにしまったりしていく。その後、アクセサリー等を見ていく。
 まあ、それでもアクセサリー買う金はあるから一つ一つ効果を確認しながら選んでいく。
 『魔力補佐+1』『物理防御+2』『魔法攻撃+1』などが置いてある。形も様々な故に効果も種類が多い。

「『獲得経験値(小)』もあるのか」

 経験値も大事だが、この世界ではほぼ無意味に近い。ドMとかがやるもんだろうな。普通は気付かずに上がってるのがこの世界の理みたいなものだ。
 他にも『属性攻撃(小)』や『スピード(小)』など色々とあった。
 お目当である『魔力使用削減(小)』も何個かあったのでそれを4つカウンターへと持って行く。

「毎度あり~」

 金貨1枚も必要になるとはな……、金貯めといて良かった。それを一つは自分に装着した後、店を出てテラスの方へと歩み始めた。
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